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ChromeでInstagramが読み込まれないときの完全対処ガイド

3 min read トラブルシューティング 更新されました 21 Oct 2025
ChromeでInstagramが読み込まれない時の完全対処ガイド
ChromeでInstagramが読み込まれない時の完全対処ガイド

Instagramは写真や短い動画の共有で広く使われているウェブサービスです。モバイル向けのネイティブアプリが中心ですが、デスクトップではChromeなどのブラウザ経由で利用するユーザーも多くいます。ブラウザ版はモバイル版より機能が限定されることがありますが、通常は問題なく動作します。本稿では「ChromeでInstagramが読み込まれない/開けない」問題に対して、原因別の具体的な対処法を段階的に示します。

重要: 以下の手順を行う前に、作業中のパスワードなど重要データはバックアップしてください。ブラウザのリセットやプロファイル変更で一部の情報が消える可能性があります。

対象読者と目的

  • 対象: 一般ユーザー、IT担当者、サポートスタッフ
  • 目的: Chrome上でInstagramが開かない・読み込めない際に、原因を特定して復旧する

目次

  • サーバー障害の確認
  • サイトデータの消去
  • Chromeキャッシュの削除
  • 拡張機能の確認と切り分け
  • Chromeの更新
  • DNSのフラッシュと変更
  • Chromeのリセット、再インストール
  • 代替ブラウザの検討
  • トラブルシューティングの流れ図
  • 役割別チェックリスト
  • 受け入れ基準(チェックリスト)
  • よくある失敗例と代替アプローチ
  • 1行用語集

サーバー障害の確認

Instagramの停止状況を確認する画面

最初に行うべきはサービス側の障害確認です。あなたの環境やブラウザが悪いのか、Instagram側のサーバーに問題があるのかを切り分けます。

手順:

  • DownDetector、Is It Just Me、Services Down などの障害情報サイトを確認する。
  • 公式TwitterやInstagramのステータスページ(存在する場合)を確認する。
  • 他のユーザー(同僚や家族)や別ネットワーク(モバイル回線)でInstagramが開けるか確認する。

重要: サーバー障害が確認できた場合、個別のブラウザ設定を変えても一時的には復旧しません。サービス復旧を待ちましょう。


サイトデータの消去(Instagramごと)

サイトの設定画面(Instagram)

Instagramサイト固有のデータが壊れていると、ページが正常に読み込めなくなります。サイト単位でデータを削除して再試行します。

手順:

  1. Chromeでinstagram.comを開く。
  2. アドレスバー左の鍵アイコン(または「i」アイコン)をクリックする。
  3. 「サイトの設定」を開く。
  4. 「データを消去」を選択してInstagramのキャッシュやCookieを削除する。

Instagramのデータ消去ボタン

効果: サイト固有の不整合(古いCookieや壊れたローカルストレージ)が原因の場合に有効です。ログイン情報は消えるため、再ログインが必要になります。


Chromeのキャッシュをクリアする

Chromeの閲覧履歴とキャッシュを消去する画面

キャッシュや古いリソースが読み込みを妨げる場合があります。全体のキャッシュを削除して再読み込みします。

手順:

  • アドレスバーに chrome://settings/clearBrowserData を入力してEnter。
  • 「詳細設定」タブを選択。
  • 「Cookie と他のサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れる(パスワード/サインインデータは通常選択不要)。
  • 「データを消去」を押す。
  • Chromeを完全に終了して数秒待ち、再起動してinstagram.comにアクセスする。

補足: 開発者ツール(F12)を開き、Networkタブで「Disable cache(キャッシュ無効)」にチェックを入れて強制再読み込み(Ctrl+F5)で動作を確認する方法もあります。


不要な拡張機能を無効化/削除する

拡張機能がページのスクリプトをブロックしたり、コンテンツを改変したりすることがあります。特に広告ブロッカー、プライバシー系、セキュリティ系の拡張は影響しやすいです。

手順:

  • Chromeのメニュー(右上の3点)→「その他のツール」→「拡張機能」を開く。

拡張機能メニュー

  • 思い当たる拡張機能を一時的に無効化するか、怪しいものを削除する。

拡張機能一覧の例

切り分けのヒント:

  • シークレットウィンドウ(拡張機能はデフォルトで無効)でinstagram.comを開いて問題が起きるか確認する。
  • 一つずつ拡張機能を有効化して問題が再現するタイミングを特定する。

Chromeを最新バージョンに更新する

Chromeの更新確認画面

ブラウザのバグや互換性の問題は、更新で解消されることがよくあります。

手順:

  • Chromeを起動し、メニュー→「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選ぶ。

Chromeの更新インストール画面

  • 自動で更新の有無を確認し、更新があればインストールして再起動する。

注意: 組織管理された端末ではポリシーで更新が制限されている場合があります。IT管理者に問い合わせてください。


DNSのフラッシュ

DNSキャッシュに古い情報が残っていると、特定ホストの到達が失敗することがあります。DNSをフラッシュしてキャッシュを消去してみましょう。

Windowsの手順:

