テクノロジーガイド

Seo Panel を Ubuntu 18.04 にインストールする

2 min read チュートリアル 更新されました 26 Sep 2025
Seo Panel を Ubuntu 18.04 にインストールする方法
Seo Panel を Ubuntu 18.04 にインストールする方法

概要

Seo Panel はウェブサイトの検索エンジン最適化(SEO)を管理するための無料オープンソースのコントロールパネルです。サイト監査、メタタグ生成、バックリンクチェック、キーワード位置チェックなどのツールを備えており、30言語以上をサポートします。自動ディレクトリ送信機能により、有料・無料のインターネットディレクトリへサイト登録することも可能です。

重要: 本手順は Ubuntu 18.04 向けです。より新しい Ubuntu や PHP バージョンを使う場合は「互換性と移行」の節を参照してください。

主な機能

  • サイトオーディタとウェブマスターツール
  • メタタグジェネレータ、バックリンクチェッカー
  • 30言語をサポート
  • キーワードポジションチェック、MOZランクチェック、検索エンジン飽和度チェック

前提条件

  • Ubuntu 18.04 を実行するサーバー
  • sudo 権限を持つ非rootユーザー
  • 公開用ドメイン(例: example.com)またはテスト用ホスト名

手順の全体像(ミニメソッド)

  1. システムを最新化する
  2. Apache、MariaDB、PHP と必要なモジュールをインストールする
  3. php.ini を調整する(メモリ・アップロード・タイムアウト・タイムゾーン)
  4. MariaDB を保護し、Seo Panel 用データベースとユーザーを作成する
  5. Seo Panel をダウンロードして Apache のドキュメントルートに配置する
  6. Apache の仮想ホストを作成してサイトを有効化する
  7. Web インストーラでインストールを完了する

システム更新

最初にパッケージリストを更新し、システムをアップグレードします。

sudo apt-get update -y  
sudo apt-get upgrade -y

更新後は必要に応じて再起動してください。

Apache、MariaDB、PHP のインストール

必要なパッケージを一括でインストールします(元記事のコマンドをそのまま利用):

sudo apt-get install apache2 mariadb-server php7.2 php7.2-mysql php7.2-curl php7.2-json php7.2-cgi libapache2-mod-php7.2 php7.2-xmlrpc php7.2-gd php7.2-mbstring php7.2 php7.2-common php7.2-xmlrpc php7.2-soap php7.2-xml php7.2-intl php7.2-cli php7.2-ldap php7.2-zip php7.2-readline php7.2-imap php7.2-tidy php7.2-recode php7.2-sq php7.2-intl unzip wget -y

注記: Ubuntu 18.04 の標準 PHP は 7.2 系です。将来的に PHP の新しいバージョンに移行する場合は互換性を確認してください(「互換性と移行」参照)。

インストール後、php.ini を編集して推奨値を設定します。

sudo nano /etc/php/7.2/apache2/php.ini

php.ini 内の設定例(元の手順):

memory_limit = 300M
upload_max_filesize = 200M
max_execution_time = 400
date.timezone = Asia/Kolkata

重要: タイムゾーンはサーバーのロケーションに合わせて設定してください。日本国内向けであれば次のように変更します。

date.timezone = Asia/Tokyo

保存して閉じたら Apache と MariaDB を再起動し、起動時に自動開始するよう有効化します。

sudo systemctl restart apache2
sudo systemctl restart mariadb
sudo systemctl enable apache2
sudo systemctl enable mariadb

MariaDB の初期保護とデータベース作成

MariaDB はデフォルトで十分に保護されていないため、まずセキュリティ強化スクリプトを実行します。

sudo mysql_secure_installation

このウィザードでは root パスワード設定、匿名ユーザー削除、リモート root ログイン禁止、test データベース削除などを行います。対話例(表示されるプロンプト):

    Enter current password for root (enter for none):
    Set root password? [Y/n]: N
    Remove anonymous users? [Y/n]: Y
    Disallow root login remotely? [Y/n]: Y
    Remove test database and access to it? [Y/n]:  Y
    Reload privilege tables now? [Y/n]:  Y

ウィザード完了後、MariaDB に root でログインして Seo Panel 用のデータベースと専用ユーザーを作成します。

mysql -u root -p

ログイン後の SQL 例:

MariaDB [(none)]> CREATE DATABASE seopaneldb;
MariaDB [(none)]> CREATE USER seopanel;
MariaDB [(none)]> GRANT ALL PRIVILEGES ON seopaneldb.* TO 'seopanel'@'localhost' IDENTIFIED BY 'mypassword';
MariaDB [(none)]> FLUSH PRIVILEGES;
MariaDB [(none)]> exit

注意: ‘mypassword’ は強力なパスワードに置き換えてください。パスワード管理ツールの使用を推奨します。

Seo Panel のダウンロードと配置

最新バージョンをダウンロードして展開し、Apache のドキュメントルートに配置します。

wget https://excellmedia.dl.sourceforge.net/project/seopanel/Seopanel.v3/seopanel.v.3.16.0.zip
unzip seopanel.v.3.16.0.zip
sudo cp -r seopanel /var/www/html/

ファイルパーミッションを適切に設定します。

sudo chown -R www-data:www-data /var/www/html/seopanel
sudo chmod -R 755 /var/www/html/seopanel

