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Windowsで「デバイスがオフラインです」エラーの対処方法

2 min read トラブルシューティング 更新されました 20 Oct 2025
Windows「デバイスがオフラインです」エラーの対処法
Windows「デバイスがオフラインです」エラーの対処法

重要: レジストリの編集やドライバーの更新はシステムを不安定にする可能性があります。実行前にバックアップや復元ポイントを作成してください。

Windowsのユーザーアカウント種別を示すスクリーンショット

概要

このガイドは、Windows起動直後に「Your device is offline, try a different sign-in method」または日本語表示の「デバイスがオフラインです」と出る場合の原因と対処手順を、初心者にも分かりやすく段階的に説明します。問題の根本は大きく分けて「認証情報」「ネットワーク/接続」「Microsoft側サービス」「ローカル構成(レジストリやアプリ)」のいずれかです。

主な原因(簡潔な説明)

  • 誤ったパスワードや期限切れの資格情報: しばしば最初に確認すべき項目です。
  • ネットワーク接続エラー: PCがインターネットに接続できていないと、Microsoftアカウントの検証ができません。
  • Microsoftサーバー側の障害: Microsoft側のメンテナンスや障害で認証ができないことがあります。
  • レジストリやサードパーティ製アプリの干渉: 設定やキーが壊れている、またはアプリがログイン処理に影響を与えている可能性。

目次

  • 1 確認: 資格情報(パスワード)
  • 2 Microsoftサーバーの稼働確認
  • 3 ネットワーク設定のリセット
  • 4 ネットワークドライバーの更新
  • 5 ローカルアカウントの利用
  • 6 レジストリの編集(慎重に)
  • 7 セーフモードでの切り分け
  • 付録: 再発防止のチェックリスト、IT管理者向け手順、FAQ

1. 資格情報を確認する

まず最も単純な原因を疑います。パスワードを誤って入力していることが多く、単に再入力するだけで直る場合があります。

  • 慣れている古いパスワードを無意識に入力していないか確認してください。Caps Lockの状態も確認します。
  • 別のデバイスでMicrosoftアカウントにサインインできるか試してください。別デバイスでもサインインできない場合は、アカウント側の問題(パスワード変更やロック)が考えられます。
  • パスワードがわからない/アカウントがロックされている場合は、Microsoftのアカウント回復ページでリセットを行ってください。

Note: Microsoftの利用規約違反などでアカウントがブロックされている場合、サポートに連絡する必要があります。

2. Microsoftサーバーの稼働状況を確認する

あなた側に問題がない場合、Microsoft側のサービス停止や障害が原因のことがあります。以下を確認してください。

  • Microsoftの公式サービスステータスページを確認する。サインイン関連やIdentityサービスに障害が出ていないかを確認します。

Microsoft サーバーの稼働状況を示すウェブページのスクリーンショット

  • Microsoftの公式Twitterやステータス更新をフォローして、リアルタイムの情報を得ると便利です。

もしサーバー側の障害なら、復旧を待ってから再試行してください。

3. ネットワーク設定をリセットする

PC固有のネットワーク設定が原因でインターネットに接続できない場合があります。別デバイスで同じネットワークに接続できるなら、問題はそのPCの設定です。

Windowsでネットワーク設定をリセットする一般的手順:

  1. [設定] > [ネットワークとインターネット] を開く。
  2. 「ネットワークのリセット」を選び、指示に従う。
  3. 再起動して問題が解決するか確認する。

注意: ネットワークのリセットにより保存済みのWi-FiパスワードやVPN設定が消えるので、再設定が必要になります。

4. ネットワークドライバーを更新する

古いまたは破損したネットワークドライバーが接続を妨げることがあります。

手順:

  1. デバイスマネージャーを起動します(Win + X から選択)。
  2. 「ネットワークアダプター」を展開して使用中のアダプターを右クリックします。
  3. 「ドライバーの更新」を選択して自動検索または製造元サイトから最新版をインストールします。
  4. 最新でも問題が続く場合は、アダプターを無効にしてから再度有効化、もしくは再起動してみてください。

5. ローカルアカウントを使う(暫定対処)

一時的にローカルアカウントでログインすると、起動時の「オフライン」エラーを回避できることがあります。ローカルアカウントはクラウド同期やOneDriveアクセスが制限されますが、PC操作自体は可能です。

  • 設定 > アカウント > 「Microsoftアカウントでのサインインをやめる」からローカルアカウントに切り替えられます(回避策としてのみ推奨)。
  • ローカルアカウントに管理者権限を付与すれば、問題解決まで作業を継続できます。

6. レジストリを編集して破損したサブキーを削除する(上級者向け)

