
以下は、Microsoft Copilot を購入して展開するための要件、手順、費用、導入のヒントをまとめた実務ガイドです。管理者向けのチェックリストと意思決定フローも含めています。
目次
- 購入前に確認する事項
- 管理センターのマーケットプレースにアクセスする
- ライセンスの選択と割当て
- 料金と請求
- 購入による主な利点
- 管理者/IT/チーム向けチェックリスト
- よくある質問
- まとめ
購入前に確認する事項
- 対象プランの確認
- Copilot は Microsoft 365 Business Standard、Business Premium、E3、E5 と互換性があります。既存サブスクリプションがこれらのいずれかであることを確認してください。
- Microsoft 365 Personal や Family といった個人向けプランでは Copilot を購入できません。
- 管理者権限の確認
- Copilot の追加購入およびユーザー割当ては Microsoft 365 管理者アカウントで行います。管理者権限があるか、管理者に依頼できる体制を整えてください。
- 準備する情報
- 必要なライセンス数(ユーザー数)
- 支払い方法(クレジットカードまたは請求書)
- 社内の導入ポリシーとデータガバナンス要件
重要: Copilot の機能は Microsoft 365 アプリに統合されるため、社内のデータ取り扱いとアクセス権のポリシーを事前に確認してください。
管理センターのマーケットプレースにアクセスする
- 管理者アカウントで admin.microsoft.com にサインインします。

- 管理センターの左側メニューから「請求」または英語表記の Billing を開きます。
- 「購入サービス」または Purchase services を選択してマーケットプレースを表示します。
- 検索欄に Microsoft 365 Copilot と入力して製品ページを見つけます。
ライセンスの選択と割当て
- Copilot の製品ページで、Business または Enterprise 向けのアドオンを選択します。
- 必要なライセンス数を入力します。
- カートに追加し、支払い情報を入力して購入プロセスを完了します(クレジットカードまたは請求書払い)。
- 購入後、管理センターで該当のライセンスをユーザーに割り当てます。
- ライセンス割当は一括割当も可能です。大量導入時は CSV インポートやグループベースの割当を利用して作業を効率化してください。
料金と請求
- 価格: US$30/ユーザー/月(米ドル表記)。請求は月額で継続的に発生するサブスクリプション型のアドオンです。
- 個人向けプランでは購入不可。
- 解約した場合、Microsoft 365 本体のサブスクリプションはそのまま継続し、Copilot の機能だけが無効になります。
購入による主な利点
- Outlook: メールのドラフト作成や要約を高速化
- Excel: データ分析の自動化やクエリ作成支援
- Word: コンテンツ生成や編集提案を直接利用
- Teams: 会議要約や議事録作成の効率化
これらにより日常業務の時間削減と生産性向上が期待できますが、導入効果はワークフローやデータ品質に依存します。
管理者/IT/チーム向けチェックリスト
管理者向け
- Microsoft 365 のサブスクリプションプランを確認
- 管理センターで購入権限を保有
- データ保護とコンプライアンス方針をレビュー
- ライセンス割当の運用ルールを定義
ITリーダー向け
- 展開対象ユーザーの選定(パイロット→全社展開)
- 監査ログとアクセス制御の設定
- 必要に応じてトレーニングと社内ドキュメントを用意
チームリード/エンドユーザー向け
- Copilot の利用ガイドを共有
- 機密データの取り扱いルールを周知
- フィードバックループを確立して運用改善
導入のミニ手順(実務メソッド)
- パイロットグループを選ぶ(5〜20人程度)
- 管理者が Copilot を購入してライセンスを割当てる
- パイロットユーザーに利用方法をトレーニング
- 2〜4週間運用し、主要KPI(時間削減、満足度)を収集
- 成果に応じて段階的にスケールアウト
購入判断のフローチャート
flowchart TD
A[Microsoft 365 のサブスクを持っている?] -->|いいえ| B[まず Business/Enterprise プランを契約]
A -->|はい| C[プランは Business または Enterprise か?]
C -->|いいえ| D[個人向けプランでは Copilot を購入不可]
C -->|はい| E[管理者が管理センターで Copilot を購入]
E --> F[ライセンスを割当てて展開]失敗しやすいケースと回避策
- データアクセスの制限が厳しくて Copilot が期待通りに動かない: データソースと権限を整理する
- 運用ルールが未整備で誤用が発生する: ガイドラインと研修を必須化する
- コスト試算を怠って規模拡大で予算超過: 初期パイロットで使用率を測る
よくある質問
Q: Microsoft Copilot は個人アカウントで利用できますか?
A: いいえ。ビジネスまたはエンタープライズ向けの Microsoft 365 プランのみが対象です。
Q: Copilot は一括の買い切りライセンスとして購入できますか?
A: いいえ。月額サブスクリプション形式のアドオンです。
Q: 購入後の有効化方法は?
A: 管理センターで購入したライセンスをユーザーに割り当てることで有効になります。
Q: 解約したらどうなりますか?
A: Microsoft 365 本体のサブスクリプションはそのままで、Copilot の機能だけが停止します。
Q: 無料トライアルはありますか?
A: 現時点では Microsoft が Copilot の無料トライアルを提供していません。
1行用語集
- Copilot: Microsoft 365 アプリに組み込まれた AI 支援機能の総称
比較・検討の観点
- 規模: 小規模チームはまずパイロットで使用率を確認
- コンプライアンス: 機密データの取り扱いに合わせた設定が必要
- コスト: US$30/ユーザー/月 をベースに ROI を見積もる
まとめ
Microsoft Copilot の購入は、適切な Microsoft 365 プランと管理者の操作が前提となります。購入後はライセンスを割り当てるだけで Word、Excel、Outlook、Teams に統合された AI 支援を利用できます。導入時はパイロット運用、社内ガイドライン、データ権限の整備を行い、成果を測定してから拡大するのが現実的です。
短い社内向け告知文(100〜200語)
Microsoft Copilot を導入します。Copilot は Word、Excel、Outlook、Teams に統合される AI ツールで、文書作成やデータ分析、メールの要約などを支援します。対象は Microsoft 365 のビジネス/エンタープライズ契約のみで、料金は US$30/ユーザー/月 です。まずは限定ユーザーでパイロット運用を実施し、効果測定のうえ段階的に展開します。導入ご希望の部門は IT 管理者までご連絡ください。