Apache の仮想ホスト設定

Seo Panel 用の仮想ホストを作成します。

sudo nano /etc/apache2/sites-available/seopanel.conf

ファイルに以下を追加します(example.com を実際のドメインに置き換えてください)。


     ServerAdmin [email protected]
     DocumentRoot /var/www/html/seopanel
     ServerName example.com

     
          Options FollowSymlinks
          AllowOverride All
          Require all granted
     

     ErrorLog ${APACHE_LOG_DIR}/seopanel_error.log
     CustomLog ${APACHE_LOG_DIR}/seopanel_access.log combined

保存後、サイトを有効化して rewrite モジュールを有効にし、Apache を再起動します。

sudo a2ensite seopanel
sudo a2enmod rewrite
sudo systemctl restart apache2

重要: 本番運用では HTTPS 化を必須としてください。Let’s Encrypt 等で TLS を導入してください。

Web インストーラでのセットアップ

ブラウザでサイトの URL(例: http://example.com)にアクセスします。必要な互換性チェックが表示されます。

最初の互換性チェック

(画像: Seo Panel の互換性チェック画面。この画面で必要な PHP モジュールやファイルパーミッションを確認します。)

要件が満たされれば「Proceed to the next step」をクリックし、データベース接続情報を入力します。

データベース設定画面

(画像: データベース名、ユーザー名、パスワードを入力する画面。)

設定が正常に完了すると管理者アカウント作成画面に進みます。

管理者ログイン設定

インストール完了後、デフォルトのダッシュボードが表示されます。

Seo Panel ダッシュボード

(画像: インストール直後の Seo Panel 管理画面のスクリーンショット。ダッシュボードから各種ツールにアクセスできます。)

動作確認と基本テストケース

インストール後に実施すべき簡単なテスト:

  • Web インターフェースにログインできるか
  • サイト監査ツールが実行できるか(軽い監査でエラーが出ないか)
  • バックアップとリストア手順が動作するか(小さなテストDBで検証)
  • メール通知(パスワードリセット等)が送信されるか

受け入れ基準(Критерии приёмки):

  • 管理者ユーザーでログインできる
  • 基本レポートを生成できる
  • すべての主要ページで 200 応答が返る
  • データベース接続が安定している

トラブルシューティングとよくある問題

  • 500 エラーや PHP エラーが出る: /var/log/apache2/seopanel_error.log を確認し、必要な PHP 拡張がインストールされているか確認する。
  • ファイルパーミッション関連の問題: seopanel ディレクトリの所有者を www-data に設定しているか再確認する。
  • データベース接続エラー: ユーザー名・パスワード、ホストが正しいか、GRANT 文で localhost の指定が合っているか確認する。
  • PHP バージョンの互換性: プラグインやコアが PHP7.2 以外を要求する場合、動作しないことがある。互換性を確認してから PHP を更新する。

セキュリティ強化と運用上の注意点

  • HTTPS を必須化する(Let’s Encrypt を推奨)
  • MariaDB の root アクセスはローカルに限定し、強力なパスワードを使用する
  • 管理者アカウントには複雑なパスワードと可能なら二要素認証を設定する
  • 定期的にバックアップを取得する(ファイルとデータベース双方)
  • 公開ディレクトリに不要なファイルがないか監査する

互換性と移行のヒント

  • Ubuntu 18.04 は古いプラットフォームです。Ubuntu 20.04 / 22.04 では PHP のデフォルトが異なります。移行する際は PHP モジュールの互換性(特に xmlrpc、mbstring、intl など)を確認してください。
  • Seo Panel の最新版が古い PHP を前提としている場合、新しい PHP に対応するパッチやフォークが無いかコミュニティを確認してください。

運用チェックリスト(ロール別)

管理者向け(システム管理):

  • サーバー OS とパッケージの定期更新(apt upgrade)
  • 自動バックアップのスケジュール設定
  • TLS 証明書の自動更新設定

SEO 担当者向け:

  • キーワード位置の定期チェックの設定
  • サイト監査レポートのスケジュール化
  • バックリンクのモニタリング

開発/運用(DevOps):

  • ログの収集と監視(fail2ban、Prometheus/ELK 等と連携)
  • 障害発生時のロールバック計画(ファイルと DB のスナップショット)

既知の失敗ケースと回避策

  • PHP 拡張が足りない: 必要な拡張を調べて apt で追加インストール
  • ファイル所有権の誤設定: chown コマンドで www-data に修正
  • データベース権限不足: GRANT 文を実行し FLUSH PRIVILEGES する

アップグレードとロールバックの簡易手順(インシデント用)

  1. 変更前にファイルと DB の完全バックアップを取得
  2. 変更(例: PHP バージョンアップ)をテスト環境で検証
  3. 本番適用中に障害が発生したら、バックアップから迅速にロールバック
  4. ロールバック後にログを解析して根本原因を特定

1行用語集

  • Apache: Web サーバー
  • MariaDB: MySQL 互換のデータベース管理システム
  • php.ini: PHP の設定ファイル
  • VirtualHost: Apache の仮想ホスト設定

まとめ

このガイドでは、Ubuntu 18.04 上に Seo Panel をインストールするための手順と運用上の注意点、トラブルシューティング、セキュリティ強化、移行ヒントを提供しました。インストール後は必ず HTTPS を有効化し、定期バックアップと監視を行ってください。ご不明点があれば、インストールログやエラーログの内容を添えて質問してください。

重要: 本手順で使用しているコマンドや設定は 2020 年代中盤時点の一般的な手順に基づいています。最新のパッケージ状況やセキュリティ勧告を確認してから運用してください。

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