テクノロジーガイド

フォーラムのスレッドをBlogger経由でRSS化する方法

2 min read ガイド 更新されました 28 Sep 2025
フォーラムスレッドをBloggerでRSS化する方法
フォーラムスレッドをBloggerでRSS化する方法

BloggerとRSSの概念図

Bloggerの「メールで投稿」機能とGmailのサブアドレス([email protected])を組み合わせると、フォーラムのスレッド購読通知を自動でBloggerに投稿し、そのブログのRSSを購読できます。手順は(1)Bloggerに非公開ブログを作成、(2)投稿用メールアドレスを設定、(3)Gmailで転送フィルタを作成、(4)フォーラムでサブスクライブするだけです。設定後はスレッド更新がRSSリーダーに流れます。

フォーラムは情報収集に便利ですが、すべてのフォーラムがRSSを提供するわけではありません。そこで、フォーラムのスレッド購読通知(メール)を受け取り、それをBloggerの「メールで投稿」機能で公開することで、確実なRSSフィードを作る方法を紹介します。以下は実務で使える完全ガイドです。

目的と使いどころ

  • 目的:フォーラムスレッド単位で更新をRSSリーダーに取り込む。\
  • 想定ユーザー:フォーラムを頻繁に監視したい個人や調査担当者。\
  • 前提:フォーラムが投稿時にメール通知を送る仕組みを持っていること。

重要: この方法は「フォーラムがメール通知を送る」ことが前提です。通知を送らないフォーラムでは別のスクレイピング手法が必要になります。

概要フロー(短い手順)

  1. Bloggerで新しいブログを作成する。\
  2. ブログの設定で「メールで投稿」を有効化し、秘匿性の高い投稿メールアドレスを取得する。\
  3. Gmailでその投稿アドレスへ自動転送するフィルタを作る(サブアドレスを利用)。\
  4. フォーラムのメールアドレスにサブアドレス([email protected])を設定して購読する。\
  5. ブログのRSSをRSSリーダーに登録する。

ステップ 1: Bloggerに新しいブログを作る

  1. blogger.com にアクセスしてGoogleアカウントでログインします。アカウントがなければ作成してください。\
  2. 「ブログを作成」リンクをクリック。分かりやすいタイトルと短いURLを設定します。

Bloggerの新規ブログ作成画面

テンプレートはRSS生成が目的なので細かくこだわる必要はありません。見た目が気に入れば選んでOKです。

テンプレート選択画面

ブログ作成後は以下の設定を確認・変更します。アクセス制御やフィードの形式は後からでも切り替え可能です。

推奨設定

  • 検索エンジンから非表示:ブログを検索インデックスに登録しないオプションを選ぶ(トラフィックが不要なため)。

検索エンジン非表示の設定画面

  • サイトフィード:有効化。好みでフルフィードか短いフィードを選択。フルフィードを推奨します。

  • メールとモバイル:メール投稿を「すぐに公開」に設定し、投稿用の秘密のワード(sub-address的な文字列)を決めます。設定画面で生成された投稿用メールアドレスをメモしてください。

メール投稿用アドレスの設定画面

  • 権限(アクセス制御):フォーラムスレッドが認証経由でしか見られない場合は、フィードも認証が必要になります。あなたのRSSリーダーが認証付きフィードに対応しているなら、[ブログの権限]で「ブログ作成者のみ」に制限してください。

権限設定画面

対応していないRSSリーダー(例: 一部のウェブサービス)を使う場合は、ブログを公開状態のままにしてください。

公開設定の例

  • 著作権表示:フォーラムからの転載が気になる場合は、デザイン → Attribution の編集で簡単な著作権告知を入れておきます。

著作権表示の編集画面

最後に、ブログのトップページにあるフィードリンク(RSS)を確認しておきます。これがあなたの最終的なRSSソースになります。

ブログのRSSリンクの表示例


ステップ 2: フォーラムの通知メールをBloggerへ転送する準備

ここではGmailのサブアドレス([email protected])と自動転送を使った方法を説明します。サブアドレスはGmailの受信で認証やフィルタの対象に使えます。

