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Windows 7 の Convenience Rollup 更新プログラムを一括導入する方法

2 min read Windows 更新されました 07 Oct 2025
Windows 7 Convenience Rollup を一括導入する方法
Windows 7 Convenience Rollup を一括導入する方法

概要

Windows 7 は登場から長い時間が経過しています。Service Pack 1(SP1)は既にリリース済みで、通常のセットアップ後は多数の更新を順に適用する必要がありました。Convenience Rollup は、複数回の再起動や手作業を減らし、まとめて更新を適用できる単一パッケージです。

重要: Convenience Rollup は 2011年2月から 2016年5月までの更新を含みます。以降の更新は別途適用が必要です。

事前確認(要件)

  • Windows 7 Service Pack 1 がインストール済みであること。
  • 2015年4月の Servicing Stack 更新(KB3020369)が適用済みであること。
  • Microsoft Update Catalog サイトにアクセスするための Internet Explorer(ActiveX サポート)が利用可能であること。
  • 管理者権限で操作できること。

確認方法: 「Windowsキー + R」を押し、winver と入力して Enter。表示される「Windowsについて」ウィンドウに Service Pack 情報が表示されます。

winver 実行で表示される Windows バージョン情報

ウィンドウ内に Service Pack 1 と表示されていることを確認してください。

Windows のビルド番号と Service Pack 表示例

手順 — Convenience Rollup をダウンロードしてインストールする

1) Servicing Stack 更新を先に入れる

Microsoft が推奨する順序のため、先に 2015年4月の Servicing Stack(KB3020369)をダウンロードしてインストールしてください。x86(32-bit)または x64(64-bit)を環境に合わせて選びます。

2) Microsoft Update Catalog にアクセスする

  1. Internet Explorer を起動します(他のブラウザはサポートされていません)。
  2. Microsoft Update Catalog のページを開きます。初めてアクセスする場合、ActiveX コントロールのインストールを求められます。画面の「インストール」ボタンをクリックして進めます(UAC が出たら「はい」を選択)。

ActiveX を有効にすることで、カタログから直接ダウンロード可能になります。

3) パッケージを選んでダウンロードバスケットに追加する

カタログ画面に、Windows 7 の 32-bit/64-bit 用と、Windows Server 2008 用の項目が表示されます。自分のアーキテクチャに合った行の「Add」(追加)をクリックします。

Microsoft Update Catalog に表示された Convenience Rollup の一覧

追加後、画面の「View Basket」(バスケットを表示)リンクをクリックします。

4) バスケットからダウンロード

バスケットページで右上の「Download」ボタンをクリックします。

ダウンロードボタンの位置を示すスクリーンショット

ダウンロードダイアログが開くので「Browse」(参照)をクリックし、保存先を指定します。

ダウンロード保存先の参照ボタン

デスクトップなど分かりやすい場所を選ぶと後で見つけやすくなります。

ダウンロード保存先にデスクトップを選択した例

保存先を決めたら「Continue」(続行)をクリックしてダウンロードを開始します。

ダウンロード続行ボタンのスクリーンショット

ダウンロードが完了したら、ダウンロードした .msu ファイルをダブルクリックしてインストールします。

ダウンロードが完了した状態とダウンロード済みファイルの例

インストール中は作業を保存しておいてください。処理には時間がかかる場合があり、再起動が必要になります。

追加のヒントとベストプラクティス

  • システムバックアップ: 大切なファイルやシステムイメージを事前にバックアップしてください。万が一のロールバックに備えます。
  • 再起動の時間を確保: 更新は再起動を要求する可能性が高いので、数十分の余裕がある時間帯に実行してください。
  • ネットワーク環境: 大容量のダウンロードになります。回線の安定した環境で行ってください。

トラブルシューティング(よくあるケース)

  • ダウンロードが開始できない: Internet Explorer の ActiveX が正しくインストールされているか確認してください。保護モードやセキュリティ設定が高すぎると動作しない場合があります。
  • インストール時にエラーが出る: まず Servicing Stack(KB3020369)が適用済みかを再確認してください。更新のインストール順序が重要です。
  • 更新が途中で止まる/再起動ループ: セーフモードでの復旧や、Windows 回復オプションを利用して以前の状態に戻す準備をしてください。必ずバックアップを取ってから実施します。

代替アプローチ

  • Windows Update を使う: 標準の Windows Update を何度か実行して最新状態にする方法。ただし多くの個別更新を順に適用するため手間がかかります。
  • WSUS(Windows Server Update Services)を使う: 企業環境では WSUS 経由でロールアップを配布できます。
  • インストールメディアに統合(slipstream): カスタムインストールメディアにロールアップを統合して、新規インストール時から最新状態にする方法。管理者向けの手順です。

管理者と個人ユーザー向けチェックリスト

  • 個人ユーザー

    • SP1 を確認する
    • KB3020369(2015年4月)を適用する
    • Internet Explorer でカタログにアクセスし、.msu をダウンロードして実行する
    • 重要なデータをバックアップ
  • システム管理者

    • 展開計画を作成する(スケジュール、再起動ポリシー)
    • WSUS か展開ツールで段階的に配布する
    • 既存のイメージにロールアップを統合して配布イメージを更新する

いつこの方法が向かないか(反例)

  • Windows 7 が SP1 未満の場合: まず Service Pack 1 を適用する必要があります。
  • ネットワークやポリシーで Internet Explorer/ActiveX を許可できない場合: カタログからの直接ダウンロードができないので、別の配布手段(WSUS、USB での手動配布)が必要です。
  • 2016年5月以降の更新を含めたい場合: Convenience Rollup 後も追加で最新の更新を適用してください。

セキュリティ上の注意点

  • 出所は必ず Microsoft Update Catalog からのみダウンロードしてください。信頼できない第三者サイトからのダウンロードは避けてください。
  • 管理者権限での実行が必要です。組織のポリシーに従って実行してください。

ファクトボックス — 主要点

  • 対象期間: 2011年2月〜2016年5月の更新を含む
  • 必要前提: Windows 7 SP1、KB3020369(2015年4月 Servicing Stack)
  • 配布元: Microsoft Update Catalog

短い手順(ミニメソッド)

  1. winver で SP1 を確認
  2. KB3020369 を適用
  3. Internet Explorer で Microsoft Update Catalog を開く
  4. アーキテクチャに合う Convenience Rollup を追加してダウンロード
  5. ダウンロードした .msu を管理者で実行してインストール
  6. 再起動して完了

1行用語集

  • Service Pack: ある時点までの更新や修正をまとめたパッケージ
  • Servicing Stack: 更新の適用を支えるコンポーネント
  • Microsoft Update Catalog: Microsoft が提供する更新ファイルの配布サイト

重要: 作業する前に必ずバックアップを取ってください。万が一トラブルが起きた場合、復旧が容易になります。

まとめ

Convenience Rollup を使えば、Windows 7 SP1 の大量の更新を効率よくまとめて適用できます。事前に Servicing Stack を更新し、Internet Explorer 経由で Microsoft Update Catalog からダウンロードすることがコツです。企業環境では WSUS やイメージ統合も検討してください。

コメント欄で、作業したときの状況や問題点、成功例を共有してください。

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