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「Woops, OBS has crashed」エラーの対処法

2 min read トラブルシューティング 更新されました 20 Oct 2025
「Woops, OBS has crashed」エラーの対処法
「Woops, OBS has crashed」エラーの対処法

重要: 変更を行う際はまず設定や重要ファイルのバックアップを取り、管理者権限で操作してください。

概要

OBS Studioは配信や画面録画で広く使われていますが、Windows 11/10環境で「Woops, OBS has crashed」というクラッシュメッセージが出て起動できない事例が報告されています。本記事では、発生原因の切り分けと段階的な対処法を詳しく解説します。初心者でも実行できる手順と、トラブル解決のためのチェックリスト、運用担当者向けのプレイブックを含めています。

関連インテント例: OBSクラッシュ修正、OBS 起動しない、OBS Woops クラッシュ、OBS トラブルシューティング、OBS 互換性問題

目次

  • すぐできるチェック(TL;DR)
    1. システムファイルのスキャン
    1. AMD/NVIDIA設定をリセット
    1. 互換モードでOBSを実行
    1. 互換性トラブルシューティングの実行
    1. Windowsファイアウォールの一時無効化
    1. GPUドライバーを最新にする
    1. バックグラウンドのサードパーティアプリを無効化
    1. 専用GPUを一時的に無効化して再有効化
    1. OBS Studioの再インストール
  • 追加の診断と代替案
  • 役割別チェックリスト
  • トラブルシューティングプレイブック(SOP)
  • 再現テストケースと受け入れ基準
  • まとめ

OBS Studioのメイン画面

すぐできるチェック(優先度の高い順)

  1. 管理者としてOBSを実行する。
  2. まずsfc /scannowでシステムファイルをチェックする。
  3. GPUドライバーが最新か確認する。
  4. サードパーティ製の録画/オーバーレイ系アプリを一時停止する。

これらで改善しない場合は以下の個別手順を順番に実行してください。

1. システムファイルのスキャン

説明: Windowsのシステムファイルが破損していると、アプリケーションが予期せずクラッシュすることがあります。System File Checker(SFC)は欠損や破損したシステムファイルを検出し、可能な限り修復します。

実行手順:

  1. スタートボタンを右クリックして「Windows ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を選択します。
  2. 以下のコマンドを入力してEnterを押します。
sfc /scannow
  1. スキャンが完了するまで待ちます(数分〜20分程度)。結果に従い、修復が必要なファイルが検出された場合は案内に従ってください。

注: SFCが修復できなかった場合、DISMコマンドでWindowsイメージの修復を試みることができます(企業環境ではIT管理者に相談してください)。

sfc scannowコマンドの実行画面

2. AMDまたはNVIDIAグラフィックスアプリをデフォルトにリセットする

説明: GPU設定のカスタマイズ(オーバークロック、カラー修正、プロファイルなど)がOBSと干渉してクラッシュを引き起こすことがあります。グラフィックスアプリを既定値に戻すことで問題が解消する場合があります。

AMD設定をリセットする手順

  1. デスクトップの何もない場所を右クリックして「AMD Radeon 設定」または「AMD Radeon Software」を選択します。
  2. アプリ内で「システム」メニューを選択します。
  3. GPU設定のリセットオプションを探し「リセット」を押して既定に戻します。

AMD Radeon設定のリセットオプション

注意: 設定を戻すと、カスタムカラープロフィールやゲームごとのプロファイルが消えるため必要に応じてバックアップを取ってください。

NVIDIA設定をリセットする手順

  1. デスクトップを右クリックして「NVIDIA コントロールパネル」を開きます。
  2. 左側のメニューから「3D設定」カテゴリを展開します。
  3. 「3D設定の管理」を選択し、画面上の「復元」または「デフォルトに戻す」をクリックします。

NVIDIAコントロールパネルの復元ボタン

3. OBSを互換モードで実行する

説明: 古いバージョンのWindows向けに設計されたソフトウェアは、互換性の問題でクラッシュすることがあります。互換モードで実行して問題が解消するかを確認します。

実行手順:

  1. ファイルエクスプローラーを開き、OBSのインストールフォルダに移動します。
  2. obs64.exe(またはobs32.exe)を右クリックして「プロパティ」を選択します。
  3. 「互換性」タブを開きます。
  4. 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れ、ドロップダウンから「Windows 7」や「Windows 8」を選択して試します。
  5. 必要に応じて「管理者としてこのプログラムを実行する」にもチェックを入れます。
  6. 「適用」をクリックしてから「OK」を押し、OBSを起動して動作を確認します。