1) Bloggerの投稿アドレスを転送先として登録する

Gmailの設定から「転送とPOP/IMAP」を開き、「転送先アドレスを追加」でBloggerの投稿アドレスを入力します。

Gmailの転送先追加画面

Gmailは確認メールを送るので、ブログの投稿にその確認メールが表示されます。投稿を開いて確認リンクをクリックしてください。

Bloggerに届いた確認メールのスクリーンショット

確認用投稿は不要なので、Bloggerの「投稿編集」からその投稿を削除して構いません。

2) Gmailで転送フィルタを作る

Gmailの検索ボックス横にある「フィルタを作成」をクリックします。例としてToフィールドでサブアドレスを指定します([email protected])。

Gmailでフィルタ作成の例

フィルタ条件が合ったメールに対して「転送先へ転送」を選び、Bloggerの投稿アドレスを指定します。受信トレイを散らかしたくない場合は「削除」または「アーカイブ」を組み合わせます。必要に応じてラベルを付けておくと、後でログとして確認できます。

Gmailフィルタのアクション設定

これで、サブアドレスに届くフォーラム通知は自動的にBloggerに投稿されます。


ステップ 3: フォーラムでサブアドレスを使って購読する

  • 新規登録する場合は、フォーラム登録時にメールアドレス欄にサブアドレス([email protected]など)を入れて登録します。ブログに不要な確認メールが来ることがあるので、届いたら削除してください。\
  • 既に登録済みなら、フォーラムのアカウント設定でメールアドレスをサブアドレスに変更します。\

スレッドの「購読」リンクや「フォロー」ボタンを押すと、フォーラム側が投稿時にサブアドレス宛てに通知メールを送ります。これがBloggerへ届いて自動投稿されます。

フォーラムの購読リンク例

投稿されたものはブログ上に記事として見えます。

Bloggerに転送されて投稿された例

そしてブログのRSSが更新され、あなたのRSSリーダーに届きます。

RSSリーダーに表示された例


ボーナス活用例: メーリングリストやニュースレターのRSS化

この仕組みはフォーラムだけでなく、メールで配信される公開メーリングリストやニュースレターのRSS化にも使えます。購読をサブアドレスに切り替えれば、購読管理とRSS閲覧を一本化できます。

メーリングリストをRSSで読むイメージ

ニュースレターの画面例


追加の考察と実践的ヒント

うまく動かないときのチェックリスト

  • フォーラムが本当にメール通知を送っているか確認する(テスト投稿で検証)。\
  • Gmailのフィルタが正しく作動しているか、サブアドレス宛のメールが受信トレイに来るかどうか確認。\
  • Bloggerの投稿アドレスが正しく登録・確認済みであるか。\
  • ブログが非公開にしている場合、RSSリーダーが認証付きフィードをサポートしているかを確認。対応していないと更新を取得できません。\
  • メールの形式(HTML/プレーンテキスト)で内容が切り取られることがあるため、本文の整形を確認。

いつこの方法は使えないか(反例)

  • フォーラムがメール通知を送らない場合。\
  • フォーラムがHTMLメールの極端なフォーマットや画像添付のみの通知を送る場合、Blogger側の表示が崩れることがあります。\
  • フォーラム側が転送や外部公開を禁止する利用規約を持つ場合。利用規約に反する転載は避けてください。

代替アプローチ

  • メールを受け取ってRSSを作る外部サービス(Mailbrew、IFTTT、Zapierなど)を使う方法。ただし、多くはメールアカウント情報の提供が必要です。\
  • フォーラムのHTMLページを直接スクレイピングしてRSSを作る方法。技術的に柔軟ですが、サイト構造の変化に弱く、倫理・利用規約の確認が必要です。\
  • 自前のメール受信サーバー+スクリプトで受信→RSS化する方法。自由度は高いが運用負担が大きい。

メンタルモデル(なぜ動くか)

  • フォーラムは「投稿があったらメールで通知する」機能を多く持っています。\
  • Bloggerは「特定メールアドレスに届いたメールを投稿に変換する」機能があります。\
  • Gmailのサブアドレスとフィルタは「どの通知をBloggerに流すか」を決めるルールです。\

この3つをつなげると、フォーラム通知→Blogger投稿→RSS配信という流れが完成します。

運用ルールとチェック(SOPの簡易版)