  • 管理者としてコマンドプロンプト(CMD)を開く。

Windowsで管理者権限のコマンドプロンプト

  • 次のコマンドを入力して実行する:
ipconfig /flushdns
  • 成功すると「DNSリゾルバーキャッシュをフラッシュしました」のようなメッセージが表示される。

Macの例(Mojave以降の一般的なコマンド):

sudo killall -HUP mDNSResponder

Linux: ディストリビューションやDNSキャッシュサービスによりコマンドが異なります(例: systemd-resolved の場合は sudo systemd-resolve –flush-caches、nscd が導入済みなら sudo service nscd restart)。

補足: DNSフラッシュはローカルの名前解決キャッシュ問題を解消しますが、ISPや上流DNSの障害は別途対処が必要です。


DNSを変更する

DNSサーバーの応答やブロックによって特定サイトにアクセスできない場合があります。GoogleやCloudflare、OpenDNSなどの公共DNSに切り替えて試す価値があります。Chrome側、またはOS側で設定できます。

Chromeの設定でDNSを変更する

  1. Chromeの設定を開く。

Chromeの設定画面

  1. 「セキュリティとプライバシー」→「セキュリティ」に進む。

プライバシーとセキュリティのセクション

  1. 「拡張DNS(カスタム)」や「安全なDNS」などのオプションからカスタムDNSを選び、公開DNSを設定する。

カスタムDNSの選択画面

Windows でのネットワーク設定変更(例: Windows 11)

  1. 設定を開く(Windowsキー + I)。

  2. 「ネットワークとインターネット」→「詳細なネットワーク設定」を開く。

Windowsの詳細なネットワーク設定

  1. 使用中のネットワーク(Wi-Fi/イーサネット)を選び、「追加のプロパティを表示」→「編集」からDNSを指定する。

WindowsのDNS編集画面

  1. 公開DNSを設定して保存する。

DNS保存画面

よく使われる公開DNS一覧:

DNSサービスプライマリセカンダリ
Google Public DNS8.8.8.88.8.4.4
Cloudflare DNS1.1.1.11.0.0.1
Quad9 (IPv4)9.9.9.9149.112.112.112
Quad9 (IPv6)2620:fe::fe2620:fe::9
OpenDNS208.67.222.222208.67.220.220

注意: 企業ネットワークや教育ネットワークでは、管理ポリシーでDNS変更が禁止されていることがあります。IT部門と調整してください。


Chromeのリセット

Chrome設定のリセット画面

ブラウザ設定や拡張機能の複雑な組み合わせで問題が起きている場合、リセットで既定値に戻すことで解決することがあります。

手順:

  1. Chrome→設定を開く。

  2. 「詳細設定」→「リセットとクリーンアップ」→「設定を元の既定値に戻す」を選ぶ。

  3. 表示されるダイアログで「設定をリセット」を押す。

設定をリセットする確認画面

効果: ホームページ、検索エンジン、ピン留めタブ、拡張機能がリセット/無効化されますが、ブックマークや履歴、保存されたパスワードは通常維持されます。ただし環境によって異なるため注意が必要です。


Chromeをアンインストールして再インストールする

Windowsのアプリと機能画面

最後の手段として、Chromeを完全にアンインストールしてから再インストールすると、破損したインストールや深刻な設定不整合を解消できます。

手順(Windowsの例):

  • スタート→設定→アプリ→「アプリと機能」を開く。

アプリと機能一覧からChromeを選択する

  • Google Chromeを選び、アンインストールを実行する。

Chromeのアンインストールを実行する画面

  • 公式サイトから最新版をダウンロードして再インストールする(Edgeなど別ブラウザを使ってダウンロード)。

補足: プロファイルデータを完全に削除するかどうかは選択できます。プロファイルデータを残すとブックマークやログインが復元されますが、問題の原因がプロファイルにある場合は消去が必要です。


代替ブラウザを試す

一時的に別のブラウザでInstagramを利用するのは有効な回避策です。Edge、Opera、Brave、Firefoxなどで動作を確認して、問題がChrome固有かどうかを判断できます。

注: ブラウザ間でレンダリングやスクリプトの扱いに差があり、一部のブラウザでも同様の問題が出ることがあります。


よくある失敗例(反例)と注意点

  • ただリロードを繰り返すだけで原因を特定しないケース。
  • 信頼できない「修正ツール」や外部ソフトを安易に導入することによる追加の不具合やセキュリティリスク。
  • 組織のポリシーを無視してDNSやプロキシ設定を変更し、監査ログや通信ポリシーに抵触するリスク。

代替アプローチ:

