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iCloudで削除したファイルを回復する完全ガイド

2 min read データ復旧 更新されました 22 Oct 2025
iCloudで削除したファイルを復元する完全ガイド
iCloudで削除したファイルを復元する完全ガイド

概要

Appleのエコシステムでは、iCloudに保存されたファイルを削除すると、その変更は同期されたすべてのデバイスに反映されます。幸いにもAppleは一時保管領域として「最近削除した項目」を用意しており、30日以内であれば復元が可能です。しかし、次のいずれかに該当する場合は復元が難しくなります:

  • 「最近削除した項目」フォルダから更に削除した場合
  • ファイルが30日以上経過して自動的に完全削除された場合
  • 「最近削除した項目」を空にした場合

これらの場合、ローカルのiCloudフォルダや過去のバックアップからデータをスキャンする専門ソフトを使うことで回復できる可能性がありますが、必ず成功する保証はありません。

iCloudの削除ファイル回復イメージ

画像説明: iCloudで削除されたファイルの復元フローを示す概念図

目的と想定読者

このガイドは以下の目的で作成しています:

  • iCloudで誤ってファイルを削除した一般ユーザーが、まず試すべき安全な手順を理解する
  • 「最近削除した項目」からの復元手順、AppleのWebインターフェースやiOS上での復元方法を提示する
  • 「完全削除」や30日超過など、より難しいケースでの現実的な代替手段(復旧ソフト、バックアップ)を紹介する
  • 復元作業を行う前に実施すべき確認事項、リスク低減策、現場用チェックリストとプレイブックを提供する

想定読者:iPhone/iPad/Macユーザー、ITサポート担当者、個人でデータ復旧を検討する方

目次

  • iCloudから削除したファイルは本当に復元できるか
  • 最近削除した項目からの復元(iCloud.com/iPhone/iPad)
  • Appleの「データ復元」機能を使う手順(連絡先/カレンダー/ブックマークなど)
  • 専門ツールを使った完全削除後の復元(4DDiGの例)
  • 失敗するケースとその対処方法
  • 代替アプローチとバックアップ戦略
  • 現場用プレイブック(SOP)とロール別チェックリスト
  • リスク評価と緩和策
  • 1行用語集
  • 結論

iCloudから削除したファイルは本当に復元できるか

結論から言うと、「はい、場合による」です。iCloudはユーザーの誤削除に備え、一定期間だけファイルを保持する仕組みを提供しています。ただし、その期間(通常30日)を過ぎるとApple側で自動的に完全削除されるため、復元の可能性は大きく下がります。復元可能かどうかを判断する際の基本的なチェックリスト:

  • 削除から30日以内か
  • 現在のiCloudストレージ残量と同期状態は正常か
  • 削除操作を行ったデバイス/アカウントはどれか
  • ローカルにiCloudの同期データ(~/Library/CloudStorage や Finder内のiCloud Drive 一時フォルダなど)が残っていないか

重要: 同期されたデバイスで削除操作を行うと、その変更はネットワーク経由で数分〜数十分で他デバイスにも反映されます。復元の最短ルートは「最近削除した項目」からの復元です。

最近削除した項目からの復元(30日以内)

iCloud.com での復元手順

手順は簡単で、Webブラウザからすぐ行えます。次の手順に従ってください:

  1. Safari(または任意のブラウザ)で https://www.icloud.com にアクセスし、Apple IDでサインインします。
  2. ホーム画面から「Drive」(または「iCloud Drive」)アイコンをクリックします。
  3. 左側のサイドバーで「最近削除した項目」を開きます。
  4. 復元したいファイルを選択し、右上の三点メニューまたは画面上に表示される「復元」オプションを選びます。

画像: iCloud.comでの「最近削除した項目」表示

iCloud.comの最近削除した項目表示

画像説明: iCloud.comのDriveで表示される「最近削除した項目」画面のスクリーンショット

iPhone / iPad の「ファイル」アプリでの復元手順

  1. デバイスで「ファイル」アプリを起動します。

ファイルアプリを起動する様子

画像説明: iPhoneのファイルアプリを起動する画面の例

  1. 画面下部の「参照」タブをタップし、「最近削除した項目」を選択します。
  2. 復元したいファイルを選択し、画面下部の「復元」をタップします。復元されたファイルは元の場所に戻ります。

画像: ファイルアプリで「参照」→「最近削除した項目」を選ぶ様子

ファイルアプリで参照から最近削除した項目へ移動する画面

画像説明: 「参照」から「最近削除した項目」へ移動する操作を示すスクリーンショット

他のアプリから削除されたファイル(連絡先・カレンダー等)の復元

iCloudはファイルだけでなく、連絡先・カレンダーの以前のバージョンやブックマークも復元できます。iCloud.comから以下の手順で実行します:

