Destiny 2 Error Code PLUM を修正する完全ガイド

重要: 以下の手順は Windows を中心に説明しています。コンソールで発生している場合はネットワーク周りの手順を優先してください。
エラーの概要
Error Code: PLUM は、Bungie の Destiny 2 において BattleEye(BattlEye)アンチチートがクライアント側の挙動または環境の異常を検出したときに表示されるエラーです。直接的には「不正な動作検知」「サードパーティ干渉」「ネットワーク不整合」など、複数の原因で現れます。
用語定義: BattleEye — オンラインゲームで不正な改造や外部ツールの検出・防止を行うアンチチートミドルウェア。
なぜ PLUM が発生するのか
PLUM エラーの主な発生理由を、発生メカニズムとともに整理します。
- ネットワーク接続の問題 — クライアントと Destiny 2 サーバー間でパケットロスや遅延、NAT 制限があると認証やセッション維持で失敗することがあります。
- BattleEye の誤検出または破損 — BattleEye のファイルが破損している、またはバージョン不整合で誤検出される場合があります。
- サードパーティソフトウェアの干渉 — VPN、プロキシ、アンチウイルス、入力エミュレーター、ゲーム改造系ソフトが干渉することがあります。
- Steam 入力やコントローラの誤認識 — コントローラ入力の多重解釈が外部ツールの活動と見なされる場合があります。
- DNS / ISP レイヤーの問題 — DNS 解決失敗や ISP のルーティング問題でサーバー到達性が損なわれることがあります。
- サーバー側の問題や過負荷 — Bungie 側の障害やメンテナンス、過負荷が原因のこともあります。
- ハードウェアやドライバーの問題 — ネットワークアダプタのドライバー不整合や OS のシステムファイル破損が影響することがあります。
ノート: PLUM は単一原因に限定されないため、段階的に切り分けることが重要です。
目次
- トラブルシューティングの全体フロー
- 個別の修正手順(Fix 1〜9)
- 役割別チェックリスト
- SOP(実行手順)と受け入れ基準
- 再現テストケース
- 決定ツリー(診断チャート)
- よくある質問
- まとめ
トラブルシューティングの全体フロー
- 基本確認: インターネット接続、サーバーステータス、他のオンラインサービスの動作を確認する。
- クライアント側の簡易対処: Steam/Blizzard の整合性チェック、BattleEye の再インストール、Windows 更新。
- ネットワーク設定のリセットや DNS 変更(例: 一時的に Google DNS や Cloudflare を試す)。
- サードパーティソフトウェアの無効化(VPN、アンチウイルス、入力エミュレータなど)。
- 最終手段: Destiny 2 の再インストール、サポートへ問い合わせ。
重要: まずは簡単で影響が少ない手順から順に実行してください。
個別の修正手順
Fix 1: Xbox Networking を実行する(Windows 10/11)
説明: Windows に内蔵された Xbox Networking ツールは NAT タイプや接続の問題を検出・修正します。特に NAT 関連や UPnP の問題でセッションが確立できない場合に有効です。
手順:
- キーボードで Win + I を押して Windows 設定を開きます。
- 「Gaming」または「ゲーム」を選び、次に「Xbox Networking」を開きます。UI ラベルは英語表記の場合があります(Gaming > Xbox Networking)。
- 表示される診断の結果を待ち、問題があれば「Fix it」または「修復」ボタンをクリックしてください。
- 診断ログの内容(NAT タイプ、サーバー到達性、必要なポート開放の有無など)を確認します。
検証: 診断後に Destiny 2 を起動し、同じプレイセッションで PLUM が発生しないか確認します。
注意: 家庭内ルーターで UPnP を無効化している場合は有効化を検討してください。
Fix 2: sfc /scannow を実行してシステムファイルを修復する
説明: Windows のシステムファイルチェッカー(SFC)は破損したシステムファイルを検出・修復します。BattleEye やネットワーク関連の DLL が壊れているとエラーの原因になることがあります。
手順:
- Win + S を押して「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを検索します。
- 検索結果で「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選びます。
- 以下のコマンドを入力して Enter を押します:
sfc /scannow
- スキャンの完了を待ち、修復された項目があるかを確認します。
検証: スキャン後に PC を再起動し、Destiny 2 を起動して PLUM が再現するか確認します。
Fix 3: Destiny 2 実行ファイルをウイルス対策の例外リストに追加する
