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GMusicFS で Google Play Music ライブラリを Android の任意プレーヤーで使う方法

2 min read Android ガイド 更新されました 10 Oct 2025
GMusicFSでGoogle Play Musicを任意のAndroidプレーヤーで使う
GMusicFSでGoogle Play Musicを任意のAndroidプレーヤーで使う

重要: GMusicFS は root 権限を必要とし、メンテナンスが止まっている古いプロジェクトです。バックアップと注意深い運用を推奨します。

目的と対象

このガイドは、Google Play Music のアップロード楽曲を GMusicFS によって Android の仮想ファイルシステムとしてマウントし、別の音楽アプリから直接アクセスして再生・管理したいユーザー向けです。技術レベルは中級〜上級(root 操作や sideload、権限周りの理解があることを前提)です。

簡単な用語定義

  • GMusicFS: Google Play Music の楽曲を FUSE 風にマウントする Android アプリ。
  • root: Android 端末で管理者権限を取得した状態。
  • sideload: Google Play を経由せずに APK を直接インストールすること。

準備

  1. 端末が root 化されていることを確認してください。未rootでは GMusicFS は動作しません。
  2. 「提供元不明のアプリのインストールを許可」などの設定を有効にして、APK のサイドロードを許可します(設定→セキュリティ)。
  3. Google Play Music にアップロード済みの楽曲のみサポートします。ラジオやストリーミング専用の楽曲は対象外です。

注意: GMusicFS は Google Play Music のアカウント認証トークンを用いてライブラリへアクセスします。使い終わったら不必要なアクセス権は Google アカウントの「アカウントアクセス」から取り消してください。

インストール手順

  1. GMusicFS の APK を配布元からダウンロードします(Google Play にはありません)。
  2. ダウンロード後、ファイルマネージャー等で APK を開きインストールします。
  3. インストール後、アプリを起動します。

動作させる方法(ステップバイステップ)

  1. アプリ起動後、root 権限を要求するダイアログが表示されるので許可します。

GMusicFS の root アクセス許可ダイアログ

  1. Google アカウントでログインするように求められるので、表示される画面でアカウントを許可します。

GMusicFS で Google アカウントにログインする画面

  1. 権限を許可したら「Sync」ボタンを押してライブラリと同期します(初回は時間がかかる場合があります)。

GMusicFS の同期ボタン表示

  1. 同期が終わったら「Mount」ボタンを押してマウントします。通知に「ファイルシステムがマウントされた」旨が表示されたら、任意の音楽プレーヤーで読み込めるはずです。

受け入れ基準(動作確認のチェック)

  • マウント通知が表示される。
  • 任意の音楽プレーヤーで GMusicFS のマウントポイントが見える。
  • 楽曲の再生が行える(ストリーミング再生として動作)。
  • アプリの再起動や再マウントで同じ挙動を再現できる。

トラブルシューティング

  • 同期が失敗する/曲が見えない: Google Play Music を一度起動してから再試行してみてください。短期的な認証問題やキャッシュの問題が原因のことがあります。
  • マウントできない: root 権限が正しく付与されているか、SELinux のモードやカーネルの FUSE サポートを確認してください。古いカーネルでは動作しない場合があります。
  • 再生中に切断される: ネットワークの状態と Google のサービスへの継続接続を確認してください。GMusicFS はストリーミング前提のため、接続が不安定だと読込や再生が途切れます。

代替アプローチと比較

  • そのまま Google Play Music アプリを使う: メタデータ編集やカスタム整理は難しいが公式サポートあり。安定性重視なら公式アプリ。
  • 他サービス(YouTube Music 等)へ移行: Google の方針変更でサービス移行を検討する価値あり。移行時はプレイリストやアップロード曲のエクスポート/移入方法を確認する。
  • ローカルファイルを直接端末に保存: ネットワーク依存を排除して確実に再生できるが、端末容量を消費する。

セキュリティとプライバシーの考慮

  • アカウント認証: GMusicFS に与える権限は Google アカウントの一部データへのアクセスです。不要になったら Google の「アカウントアクセス」ページで権限を取り消してください。
  • root のリスク: root 化は端末のセキュリティモデルを変更します。ワンクリックでシステム全体にアクセスできるため、信頼できる APK とソースのみ利用してください。
  • ログとトークンの保存: 古いアプリはトークンやログを暗号化せず保存している可能性があります。機密情報が不安な場合は使わないことを検討してください。

想定される失敗ケース(いつ機能しないか)

  • 端末が非root: 動作しません。
  • Google Play Music 側の API 変更: GMusicFS はメンテされていないため、Google 側の仕様変更で動作不能になる恐れがあります。
  • ラジオやストリーミング専用トラック: アップロードされていない楽曲はサポート対象外です。

運用チェックリスト(役割別)

  • エンドユーザー: root 化確認、APK ダウンロード、同期→マウント→プレーヤーで再生確認、使用後は権限取り消し。
  • 管理者/パワーユーザー: カーネルの FUSE サポート確認、SELinux 設定確認、バックアップ取得、ネットワーク安定化対策。

ミニ手順(短縮版)

  1. 端末を root 化する。 2. 設定で提供元不明のアプリを許可。 3. APK をインストール。 4. アプリ起動→root 許可→Google ログイン。 5. Sync→Mount→好きなプレーヤーで再生。

リスクと対策(簡易)

  • リスク: 認証情報漏洩/端末不安定化。 対策: 利用後の権限取り消し、定期的なバックアップ、信頼できるソースのみ利用。

まとめ

GMusicFS は Google Play Music のアップロード楽曲を Android のファイルシステムとして扱えるようにし、任意の音楽プレーヤーで再生可能にする便利なツールです。ただし root 必須であり、プロジェクトはメンテナンスされていないため、長期利用や本番環境ではリスクがあります。利用前にバックアップと権限管理を行い、問題が発生した場合は代替手段を検討してください。

まとめの要点:

  • GMusicFS は root が必要で APK をサイドロードする。
  • Google Play Music にアップロード済みの楽曲のみサポート。
  • 安定性とセキュリティに注意して自己責任で使用する。

ご利用経験や問題があればコメントで共有してください。運用上の工夫や代替手段の情報も歓迎します。

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