  1. iCloud.com にサインイン後、右上の「アカウント」または「アプリ」アイコンを開きます。
  2. 「データの復元」(Data Recovery)を選択します(「その他」や「設定」メニュー内にある場合があります)。
  3. 「ファイルの復元」「連絡先の復元」「カレンダーの復元」「ブックマークの復元」などのオプションから該当する項目を選び、「復元」を実行してください。

画像: iCloud.comのデータ復元メニューのスクリーンショット

iCloudのデータ復元画面

画像説明: iCloud.com上で復元対象ファイルを選んで「復元」ボタンを押す画面

「完全削除」や30日超過時の復元:専門ツールを使う

「最近削除した項目」からも消えた、または30日以上経過して自動削除された場合、次の現実的な選択肢はローカルに残されたiCloud同期データやローカルバックアップをスキャンすることです。市場にはいくつかのデータ復旧ソフトがあり、その一例が 4DDiG(Tenorshare 4DDiG と表記されることもある)です。

4DDiG Mac Data Recovery の特徴(原稿の記述を日本語化):

  • ローカルのiCloudディレクトリやハードドライブ上のバックアップから失われたファイルを検索・回復します。
  • macOS(最新のバージョンや旧バージョン)に対応するバージョンがあります。
  • ユーザーインターフェースは初心者向けで、プレビュー機能により復元前にファイルの中身を確認できます。
  • ファイルタイプ(写真・動画・ドキュメントなど)を選択してスキャンを限定でき、効率を上げられます。

重要: 専門ツールの実行は「上書きされていないローカルデータ」が前提です。macOSのファイルシステムやiCloud同期が既に該当領域を上書きしている場合は復元の成功率が低くなります。

以下は一般的な手順(4DDiGを例にしたフロー)です:

  1. 4DDiG Mac Data Recovery をインストール・起動します。
  2. 左ペインで「iCloud」タブを選択し、「Get Started(開始)」をクリックしてローカルiCloudフォルダ全体のスキャンを開始します。

4DDiGをインストールして起動する画面

画像説明: 4DDiGのインストール後にアプリを起動した状態のスクリーンショット

  1. スキャン対象のファイルタイプ(写真/ドキュメント等)を選ぶことでスキャン時間を短縮できます。

4DDiGがローカルiCloudディレクトリをスキャンする様子

画像説明: 4DDiGによるローカルiCloudディレクトリのスキャン進行表示

  1. スキャン完了後、復元可能なファイルの一覧をプレビューで確認し、復元したいファイルを選択して「Recover」を押します。

復元するファイルを選んでRecoverを押す画面

画像説明: 復元対象を選択して「Recover」ボタンで回復を実行する操作画面

注意点:

  • ソフト利用前に重要ファイルのバックアップを別メディアに確保してください。
  • 開発元のサポート/ライセンス情報を事前に確認し、信頼できる提供元からダウンロードしましょう。

失敗するケースとその対応(いつ復元が難しいか)

ケース別の見通しと推奨アクション:

  • ケースA: 「最近削除した項目」からも削除済み、かつ30日超過

    • 見通し:ローカルで上書きがなければ復元の可能性は残るが不確実
    • 推奨:ローカルディスクの使用を最小限にして(新規ファイル作成を避ける)、即座に復旧ソフトでスキャンする
  • ケースB: iCloudから意図的に完全消去(「最近削除した項目」を空にした)

    • 見通し:iCloud側のデータは削除されているため、iCloud上からの復元は不可
    • 推奨:ローカルや外部バックアップ、Time Machine、その他クラウドサービスの履歴を優先して確認する
  • ケースC: 別のApple IDでファイルを削除/アカウントが混在している

    • 見通し:削除されたファイルが別のApple IDに属している可能性がある
    • 推奨:関連するすべてのApple IDでiCloud.comにログインし、「最近削除した項目」を確認する

代替アプローチとバックアップ戦略

適切な予防措置を取り、将来的なデータ損失リスクを低減するための代替策とベストプラクティス:

  • 二重バックアップ原則:重要データはiCloudだけでなく、外付けHDD/SSD、Time Machine、または別のクラウド(Google Drive、Dropbox等)にも保存する
  • 定期的なエクスポート:連絡先やカレンダーはエクスポートしてローカル保存を行う
  • バージョン管理:文書や作業ファイルはバージョン管理ツールや自動保存機能を使う
  • ストレージ管理:iCloudの空き容量を定期的に確認し、同期エラーが起きないようにする