説明: アンチウイルスや Windows Defender がゲームプロセスを誤検出してスキャンや隔離を行うと、BattleEye が不正な挙動と判定する場合があります。実行ファイルを例外に追加すると過剰な干渉を回避できます。
手順(Windows Defender の例):
- スタートメニューで「Windows セキュリティ」を検索して開きます。
- 「ウイルスと脅威の防止」を選択します。
- 「設定の管理」を開き、下部にある「除外の追加または削除」をクリックします。
- 「除外の追加」→「ファイル」を選択し、Destiny 2 の実行ファイル(通常はゲームフォルダ内の exe)を指定します。
サードパーティのアンチウイルスを使っている場合は、そのソフトのマニュアルに従って除外を追加してください。
検証: 除外を追加後、PC を再起動してゲームを起動します。PLUM が再発しないか確認してください。
Fix 4: ネットワーク設定をリセットする
説明: カスタム DNS、プロキシ、ローカルのネットワーク設定変更が原因でサーバーとの接続に支障をきたす場合、ネットワーク設定のリセットで問題を解消できます。
手順:
- Windows の検索バーに「Network Reset」または「ネットワークのリセット」と入力します。
- 表示された「ネットワークのリセット」設定を開き、「今すぐリセット」または類似ボタンを押します。
- 操作後、PC は再起動が必要になります。
代替: 一時的に DNS を 8.8.8.8(Google)や 1.1.1.1(Cloudflare)に変更して効果を確認することもおすすめします。
検証: リセット後に Destiny 2 を起動して PLUM が解消したか確認します。
Fix 5: Steam の Steam Input を無効化する
説明: Steam の入力設定やコントローラの多重サポートが、外部入力エミュレーターと干渉して BattleEye に誤検知されるケースがあります。Steam 側で入力サポートを無効にして確認してください。
手順:
- Steam を開き、ライブラリに移動します。
- Destiny 2 を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 左側の「コントローラー」設定を開き、「Steam Input を無効にする」を選択します。
- また Steam の設定で「Xbox Configuration Support」などの項目をオフにします。
検証: 設定変更後に Steam を再起動して Destiny 2 を起動します。コントローラの動作に問題がないか確認してください。
Fix 6: Windows を最新の状態に更新する
説明: 古い Windows ビルドや欠落している更新プログラムが、ゲームやアンチチートとの互換性問題を引き起こすことがあります。
手順:
- Windows キーを押してスタートを開き、「更新プログラムの確認」と入力して Windows Update を開きます。
- 「更新プログラムの確認」をクリックし、利用可能な更新があればダウンロードしてインストールします。
- 更新後は必ず再起動して変更を適用します。
検証: 更新適用後に Destiny 2 を起動して PLUM が発生するか確認します。
Fix 7: BattleEye を再インストールする
説明: BattleEye のファイル破損や不完全な更新が原因で誤検出が起きることがあります。正しい手順でアンインストールし、ゲーム起動時に再インストールさせます。
手順(Steam の場合):
- Steam ライブラリで Destiny 2 を右クリックし、「管理」→「ローカルファイルを表示」を選択します。
- BattleEye フォルダを開き、
Uninstall_BattlEye.bat
を実行してアンインストールします。バッチが無い場合はフォルダを削除しても可ですが、推奨はアンインストーラー使用です。 - Destiny 2 を起動すると、BattleEye が自動的に再インストールされます。もし自動でインストールされない場合は Steam の「ゲームファイルの整合性を確認」機能を使います。
検証: BattleEye の再インストール後に再起動して Destiny 2 を起動し、PLUM が出ないかを確認します。
Fix 8: Destiny 2 を再インストールする
説明: クライアントファイルの深刻な破損や設定が原因の場合、ゲーム全体を再インストールすることで問題が解消することがあります。
手順:
- Steam または Blizzard のクライアントから Destiny 2 をアンインストールします。
- PC を再起動し、クリーンな状態でゲームを再ダウンロード・再インストールします。
検証: 再インストール後に PLUM が解消されるかを確認してください。再発する場合はネットワークや外部ソフトの影響が残っている可能性があります。
Fix 9: Bungie の修正パッチを待つ
説明: エラーの原因がサーバー側や BattleEye 側のバグである場合、Bungie または BattleEye が修正パッチを配布するまで待つ必要があります。
対処:
