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ERR_CACHE_MISS(Confirm Form Resubmission)をChromeで解決する方法

2 min read トラブルシューティング 更新されました 17 Oct 2025
ChromeのERR_CACHE_MISSを簡単に修正
ChromeのERR_CACHE_MISSを簡単に修正

Chromeで「ERR_CACHE_MISS(Confirm Form Resubmission)」が出たら、まずはブラウザのキャッシュや拡張機能を確認して簡単なリセットを試してください。一般ユーザー向けの対処、サイト運営者向けの確認、開発者向けのDevTools設定それぞれに適した手順をまとめています。問題の原因を特定して適切な手順を選べば、ほとんどの場合は数分から数十分で解決します。


Chromeのロゴとブラウザ画面のイメージ

Google Chromeは世界で最も広く使われているウェブブラウザの一つです。

時々、Chromeで「ERR_CACHE_MISS」というエラーが発生し、画面に「Confirm Form Resubmission(フォームの再送信を確認)」が表示されることがあります。これはキャッシュ(ブラウザに保存された一時データ)に起因する問題であることが多いですが、状況に応じて原因と対処が変わります。

目次

  • ERR_CACHE_MISSとは
  • 起きる場面ごとの対処方針
    1. 他のサイトにアクセスしているときに発生した場合(一般ユーザー向け)
    1. 自分のサイトで発生した場合(サイト運営者向け)
    1. 開発ツール使用時に発生した場合(開発者向け)
  • よくある原因と詳細な対処手順(チェックリスト)
  • トラブルシューティング・フローチャート
  • 受け入れ基準(修正が成功したか確認する方法)
  • FAQs
  • 1行用語集
  • まとめ

ERR_CACHE_MISSとは

ERR_CACHE_MISSは、Chromeが過去に送信したフォームデータの「二重送信」を防ぐために表示する挙動です。つまり必ずしもブラウザの致命的なエラーではなく、安全策として表示されることがあります。

簡潔な定義:ブラウザが再送信される可能性のあるフォームデータを検出し、ユーザーに確認を求める状態。

発生しやすい状況の例:

  • フォーム送信後に「戻る」や「更新」をしたとき
  • ログインや支払い処理など、同じデータの再送信が問題を起こす操作の後
  • ブラウザ拡張やキャッシュデータの破損、あるいはChromeのバグ

表示例(画面イメージ):

ChromeのConfirm Form Resubmissionエラーメッセージ画面

このメッセージが出たときは、基本的に「フォームの再送信を行うかどうか」をユーザーに確認します。


起きる場面ごとの対処方針

まずは発生シナリオを分類してください。状況に応じて適用する手順が変わります。

  1. 他のウェブサイトへアクセス中に頻繁に発生する(一般ユーザー向け)
  2. 自分が管理しているウェブサイトで発生する(サイト運営者向け)
  3. Chromeの開発者ツール(DevTools)を使っているときに発生する(開発者向け)

分類が決まったら、以下の該当セクションに従ってください。


1. 他のサイトにアクセスしているときに発生した場合(一般ユーザー向け)

このケースは最も一般的です。多くの場合、ローカルのキャッシュや拡張機能が原因となっています。以下の手順を上から順に試してください。

ユーザー向け簡易チェックリスト

  • ブラウザを再起動する
  • シークレットモードで同じページにアクセスしてみる(拡張機能を無効にした状態の簡易検証)
  • ブラウザの閲覧データを削除する(キャッシュとクッキー)
  • 不要なツールバーや怪しい拡張機能をアンインストールする
  • Chromeを最新バージョンに更新する

詳細手順

  1. ブラウザの再起動

    • まずChromeを完全に終了してから再起動します。これで一時的なメモリ状態がリセットされます。
  2. シークレットモードで検証

    • シークレットモード(Ctrl+Shift+N)で同じURLを開いてください。問題が出なければ拡張機能や保存されたクッキーが原因の可能性が高いです。
  3. 閲覧データのクリア

    • Chromeの設定から閲覧データを消去します。簡単なショートカットは Ctrl+Shift+Delete です。キャッシュとクッキーを削除してから、ブラウザを再起動してください。
    • 直接リセットしたい場合は以下のURLをコピーしてアドレスバーに貼り付けるとプロファイルのリセット設定画面を開けます: chrome://settings/resetProfileSettings
    • 設定画面で「リセット」を選ぶと、拡張機能の無効化やスタートアップページの初期化が行われます(個人データの完全削除ではありませんが設定は元に戻ります)。
  4. 拡張機能/ツールバーの整理

    • 不審なツールバーや広告配信系の拡張機能を見つけたら削除してください。手順は「その他のツール」→「拡張機能」(Chrome日本語UIでは「その他のツール」→「拡張機能」)です。
  5. アンチウイルスのスキャン