これらにより、iCloud上での意図しない削除や同期エラーによるデータ損失時でも復元できる選択肢が残ります。

現場用プレイブック(SOP): 削除ファイルを発見したときの即時対応

  1. 影響範囲を特定する
    • どのファイルが消えたか、どのデバイスで削除が行われたかを確認する
  2. 30日ルールの確認
    • 削除日時を確認し、30日以内かを判定する
  3. まずiCloud.comで「最近削除した項目」を確認する
  4. 復元が可能であれば即座に復元する
  5. 復元できない場合はローカルTime Machineや外部バックアップを確認する
  6. 専門ツールでローカルスキャンを実行する(デバイスの使用は最小限にする)
  7. 復元が成功したら、復元先のデータを複数の安全な場所に保存する
  8. 復元作業の完了と原因の分析、再発防止策の適用

ロール別チェックリスト

ユーザー向けチェックリスト:

  • iCloud.com の「最近削除した項目」を確認したか
  • 他のデバイス(iPad/Mac)で同じApple IDを使っていないか確認したか
  • Time Machineや外付けドライブのバックアップがないかを確認したか

ITサポート向けチェックリスト:

  • 関連ログ(同期ログ、iCloudのアクティビティ)を収集したか
  • 影響を受けたファイルのリストアップと優先順位付けを行ったか
  • 必要ならばユーザーに対して作業停止(上書き防止)を指示したか
  • 復旧後、バックアップポリシーの改善を提案したか

リスク評価と緩和策(簡易マトリクス)

リスク影響度発生確率緩和策
誤削除(単一ファイル)最近削除した項目から速やかに復元、二重バックアップ
長期間の完全削除定期バックアップ、外部ストレージ保存
同期による伝播(複数デバイス)ネットワーク断/作業停止、アカウント分離
上書きによる復元不可低〜中新規書き込みを止め、直ちにスキャン

緩和策は常にバックアップの多重化と上書き防止(作業停止)を優先してください。

シナリオ別判断フローチャート

以下は復元を試みる際の簡易フローチャートです。

flowchart TD
  A[削除したファイルを発見] --> B{削除から30日以内か}
  B -- Yes --> C[まずiCloud.comの最近削除した項目を確認]
  C --> D{見つかったか}
  D -- Yes --> E[復元して処理完了]
  D -- No --> F[他デバイスの最近削除を確認]
  F --> G{見つかったか}
  G -- Yes --> E
  G -- No --> H[Time Machine/外部バックアップを確認]
  H --> I{バックアップがあるか}
  I -- Yes --> J[バックアップから復元]
  I -- No --> K[専門の復旧ソフトでローカルスキャン]
  K --> L{復元可能か}
  L -- Yes --> M[復元し、結果を保存]
  L -- No --> N[復元失敗。再発防止と今後のバックアップ計画を構築]

1行用語集

  • iCloud Drive: Appleのクラウドストレージサービス。
  • 最近削除した項目: iCloud上で削除したファイルを一時保管するフォルダ(通常30日保持)。
  • Time Machine: macOSのローカルバックアップ機能。
  • 上書き: 削除後に同じ領域に新しいデータが保存され、以前のデータが消失する現象。

プライバシーとセキュリティに関する注意点

  • データ復旧ソフトを利用する際は、信頼できる提供元からダウンロードし、公式ドキュメントとプライバシーポリシーを必ず確認してください。
  • 個人情報を含むファイルを外部サービスにアップロードする場合は暗号化やアクセス制御を検討してください。

ソーシャルプレビュー(共有用短文)

OGタイトル(推奨): iCloudで削除したファイルを復元する方法 — 完全ガイド OG説明(推奨): 最近削除・完全削除されたiCloudファイルの復元手順、専門ツールの使い方、予防策までを分かりやすく解説します。

短い発表文(100–200字)

誤ってiCloud上の重要ファイルを削除してしまったときの即時対処法と、30日を超えた完全削除に対する現実的な復元オプションをまとめました。iCloud.comやiOSの「ファイル」アプリでの復元手順、ローカルスキャンによる専門ツールの利用、そして今後のデータ保護対策まで網羅した実践ガイドです。

結論

iCloudで削除したファイルは、まずは「最近削除した項目」からの復元を試みるのが最も確実で安全です。30日を超えたり、フォルダを完全に空にしてしまった場合は、ローカルバックアップや専門的な復旧ツールを検討してください。どのケースでも、新しい書き込みを避け、すぐに行動することが成功率を高めます。また、二重バックアップと定期的なバックアップ運用を導入することで、将来のデータ損失リスクを大幅に低減できます。

重要: 本ガイドは一般的な操作手順と推奨策を提供するものであり、復旧の成功を保証するものではありません。復元作業は慎重に行い、必要に応じて専門のサポートを受けてください。

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