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Mordhauでのパケットロスを診断・修正する完全ガイド

1 min read ゲーム ネットワーク 更新されました 16 Oct 2025
Mordhauのパケットロスを診断・修正する完全ガイド
Mordhauのパケットロスを診断・修正する完全ガイド

パケットロスでラグが発生したMordhauのプレイ画面

概要:Mordhauにおけるパケットロスとは何か

Mordhauの一般的なバグ修正イメージ

Mordhauでは、パケットロスはあなたのPCやコンソールとゲームサーバー間で送受信されるデータ(パケット)が目的地に到達しない現象を指します。短時間の断続的な損失なら目立たないこともありますが、持続的または頻繁な損失はゲーム体験を著しく損ないます。

代表的な症状:

  • キャラクターが瞬間移動する(ラバーバンディング)
  • 入力遅延や高いレイテンシ
  • 線形のジャンプ(ジッター)
  • ゲームクラッシュや切断
  • ロード/接続タイムアウト

重要: パケットロスは原因の所在によって対処法が異なります。まずは発生箇所の切り分けが鍵です。

よくある発生箇所

  • 自宅ネットワーク(PC/ルーター/ケーブル/無線)
  • インターネットサービスプロバイダ(ISP)の中継
  • 上位ネットワークやバックボーン
  • Mordhau(ゲーム)サーバー自身

検証と切り分けのミニ手順(目次)

  1. 基本確認(有線接続、他アプリ停止、再起動)
  2. ローカル診断(LAN機器の点検、ケーブル、Wi‑Fi環境)
  3. ネットワーク経路診断(ping、tracert、pathping、MTR)
  4. ISP確認(障害情報、カスタマーサポートへ連絡)
  5. ゲーム側確認(ファイル検証、サーバーステータス)
  6. 代替手段(VPN、プロバイダ変更、ポートの確認)

詳細手順:ステップバイステップのトラブルシューティング

1) まずは基本を押さえる

  • 有線(Ethernet)接続を優先する。Wi‑Fiはノイズや干渉でパケットを落としやすいです。
  • ルーターとモデムを再起動する。短時間の障害やメモリリークがリセットされます。
  • 他の帯域を使うアプリ(クラウド同期、動画ストリーミング、OSアップデート)を停止する。
  • ネットワークドライバーとルーターのファームウェアを最新版にする。
  • 可能なら別のPC/コンソールや別ネット回線(スマホのテザリング等)で同じサーバーに接続して再現するか確認する。

2) ネットワーク経路を診断する(再現→観察→記録)

推奨ツール(Windows/Linux/macOS):ping, tracert(Windows), traceroute(Unix系), pathping(Windows), MTR(Linux/macOS/Windows版あり)。

基本的な流れ:

  1. サーバーIPあるいはホスト名に対して連続pingを実行し、パケットロス率と遅延の変動を観察する。
  2. tracert/tracerouteで経路を確認し、どのホップで応答時間が急増するかを特定する。
  3. pathpingまたはMTRで、遅延とパケットロスの割合を詳細に記録する。

注意点: ゲームサーバーがICMP応答をブロックしている場合、ping/tracerouteの結果は誤解を招くことがあります。その場合はISPやサーバー運営に確認が必要です。

パケットロス解析のスクリーンショット(Windowsでtracertとpathpingを使った例)

3) 自宅側でできる実践的な対策

  • LANケーブルをCat5e以上(推奨はCat6)に交換する。古いケーブルは断線やノイズの原因になります。
  • ルーターの位置を改善し、Wi‑Fi使用時は2.4GHzより5GHzを優先する。チャネル干渉を避ける。
  • ルーターのQoS(帯域制御)機能でゲームを優先する設定を試す。
  • 省電力設定やWi‑Fiアダプタの節電モードを無効にする。
  • PCのウイルス対策やファイアウォールがトラフィックを妨げていないか確認する。
  • ISP提供ルーターではなく市販のルーターに替えることで安定することがある。

4) ISPや中継ネットワークの問題が疑われるとき

  • 診断結果(tracerouteのログ、pingの損失率、時間帯)をメモしてISPに連絡する。
  • ISPが中継事業者へ問い合わせるか、ラインの物理的チェックを行うよう依頼する。
  • 同地域の他ユーザーからの報告(SNS、ゲームフォーラム)を確認して、広域障害の可能性を検討する。