互換モード実行オプション

補足: どの互換モードが最適かはPC構成によるため、複数のモードを順に試してください。

4. 互換性トラブルシューティングを実行する

説明: Windowsの「プログラム互換性トラブルシューター」は、一般的な互換性問題を自動で推奨設定へ変更してくれます。互換モード手動設定で効果がなかった場合に有効です。

実行手順:

  1. スタートメニューで「互換性」と入力し、「プログラムの互換性トラブルシューティング」を選びます。
  2. 指示に従ってOBSを選択し、推奨診断とテストを実行します。

プログラム互換性トラブルシューターの画面

5. Windows Defender ファイアウォールを一時的に停止する

説明: ファイアウォールやセキュリティスイートがOBSの通信や一部の機能を遮断してクラッシュを誘発することがあります。まずは一時的に無効化してOBSが起動するか確認します。

手順:

  1. 「Windows セキュリティ」→「ファイアウォールとネットワーク保護」を開きます。
  2. 使用中のネットワークプロファイルを選択して「Windows Defender ファイアウォール」をオフにして一時的に無効化します。
  3. OBSを起動して改善があるか確認します。
  4. 問題が解消したら必ずファイアウォールを再度有効にし、OBSをファイアウォールの例外に追加してください。

アプリを許可するためのファイアウォール設定画面

注意: サードパーティのセキュリティソフトや総合ウイルス対策製品もファイアウォール機能を含む場合があります。そちらの一時無効化も確認してください。

6. GPUドライバーを最新にする

説明: 古いまたは破損したGPUドライバーはOBSの負荷処理やエンコードでエラーを引き起こします。ドライバーの最新化は最も有効な対策の一つです。

実行手順:

  1. GPUメーカーの公式サイト(NVIDIA、AMD、Intel)から最新ドライバーをダウンロードします。
  2. 既存のドライバーをクリーンインストールするオプションがある場合は選択します。
  3. 再起動してOBSを確認します。

ヒント: NVIDIAの場合はGeForce Experience、AMDはRadeon Softwareを使うと簡便に更新できます。

GeForce Experienceのドライバー更新画面

7. バックグラウンドのサードパーティアプリを無効化する

説明: 画面録画やオーバーレイ(Discord、Steam、GeForce Overlay、AMDのRadeon Overlayなど)を行うアプリが干渉してOBSがクラッシュする場合があります。

対処法:

  1. タスクトレイ、スタートアップにある録画/オーバーレイ機能を持つアプリを終了します。
  2. タスクマネージャーの「スタートアップ」タブで起動時に不要な項目を無効にしてクリーンブートを試します。
  3. 必要ならシステム構成(msconfig)でサービスを絞り込み、問題の切り分けを行います。

タスクマネージャーのスタートアップタブ

追加検査: OBSが落ちる直前のイベントログ(イベントビューアー)を確認すると、競合するプロセス名やエラーコードが出力されることがあり、原因特定に役立ちます。

8. 専用GPUを一時的に無効化して再有効化する

説明: デスクトップPCや一部ノートPCでは統合GPUと専用GPUが併存しており、ドライバーの競合や優先GPUの切り替え問題でOBSがクラッシュすることがあります。一時的に専用GPUを無効化して起動検証を行います。

手順:

  1. Win + X を押して「デバイス マネージャー」を開きます。
  2. 「ディスプレイ アダプター」を展開します。
  3. 専用のAMDまたはNVIDIA GPUを右クリックして「デバイスを無効にする」を選択します。
  4. 確認を求められたら「はい」を選び、OBSを起動します。
  5. 問題が改善する場合は、原因をさらに絞り込むためにドライバーの再インストールや設定リセットを行い、最後にGPUを再度有効にします。

デバイスマネージャーのショートカット

デバイスを無効にするオプションの例

注意: 無効化すると画面表示が統合GPUへ切り替わるため、解像度や複数ディスプレイ構成に影響が出る場合があります。

9. OBS Studioを再インストールする

説明: OBS本体の破損や設定ファイルの不整合が原因である場合、アンインストールしてクリーンに再インストールすることで解決することがあります。

手順:

  1. 「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」からOBS Studio(デスクトップ版またはUWP版)を選択しアンインストールします。
  2. 必要ならユーザー設定(プロファイルやシーンのバックアップ)を事前にエクスポートします。
  3. OBS公式サイトのダウンロードページからインストーラーを取得して再インストールします。UWP版を使う場合はMicrosoft Store経由でインストールしてください。

設定のアンインストールオプション

追加の診断と代替案

  • イベントビューアーの確認: 「Windowsログ」→「アプリケーション」でOBS周辺のエラーを探すと、モジュール名やエラーコードがわかることがあります。
  • プラグインの無効化: OBSに追加したプラグインやスクリプトがある場合はすべて無効にして起動テストを行ってください。
  • 過去バージョンへのロールバック: 最新版で不具合が出た場合は、一時的に安定していた過去バージョンに戻して検証する選択肢があります(セキュリティや互換性の観点から慎重に)。