- Bungie の公式 Twitter(@BungieHelp)やサポートページ、公式フォーラムをチェックして障害情報を確認してください。
- 大きなメンテナンス情報や既知の不具合報告が出ていないか確認します。
注意: プレイヤー側で出来ることが少ない場合は、同様の報告が多いかを確認して公式の対応を待ちましょう。
役割別チェックリスト
プレイヤー(PC):
- Windows 更新が最新であるか確認する。
- BattleEye の整合性を確認する。
- アンチウイルスの除外に Destiny 2 実行ファイルを追加する。
- Steam Input を無効化してテストする。
- 一時的に VPN を切断して試す。
プレイヤー(コンソール):
- ルーターの再起動を行う。
- NAT タイプが制限されていないか確認する(開放が望ましい)。
- 他のオンラインサービスで同様の切断が起きていないか確認する。
ネットワーク管理者/上級者:
- 必要なポート(ゲームの推奨ポート)と UPnP の状態を確認する。
- DNS 応答やルーティングのトレースルートを実施する。
- パケットロスやジッターの長期モニタリングを実施する。
SOP(実行手順)と受け入れ基準
SOP:
- ネットワークの基本チェック(回線、ルーター、NAT)
- クライアント側簡易処置(ゲームファイル整合性、Windows 更新)
- BattleEye の再インストール
- アンチウイルス例外、Steam 入力設定の確認
- 再発する場合はゲーム再インストール
受け入れ基準:
- Destiny 2 にログインし、30 分以上プレイして切断や PLUM が発生しないこと。
- BattleEye がエラーを返さず、ゲームログにアンチチート関連の異常が記録されないこと。
再現テストケース
- ネットワークが安定な状態でゲームを起動し、PLUM が発生しないことを確認する。
- VPN を有効にして再接続し、VPN が原因かを判定する(再現すれば VPN を疑う)。
- アンチウイルス例外を削除して再テストし、誤検出を再現することで原因を特定する。
合格基準: すべてのテストで PLUM が再現せず、通常プレイが可能であること。
診断用決定ツリー
以下のチャートは「どの修正を先に試すか」を導く簡易フローです。
flowchart TD
A[PLUM 発生] --> B{ネットワーク問題か?}
B -- はい --> C[ルーター再起動、NAT、DNSチェック]
B -- いいえ --> D{BattleEye の問題か?}
D -- はい --> E[BattleEye をアンインストールして再インストール]
D -- いいえ --> F{サードパーティの干渉か?}
F -- はい --> G[アンチウイルス除外、VPN 無効、Steam Input 無効]
F -- いいえ --> H[ゲームを再インストール / Bungie のパッチ待ち]
C --> I[Destiny 2 起動して検証]
E --> I
G --> I
H --> I
よくある質問
Q: PLUM 発生時に最初に試すべきことは何ですか?
A: まずネットワーク接続の正常性を確認(ルーター再起動、別のネットワークでの接続試行)、次に BattleEye の再インストールとアンチウイルスの除外設定を試してください。
Q: コンソールで PLUM が出た場合は?
A: ルーターの再起動や NAT タイプの確認、ISP 側の障害確認を行ってください。PC 固有の手順(sfc や Steam 設定)は適用されません。
Q: BattleEye を無効化してプレイできますか?
A: BattleEye を無効化してのオンラインプレイは推奨されませんし、多くの場合ゲームが起動すらしないかオンラインサービスに接続できません。BattleEye はアンチチートのため必須です。
トラブルシューティングが失敗する場合の注意点
- 企業や学内ネットワークなどで厳格なプロキシやファイアウォールがある環境ではネットワーク管理者に相談してください。
- 代替として、同じネットワークに接続している他の端末で問題が発生するか確認すると原因切り分けが早まります。
- オンラインコミュニティや公式フォーラムで同様の報告が増えている場合は、サービス側の問題の可能性が高く、個別対処だけでは直らないことがあります。
1行用語集
- BattleEye: ゲームの不正ツール検出用アンチチート。
- NAT: ネットワークアドレス変換。セッション確立の方式に関係。
- DNS: ドメイン名解決。名前解決失敗は接続不良を招きます。
まとめ
PLUM エラーは一見難解ですが、ネットワーク、BattleEye、サードパーティ干渉、クライアント破損のいずれかに原因があることが多いです。まずは簡単なネットワークとクライアントの確認を行い、段階的に切り分けることで多くのケースが解決します。最終的に公式の修正を待つ局面もありますので、Bungie の公式告知を併せてチェックしてください。
補足: この記事の手順を実行する際は、設定変更前に重要ファイルのバックアップを取ることをおすすめします。
コメント: この記事で解決しなかった場合は、発生した状況(例: 発生タイミング、使用しているネットワーク、使用アンチウイルス、Steam/Blizzard の有無)を記載して質問してください。