iPadのキーボードが突然小さくなったり画面の左右に分割されると、入力がしにくくなって困ります。多くの場合、設定やジェスチャー操作で簡単に戻せます。本記事では原因、具体的な直し方、予防策、代替手段、確認項目(動作検証リスト)をわかりやすくまとめます。
原因
- 片手入力をしやすくするため、iPadはキーボードを左右に分割する機能を持っています。誤って2本の親指でキーボードを左右にスライドすると、分割状態になります。
- 「フローティングキーボード」と呼ばれる小さい移動可能なキーボードに切り替わることもあります。これは画面上で位置を移動できるため、意図せず操作がずれることがあります。
定義: フローティングキーボード — 画面上で小さくなり、指で移動できるキーボード。
対処方法
方法1: 設定から直す(推奨)
- ホーム画面で設定を開き、左側メニューから一般を選びます。
- 次にキーボードをタップし、キーボードを分割(Split Keyboard)をオフにします。
- 設定をオフにすると、通常の全画面キーボードに戻ります。
重要: 設定は永続的に適用されるため、以降は意図せず分割されにくくなります。
方法2: キーボードのアイコンを長押しして結合
- テキスト入力欄(検索ボックスやメモ)を開いてキーボードを表示します。
- 画面右下のキーボードアイコンを数秒間タップ&ホールドします。
- 表示されるメニューから結合またはドックに戻すと結合を選択します。
- キーボードが画面下部に戻り、左右がつながった通常の表示になります。
これらは最も早く直せる方法です。設定を変更したくないときはアイコン長押しが便利です。
代替手段
- 外付けのBluetoothキーボードを使うと、画面のキーボードを完全に非表示にできます。長時間入力する場合に快適です。
- スプリット表示を逆手にとり、片手での高速入力に慣れる。利点と感じる場合は設定を残しておく選択肢もあります。
いつこれらの方法が効かないか(失敗例)
- iPadのソフトウェアが古く、キーボード関連の不具合が発生している場合。まずiPadOSの最新版へアップデートしてください。
- 設定やジェスチャーで改善しない場合は、再起動が有効です(下記の確認項目参照)。
- ハードウェア故障(タッチパネルの一部が反応しない等)が原因の場合、上記手順では直りません。Apple正規サービスでの診断が必要です。
予防策
- 文章入力時に両親指でキーボードを引っ張らないように意識する。
- 子どもが触る場合は画面ロックやペアレンタルコントロールを活用する。
- 物理キーボードを常用するユーザーは、設定で分割をオフにしておくと誤操作を防げます。
動作確認リスト(受け入れ基準)
- テキスト入力欄を開き、キーボードが画面下部に全幅で表示されること。
- キーボードの左右に隙間や重なりがなく、すべてのキーが入力可能であること。
- 再起動後も設定が維持され、分割状態に戻らないこと(設定をオフにした場合)。
これらが満たされていれば修正は成功と判断できます。
役割別チェックリスト
- 一般ユーザー: 設定 → 一般 → キーボードの確認。長押しで結合を試す。
- 親/保護者: 子どもの操作を制限し、誤タップを減らす。必要なら「キーボードを分割」を無効にする。
- IT管理者: iPadOSの配布設定(MDM)でキーボード関連の設定を管理し、よくあるトラブルの手順を社内ドキュメント化する。
用語集(1行)
- 分割キーボード: キーが左右に分かれて表示されるiPadの入力モード。
- フローティングキーボード: 画面上で小さくなり移動できるキーボード表示。
トラブルシューティングの簡単な手順(ミニ・メソドロジー)
- キーボードの右下アイコンを長押しして「結合」を試す。
- 効果がなければ設定→一般→キーボードで「キーボードを分割」をオフにする。
- それでも直らない場合はiPadを再起動する。
- 再起動後も直らなければiPadOSを最新版に更新する。
- 上記で改善しない場合はハードウェア故障を疑い、サポートへ相談する。
よくある質問(短め)
Q: フローティングキーボードを誤って呼び出すのを防げますか? A: フローティング表示はピンチ操作で解除できます。設定で分割をオフにすれば誤操作は減ります。
Q: 子どもが触って頻繁に分割されます。恒久的な対処法は? A: 設定で分割をオフにするか、外付けキーボードを導入すると安全です。
まとめ
iPadの分割キーボードは利便性のための機能ですが、誤操作で不便になることがあります。まずはキーボードの右下アイコンを長押しして結合を試し、設定から「キーボードを分割」をオフにすればほとんどの場合解決します。再起動やOSアップデートも有効な手段です。外付けキーボードを使えば根本的に画面キーボードを回避できます。
重要: 上記手順で改善しない場合は、ハードウェアの問題の可能性があるため、Appleサポートや正規サービスプロバイダに相談してください。
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