  • 新しいスレッドを追加する場合は、フォーラムでサブアドレスを使って購読を開始する。\
  • 定期的にBlogger上の投稿を確認し、必要ならフィルタ条件を微調整する。\
  • 転送失敗やスパム投稿が発生したら、該当サブアドレスを無効化して新しいサブアドレスに切り替える。\
  • 著作権表示や引用ルールが必要な場合は、Bloggerデザインで明示する。

受け皿となるRSSリーダー選びのヒント

  • 認証付きフィードを扱えるデスクトップ型(例: 一部のニュースリーダー)や、自己ホスト型のリーダーを使うと、非公開ブログでも安全に購読できます。\
  • ウェブサービス型のリーダーを使う場合は、公開ブログにしておくと互換性問題が少ないです。

テストケースと受け入れ基準

  • テスト1: フォーラムで返信が発生した際、5分〜数十分以内にBloggerに投稿が作られることを確認する。\
  • テスト2: Bloggerの投稿からRSSが更新され、使用中のRSSリーダーに反映されることを確認する。\
  • テスト3: 複数スレッドを別々のサブアドレスで購読し、各スレッドの投稿が対応したラベル/記事として区別されることを確認する。\

受け入れ基準: 上記テストが安定して実行できること。通知が欠落する場合はフィルタや転送設定の見直しを行います。


トラブルシューティング(よくある問題と対応策)

  • メールがBloggerに着信しない: Gmailの転送先登録が未確認か、フィルタ条件が間違っている可能性があります。Bloggerの「投稿」画面で受信ログをチェックしてください。\
  • 投稿のフォーマットが崩れる: フォーラムのHTMLメールがBloggerで正しく変換されない場合、プレーンテキストで受け取る設定があれば切り替えてみてください。\
  • フィードが更新されない: RSSリーダーのキャッシュや更新間隔を確認。リーダー側で手動更新が必要な場合があります。\
  • プライバシー/法的問題: フォーラムの利用規約で外部公開を禁じている場合は転載を避け、個別に許可を得てください。

セキュリティとプライバシーに関する注意

  • 投稿用メールアドレスは推測されにくい文字列にしてください。公開してしまうと第三者が投稿できる可能性があります。\
  • 公開ブログにすると誰でも投稿を読むことができます。機密性のあるスレッドは認証付きブログで扱うか、公開しないでください。\
  • GDPRなどの個人データ規制に該当する内容を扱う場合は、対象者の同意や匿名化の検討が必要です。個別の法的助言が必要なら専門家に相談してください。

役割別チェックリスト

  • 個人ユーザー: サブアドレスを作り、フォーラムで購読、Blogger RSSをリーダーに追加。定期的に不要な投稿を削除。\
  • 調査担当者: 複数スレッドをタグごとにサブアドレスで分類。定期バックアップ用にRSSの内容を保存する仕組みを検討。\
  • IT管理者: 認証付きフィード運用時はリーダーの認証情報とセキュリティポリシーを整備。

まとめ

Bloggerの「メールで投稿」をハブにする手法は、設定に少し時間がかかるものの、一度構築すればフォーラムスレッドを確実にRSS化できます。Gmailのサブアドレスと転送フィルタを活用することで、スレッドごとにフィードを分けたり、メーリングリストやニュースレターも同じ仕組みで取り込めます。運用上の注意点(著作権、プライバシー、フィードの認証)に気を付けながら使ってください。

重要: フォーラムの利用規約や著作権には必ず従ってください。転載が問題になりそうな場合は、引用ルールを明記するか、公開を控えてください。

お試しください。設定後はスレッド監視がずっと楽になります。

共有する: X/Twitter Facebook LinkedIn Telegram
著者
編集

類似の素材

WhatsAppで画像を逆検索する方法と確認手順
ハウツー

WhatsAppで画像を逆検索する方法と確認手順

ルート不要でAndroid削除データを復元する方法
データ復旧

ルート不要でAndroid削除データを復元する方法

AndroidでCall of Duty Mobileをダウンロードする方法
モバイルゲーム

AndroidでCall of Duty Mobileをダウンロードする方法

Microsoft Storeの自動更新をブロックする方法
Windows

Microsoft Storeの自動更新をブロックする方法

YouTube 視聴履歴の表示と削除ガイド
プライバシー

YouTube 視聴履歴の表示と削除ガイド

Asteriskで初めてのPBXを構築する手順
PBX

Asteriskで初めてのPBXを構築する手順