破損したStoredIdentitiesサブキーが原因で認証ができない場合があります。以下は一般的な手順です。実行前に必ずシステムの復元ポイントを作成してください。

  1. システムの復元ポイントを作成する(重要)。

  2. Win + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開く。

  3. 「regedit」と入力して Enter を押す。

  4. レジストリエディタで次のパスへ移動します:

    Computer > HKEY_USERS > DEFAULT > Software > Microsoft > IdentityCRL > StoredIdentities

  5. StoredIdentities 以下のエントリを確認し、明らかに不要または破損しているサブキーを右クリックして削除します。

  6. レジストリエディタを閉じ、PCを再起動してサインインを試みます。

Windowsレジストリエディタのスクリーンショット

注意: レジストリ編集はシステム全体に影響するため、確信が持てない場合はIT管理者に相談してください。

7. セーフモードで起動してサードパーティ製ソフトを切り分ける

サードパーティ製のユーティリティやセキュリティソフトがサインイン処理を妨げている場合、セーフモードでの起動によって問題の有無を確認できます。

手順概要:

  1. Windowsの回復オプションから「トラブルシューティング」>「詳細オプション」>「スタートアップ設定」へ進み、セーフモードで再起動します。
  2. セーフモードで正常にサインインできるか確認します。
  3. 問題が起きない場合、インストールしたアプリを1つずつ無効化/アンインストールして原因を特定します。

再発防止と運用上の注意点

  • 重要なアカウントは二段階認証を有効にし、回復情報(代替メール、電話番号)を最新にしておく。
  • 定期的にWindows Updateとドライバーの更新を行う。
  • システム変更(レジストリ、ドライバー更新)の前には必ずバックアップを取る。

役割別チェックリスト

  • エンドユーザー:

    • 資格情報を再入力・別デバイスでサインイン確認
    • ネットワーク接続(他デバイスでの確認)
    • 一時的にローカルアカウントを使って作業継続
  • IT管理者:

    • Microsoftサービス稼働確認
    • グループポリシーや証明書の状態を確認
    • レジストリやStoredIdentitiesの整合性をチェック
  • ヘルプデスク:

    • ユーザーからのスクリーンショット、時刻、エラーメッセージ収集
    • 手順書に沿って順に切り分け(資格情報→ネットワーク→サーバー→ローカル設定)

トラブルシューティングの簡易フローチャート

flowchart TD
  A[「デバイスがオフラインです」表示] --> B{別デバイスでサインイン可能?}
  B -- はい --> C{自PCのネットワークは接続済み?}
  B -- いいえ --> D[Microsoftアカウントのパスワード/ロックを確認]
  C -- いいえ --> E[ネットワーク設定/ドライバーをリセット]
  C -- はい --> F{セーフモードで問題が消える?}
  F -- はい --> G[サードパーティ製アプリを調査・削除]
  F -- いいえ --> H[レジストリのStoredIdentitiesを確認]
  H --> I[問題解決またはMicrosoftサポートへ連絡]
  D --> I
  E --> I
  G --> I

SOP(標準操作手順) — 端的な手順

  1. パスワードを再入力、Caps Lock確認。
  2. 別デバイスでMicrosoftにサインインできるか確認。
  3. Microsoftサービスステータスをチェック。
  4. ネットワーク設定をリセット、必要ならドライバー更新。
  5. ローカルアカウントで暫定ログインし、問題の影響を切り分ける。
  6. 必要ならレジストリ内の StoredIdentities の不整合を修正。
  7. 解決しない場合はMicrosoftサポートへログと状況を提示して連絡。

よくある質問(FAQ)

Q: ローカルアカウントに切り替えると何が失われますか? A: OneDriveや設定の同期、Microsoft Storeの一部機能、Microsoftアカウント連携のクラウドサービスが利用できなくなります。

Q: レジストリを触らずに安全に試せる対処法は何ですか? A: 資格情報の再入力、別デバイスでのサインイン確認、ネットワーク設定のリセット、ドライバー更新、セーフモードでの確認が安全です。

Q: Microsoftのサーバー障害なら自分でできることは? A: 復旧を待つしかないため、作業が急ぎでなければ一定時間待って再試行してください。重要作業がある場合はローカルアカウントで一時対応します。

用語集(1行)

  • StoredIdentities: Windowsがローカルに保存しているMicrosoftアカウント認証関連のキー集合。

まとめ

  • 最初に試すべきはパスワード再入力とネットワーク確認。
  • Microsoftサーバーの稼働状況をチェックすることも重要。
  • ネットワーク設定/ドライバー、セーフモード、レジストリの順で安全に切り分ける。
  • 不安がある場合はIT管理者やMicrosoftサポートに相談してください。
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