5) Mordhau/ゲーム側で確認すべきこと

  • Steamやゲームランチャーのサーバーステータスを確認する(メンテナンス情報、障害情報)。
  • ゲームファイルの整合性チェック(Steamの「ファイル整合性の検証」)を実施する。
  • サーバーブラウザで複数サーバーへ接続して挙動に差があるかを確認する。

オプション:VPNを使う場合の注意点と手順

  1. VPNを使うことで、ISPの経路問題を迂回し安定するケースがあります。とはいえ、VPNは万能ではありません。
  2. VPNが有効に働くのは、あなたのトラフィックがISPの経路上で損失を受けている場合です。自宅LANやゲームサーバー側の問題は解決されません。
  3. VPNを使うと暗号化のオーバーヘッドや追加経路による遅延が発生するため、逆に悪化することもあります。

実践手順(例):

  1. 信頼できるVPNクライアントをダウンロードしてインストールする。
  2. 近距離で安定したVPNサーバーを選ぶ(通常は地理的に近いサーバー)。
  3. VPN接続後、同じサーバーでping/tracerouteを再実行して変化を比較する。

VPN利用のプロモーション用イメージ(接続手順の例)

重要: VPNが有効な場合でも、接続の遅延や安定性を自分で計測してから数日運用し、効果が持続するか確認してください。

代替アプローチと応急処置

  • 別のサーバーやリージョンに切り替えて一時的にプレイを続ける。
  • ゲーム内のネットワーク設定(アップデートレートや補間設定)を調整して揮発的なラグを緩和する。
  • 優先度の低いネットワークタスク(バックアップ、クラウド同期)を夜間に移行する。

決定フロー(診断ツリー)

flowchart TD
  A[ラグ/切断を確認] --> B{有線接続か?}
  B -- Yes --> C[ping/traceroute実行]
  B -- No --> D[有線に切替え、再現確認]
  C --> E{パケットロスはLAN内か?}
  E -- LAN内 --> F[ケーブル/ルーター/ドライバを確認]
  E -- 外部 --> G[tracerouteで問題ホップ特定]
  G --> H{問題ホップがISP側か中継か?}
  H -- ISP --> I[ISPへ連絡(ログ添付)]
  H -- 中継 --> J[ISPに中継会社への連絡を依頼]
  I --> K{解決しない場合}
  K -- Yes --> L[VPNで迂回を試す]
  K -- No --> M[ゲーム側のサポートへ連絡]

役割別チェックリスト

プレイヤー(ゲーマー):

  • 有線で接続しているか
  • 他のアプリで帯域を占有していないか
  • ルーターとPCの再起動を試したか
  • 同じ問題が別回線や別端末で再現するか

ネットワーク管理者/上級ユーザー:

  • MTR/pathpingで問題ホップを記録したか
  • ルーティングやBGPの異常を検証したか(必要ならISPへ報告)
  • ルーターのログやインターフェースエラーを確認したか

ISPサポート担当:

  • ユーザーからのtraceroute/pingログを受け取ったか
  • 中継事業者へ問い合わせを行ったか
  • 回線の物理レベル(SNR、ライン品質)を検査したか

受け入れ基準(問題解決の目安)

  • プレイ中のラバーバンディングが再現されない
  • 長時間連続したパケット損失が発生しない
  • pingのばらつき(ジッター)が明らかに減少している

これらが満たされれば、一時的に問題は解決したと見なせます。

いつVPNは失敗するか(反例)

  • 自宅LANの物理的障害(断線・故障)はVPNで解決できない。
  • ゲームサーバー自身の不具合や過負荷はVPNで回避できない。
  • すでに暗号化処理や迂回経路で遅延が大きい場合、VPNはさらに悪化させる可能性がある。

テストケース(確認項目)

  • 別回線(テザリング等)で同じサーバーへ接続したとき、問題が出るか
  • VPN経由で接続したときにパケットロスが減るか
  • ルーターを交換した場合に問題が再現するか
  • 時間帯(ピーク/深夜)で挙動が変わるか

セキュリティとプライバシーの注意

VPNを導入する際は、信頼性のあるプロバイダを選び、ログポリシーや暗号化方式を確認してください。無料VPNは速度やプライバシーでリスクがある場合があります。

まとめとおすすめの次の一手

Mordhauのパケットロスは、まずは自宅ネットワークでの原因切り分けから始め、経路診断でISPや中継を特定し、最終的にゲーム運営にエスカレーションするのが最短です。VPNは“場合によっては”有効な回避手段ですが、万能ではありません。

重要: まずは計測(再現)→ログ記録→エスカレーション。事実に基づく報告がISPや運営の対応を早めます。


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