代替アプローチ:

  • 別のPCやクリーンインストールした仮想環境でOBSを起動して同じプロジェクトを再現し、ハードウェア依存かソフトウェア依存かを切り分けます。
  • 一時的に他の配信ソフト(例: Streamlabs OBS、XSplit)で動作確認をし、OBS固有の問題かを判断します。

メンタルモデルとヒューリスティック(問題解決の考え方)

  • 小さい変更を一つずつ行う: 何かを同時に複数変更すると原因追跡が難しくなります。
  • 上流から順に確認する: ハードウェア(GPU/ドライバー)→OS設定(互換性/ファイアウォール)→アプリ設定(OBS/プラグイン)の順で確認します。
  • 再現性を確認する: 何らかの操作でクラッシュが必ず発生するかを見つけることが重要です。

役割別チェックリスト

ストリーマー向けチェックリスト:

  • OBSを管理者として実行したか
  • Overlayや録画ソフトを終了したか
  • GPUドライバーは最新版か
  • OBSの設定をバックアップしているか

IT担当者向けチェックリスト:

  • イベントビューアーのログを取得したか
  • セキュリティポリシーやグループポリシーでOBS関連がブロックされていないか
  • ドライバーのクリーンインストール手順を実行したか

トラブルシューティングプレイブック(SOP)

目的: OBSが「Woops, OBS has crashed」で起動しない問題を短時間で切り分け、復旧させる。

手順概要:

  1. 事前準備: ユーザープロファイルとOBSのシーン/プロファイルをバックアップする。
  2. 基本検証: 管理者権限で起動、セーフモードでの起動、イベントログ確認。
  3. システム修復: sfc /scannow を実行。成功しない場合はDISMも検討。
  4. ドライバーとグラフィックス設定: GPUドライバーを更新、AMD/NVIDIA設定をデフォルトに戻す。
  5. 互換性検査: 互換モードを順に試行、互換性トラブルシューターを実行。
  6. ネットワークとセキュリティ: ファイアウォールとサードパーティのセキュリティソフトを一時無効化してテスト。
  7. 最終手段: OBSのアンインストールとクリーン再インストール。
  8. エスカレーション: ログ、エラーダンプ、再現手順をまとめてOBS公式フォーラムやサポートへ報告する。

ロールバック手順:

  • 再インストール後に問題が発生する場合は、再インストール前のバックアップから設定を復元せず、最小構成で動作確認してから段階的に設定を戻してください。

再現テストケースと受け入れ基準

テストケース例:

  1. 管理者権限でOBSを起動するとクラッシュしないことを確認する。
  2. GPUドライバーを最新版に更新してもクラッシュしないことを確認する。
  3. 互換モードでWindows 7を選択した状態で安定して起動できることを確認する。

Критерии приёмки:

  • OBSが30分以上連続で稼働し、録画と配信の開始停止を行ってもクラッシュしないこと。
  • エラー発生時にイベントビューアーに対応するエラーログが残らないこと(重大な例外が出ない)。

よくある失敗例と回避策

  • あれもこれも同時に変更して原因が分からなくなる: 1アクションずつ実行して再現性を確認する。
  • ドライバー更新後に古いプロファイルを復元して問題再発: 新規プロファイルで動作確認してから設定を戻す。
  • セキュリティソフトを無効化したまま放置する: 問題解消後、例外設定を行いファイアウォールを有効に戻す。

セキュリティとプライバシー注意点

  • OBSの設定やプロファイル、プラグインのバックアップを外部に保存する場合は暗号化やアクセス制御を行ってください。
  • 不明なサードパーティプラグインはセキュリティリスクとなる可能性があるため、信頼できるソースのみ使用してください。

サポートへ報告する際に用意する情報

  • Windowsのバージョン(例: Windows 11 22H2)
  • GPUモデルとドライバーのバージョン
  • OBSのバージョン(例: 29.0.2)
  • 発生手順(再現手順)と発生頻度
  • イベントビューアーの該当ログやOBSログファイル(%appdata%/obs-studio/logs)

まとめ

「Woops, OBS has crashed」は原因が多岐にわたるため、上から順に体系的に切り分けることが重要です。まずはシステムファイルの確認とGPUドライバーの検証を行い、互換性やセキュリティ設定、サードパーティアプリの干渉を順に確認してください。ほとんどのケースはここで紹介した手順で解決します。解決できない場合は、ログと再現手順を添えてOBS公式サポートやフォーラムに問い合わせてください。

追加のリソース: OBS公式ダウンロードページ、GPUメーカーのサポートページ、Microsoftサポートの互換性トラブルシューティング記事

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