  • 特定のネットワーク(自宅 vs モバイル回線)での挙動を比較してネットワーク寄りの問題を切り分ける。
  • ブラウザプロファイルを新規作成して試す(プロファイル破損の可能性を検証)。
  • Developer Tools の Console や Network タブでエラー(CORS、Mixed Content、403/404/5xxなど)を確認する。

トラブルシューティングの流れ図

以下は優先度の高い検証手順を示すフローチャートです。問題の切り分けに沿って順に実行してください。

flowchart TD
  A[InstagramがChromeで読み込めない] --> B{他のデバイス/回線で動くか?}
  B -- はい --> C[Chrome固有の問題を疑う]
  B -- いいえ --> D[サービス障害 or ネットワーク問題]
  C --> E[拡張削除 / シークレットで確認]
  E --> F[キャッシュ・サイトデータ削除]
  F --> G[DNSフラッシュ / DNS変更]
  G --> H{改善したか?}
  H -- はい --> I[問題解決]
  H -- いいえ --> J[Chromeリセット/再インストール]
  J --> K{改善したか?}
  K -- はい --> I
  K -- いいえ --> L[別ブラウザを使用 / ネットワーク管理者へ連絡]

役割別チェックリスト

エンドユーザー(個人):

  • 別端末/別回線でInstagramが開くか確認
  • サイトデータとキャッシュを消去
  • シークレットモードで開いてみる
  • 拡張機能を無効化して再確認
  • Chromeを更新・再起動
  • DNSをフラッシュする
  • 公開DNSへ切り替えて確認
  • リセット/再インストールを検討

IT管理者/サポート:

  • 社内ポリシーやプロキシでブロックしていないか確認
  • ファイアウォールやNGFWでinstagram.comやCDNがブロックされていないか確認
  • DNSサーバーのレコードとログを確認
  • エンドユーザーが実行した手順を再現してログを収集
  • 社内キャッシュ(プロキシ)をクリアする

テストケース/受け入れ基準

問題が「解決した」と判断するためのチェックリスト:

  • Instagramトップページが正常に表示される(画像・ストーリー・プロフィールが読み込まれる)
  • ログイン後にフィードが表示され、スクロールや投稿の閲覧ができる
  • Developer Tools に致命的なエラー(Networkでの5xxやCSPによるブロック)が出ていない
  • 別のプロファイルやIncognitoで同様に読み込める(問題が端末固有でないこと)

付録: 追加のトラブルシューティングヒント

  • ハードウェアアクセラレーションの無効化: 設定→システム→「ハードウェア アクセラレーションが使用可能な場合は使用する」をオフにして再起動してみる。
  • プロキシ/VPNの影響: VPNを一時的にオフにして試す。組織のプロキシ経由で特定ドメインが制限される場合がある。
  • セキュリティソフト(アンチウイルス)の一時無効化: セキュリティ製品がHTTPSスキャン等を行い通信を阻害するケースがある。
  • Hostsファイルの確認: OSの hosts ファイルにinstagram.comや関連ドメインの不正なエントリがないか確認する。
  • 開発者ツールのConsole: JavaScriptエラーやCSP違反があるか確認する。これにより、サードパーティスクリプトや拡張機能が原因か判別できる。

よくある質問(FAQ)

Q: Incognitoで開けるけど通常モードでは開けない。どうする?

A: 通常モード固有の拡張機能やキャッシュ、プロファイル設定が原因です。拡張機能を一つずつ無効化して特定するか、サイトデータの消去、プロファイル作り直しを行ってください。

Q: DNS変更しても改善しない。どうすれば?

A: ISP側のルーティングや上流のCDN問題、地域ブロッキングの可能性があります。モバイル回線で接続を試すか、別のネットワーク管理者に問い合わせてください。


1行用語集

  • DNS: ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み。
  • キャッシュ: 再読み込みを高速化するために保存された一時データ。
  • プロキシ: 端末とインターネット間の中継サーバー。
  • CSP: コンテンツセキュリティポリシー。ブラウザ側でスクリプト等を制限する。

まとめ

この記事では、ChromeでInstagramが読み込まれない問題について、サーバー障害確認、サイトデータとキャッシュの消去、拡張機能の切り分け、DNSのフラッシュ/変更、Chromeのリセットや再インストール、代替ブラウザの検討まで、段階的に説明しました。まずは簡単な手順(サーバー確認→シークレットでの確認→サイトデータ削除)から試し、順次深い対処(DNS、リセット、再インストール)へ進めてください。

ご不明点や実施後の状況(エラーメッセージやDeveloper Toolsの出力)があれば、具体的なスクリーンショットやログとともに投稿いただければ、さらに絞った支援が可能です。

ご利用の参考リンク: 公式ヘルプや障害情報サイトで最新情報を確認してください。


ご意見・ご感想はコメント欄へ。チュートリアル動画が必要なら、字幕付きの手順動画を作成することもできます。

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