Windowsのジャンプリストをバックアップして復元する方法

概要
ジャンプリストは、タスクバーにピン留めしたアプリに付随する最近使ったファイルやタスクへのショートカット一覧です。Windows 7で導入され、Windows 8でも同様に動作します。本記事ではローカル手順(手動コピーと.batを使った自動化)と、復元時の注意点、トラブルシューティング、チェックリストをまとめます。
Important: ジャンプリストはユーザープロファイル内にあるため、管理者権限がなくても自分のユーザーフォルダ内でバックアップと復元が可能です。
主なファイルの場所
ジャンプリストは以下のフォルダに保存されています。エクスプローラーのアドレスバーにコピーして開いてください。
%APPDATA%\Microsoft\Windows\Recent\AutomaticDestinations
%APPDATA%\Microsoft\Windows\Recent\CustomDestinations
これら2つのフォルダにあるファイルをすべてバックアップします。各ファイル名には元のフォルダ名(どのアプリに対応するか)が含まれるため、どれがどのアプリ用か判別しやすくなっています。
バックアップ手順(手動)
- エクスプローラーで上記の両フォルダを開く。
- すべてのファイルを選択してコピーする。
- 外付けドライブ、ネットワーク共有、クラウド同期フォルダ(Dropbox、OneDriveなど)またはデスクトップ上の専用フォルダに貼り付ける。
- バックアップ先フォルダ名は「Jump-Lists-Backup」など分かりやすい名前にすることを推奨します。
バックアップ手順(自動化 .bat)
手順を自動化したい場合は.batファイルを用意して、実行するとデスクトップに「Jump-Lists-Backup」フォルダを作成して自動でコピーします。元記事では該当の.batを配布していましたが、配布元が不明な場合は必ず中身をテキストで確認してから実行してください。
重要: バックアップ完了後、そのフォルダを削除・編集しないでください。復元時にフォルダ構造が壊れていると正しく戻せません。
復元手順(手動)
- バックアップしたファイル群を、元と同じ2つのフォルダにコピーして上書きします(または同じフォルダ名で復元)。
- Windows エクスプローラーを再起動します(下記トラブルシューティング参照)。
- タスクバーのアプリのジャンプリストを開き、バックアップ時点の状態に復元されていることを確認します。
復元後の画面が一瞬ちらつくのは、Explorerの再起動に伴う正常な現象です。
復元手順(自動化 .bat)
別のPCへ移行する場合は、バックアップフォルダ(Jump-Lists-Backup)を新しいPCのデスクトップにコピーしてから、配布された復元用の.batを実行します。必ず先にバックアップフォルダがデスクトップ上に存在することを確認してください。
よくある問題と対処法
- ジャンプリストが空になる/一部しか復元されない
- 対処: 各PCで同じアプリのバージョンを使用しているか確認してください。異なるバージョンだとファイル形式や識別子が一致せず、完全には復元されない場合があります。
- 復元しても変更が反映されない
- 対処: タスクマネージャーで Windows エクスプローラー (explorer.exe) を再起動してください。方法: タスクマネージャー > プロセス > エクスプローラー > 再起動。
- .batを実行しても失敗する
- 対処: .batの中身をテキストエディタで開き、コピー先/コピー元のパスが正しいか、権限が必要な操作がないか確認します。必要に応じて管理者として実行してください。
- ファイルがロックされてコピーできない
- 対処: 対象のアプリを終了するか、ログオフしてから作業してください。
代替アプローチ
- クラウド同期: OneDriveやDropboxに上記2フォルダを同期しておくと、別PCで簡単に同じ状態を再現できます。ただし同期タイミングと競合に注意。
- プロファイル同期ツール: 企業環境ではユーザープロファイル同期またはRoaming Profilesを使うとジャンプリストも自動的に一貫させられる場合があります。
いつこの方法は失敗するか
- 管理者権限でインストールされたアプリの設定(ユーザー固有でない)や、アプリの大幅なバージョン違いがある場合。
- OSがWindows 10以降でジャンプリストの保存仕様が変更されている環境。
ミニメソドロジー(簡潔な手順)
- バックアップ: 2つのフォルダをコピーして保存。
- 検証: 別フォルダに保存した内容が完全か確認。
- 同期: 必要ならクラウドや外付けメディアへ。
- 復元: 元の場所に戻してExplorerを再起動。
- 確認: ジャンプリストを開いて期待通りか確認。
役割別チェックリスト
- 一般ユーザー
- バックアップをデスクトップに保管する。
- .batを使う場合は内容を確認する。
- 管理者
- 複数ユーザーへ展開する場合はプロファイル同期を検討する。
- バックアップ運用ルールをドキュメント化する。
- IT担当
- バージョン管理と互換性の確認手順を用意する。
セキュリティとプライバシーの注意点
- ジャンプリストには最近開いたファイル名やパス情報が含まれるため、機密データのリストを他人と共有しないでください。
- バックアップをクラウドで共有する場合は暗号化やアクセス制御を適切に設定してください。
互換性と移行のコツ
- 必ず同じ(または互換性のある)アプリケーションバージョン間で復元を行ってください。
- Windows 7/8 同士での移行がもっとも確実です。Windows 10以降では保存場所や仕様が変わる可能性があります。
受け入れ基準
- 復元後、タスクバーのジャンプリストにバックアップ時点のエントリが表示されること。
- 少なくとも主要なアプリについて、ファイルの履歴リンクが機能すること。
1行用語集
ジャンプリスト: タスクバーのアプリから表示できる、最近使ったファイルや固定タスクの一覧。
ソーシャル用プレビュー
OGタイトル: Windowsのジャンプリストをバックアップ&復元する方法 OG説明: Windows 7/8のジャンプリストを%APPDATA%から保存・復元する具体的手順とトラブルシューティング。
短い告知文(100–200字): ジャンプリストのバックアップは思ったより簡単です。%APPDATA%\Microsoft\Windows\Recent 内の AutomaticDestinations と CustomDestinations を保存し、別のPCで復元するだけ。クラウド同期や.batで自動化すれば、複数PC間で同じジャンプリストを共有できます。
まとめ
- ジャンプリストはユーザーフォルダ内の特定ファイルとして保存される。
- AutomaticDestinations と CustomDestinations をバックアップすれば復元可能。
- 同じアプリバージョンでないと一部しか復元できない可能性がある。
役立つチェックリスト: バックアップ、検証、同期、復元、確認を順に実行してください。