    • マルウェアが原因でブラウザ挙動がおかしくなることがあるため、念のためアンチウイルスでスキャンを行ってください。

以上の手順で問題が解決するケースが大半です。


2. 自分のサイトで発生した場合(サイト運営者向け)

この場合、必ずしもサイト側のコードが悪いとは限りません。ただし、サイト側で状態を持つPOST処理やキャッシュ関連の実装によっては、利用者に再送信ダイアログが頻発することがあります。下記を順に点検してください。

サイト運営者向けチェックリスト

  • 最近のコード変更(特にフォーム送信、セッション、キャッシュ制御)を差し戻しできるか確認
  • サーバー側で適切なリダイレクト(POST/Redirect/GET)を採用しているか確認
  • ブラウザ側のキャッシュ制御ヘッダー(Cache-Control, Expires)を確認
  • WordPressなどCMSならキャッシュプラグインを一旦無効にして挙動を確認
  • サーバーのログを確認し、同一セッションで二重送信が発生していないか確認

具体的な注意点

  1. POST後のリダイレクトを有効にする

    • フォーム処理の一般的な設計パターンは「POST → サーバー処理 → リダイレクト(GET)」です。これにより、ユーザーがページを再読み込みしてもフォームの再送信が避けられます(PRGパターン)。
  2. キャッシュ制御ヘッダー

    • 誤ったキャッシュヘッダーでブラウザが不整合な状態になると、再送信ダイアログが出ることがあります。特にフォーム結果ページにはキャッシュさせないように Cache-Control: no-store, no-cache を検討してください。
  3. CMS/プラグインの影響

    • WordPress等を使っている場合、キャッシュ系プラグイン(例:キャッシュプラグインや最適化プラグイン)がフォームページのキャッシュに干渉している可能性があります。まずは一時的に無効化して現象の有無を確認してください。

3. 開発ツール使用時に発生した場合(開発者向け)

DevTools使用中にERR_CACHE_MISSが多発するケースはよくあります。原因の多くは開発ツールのキャッシュ設定やChrome自体のバグです。以下の手順を試してください。

開発者向けチェックリスト

  • Chromeを最新バージョンに更新する
  • 不要な拡張機能を無効にする
  • DevToolsの設定でキャッシュを無効化する(DevToolsが開いている間のみ)
  • ネットワークログを確認してリクエスト/レスポンスのヘッダーを精査する
  • 同様の動作を別ブラウザ(Firefoxなど)で試す

DevToolsでのキャッシュ無効化手順

  1. DevToolsを開く(Ctrl+Shift+I)
  2. 右上の歯車(Settings)を開く、またはF1で設定を開く
  3. 「Disable cache (while DevTools is open)」のチェックを入れる(日本語UIでは「DevToolsが開いている間はキャッシュを無効にする」に相当)
  4. ページを Ctrl+F5 でハードリロード

拡張機能の削除

不要なプラグインを削除することで、開発時の予期せぬ干渉を排除できます。拡張機能のページは「その他のツール」→「拡張機能」です。

拡張機能ページのスクリーンショット

DevToolsのキャッシュ無効化画面の例:

DevToolsでキャッシュを無効にする設定画面


よくある原因と詳細な対処手順(チェックリスト)

ここでは想定される原因を列挙し、それぞれに対する具体的な確認手順と対処を示します。

原因A:壊れたキャッシュや破損したCookie

  • 確認方法:シークレットモードで問題が起きないか検証。
  • 対処:閲覧履歴、キャッシュ、Cookieを削除。必要に応じてChromeをリセット。

原因B:拡張機能・ツールバーによる干渉

  • 確認方法:拡張機能を一つずつ無効にして再現性を確認。
  • 対処:問題の拡張を削除または代替の拡張に切り替える。

原因C:サーバーサイドの設計(POST処理やキャッシュ制御)

  • 確認方法:サーバーログ、レスポンスヘッダー、POST→リダイレクトの実装状況を確認。
  • 対処:PRG(POST-Redirect-GET)パターンを採用し、フォーム処理後に正しくリダイレクトする。

原因D:開発ツールやブラウザのバグ

  • 確認方法:別環境(別PCや別ブラウザ)で同様の操作を試す。
  • 対処:Chromeを最新バージョンに更新、アップデートがない場合は問題の再現手順を記録して待つか、ロールバックまたは別ブラウザで対応。

トラブルシューティング・フローチャート

以下は、発生時に追うべき主要な分岐を示したフローチャートです。開発者・運営者・一般利用者それぞれの入り口を想定しています。

flowchart TD
  A[ERR_CACHE_MISS発生] --> B{どの状況で発生?}
  B --> |一般ユーザー| C[シークレットで再現?]
  C --> |いいえ| D[Chromeを再起動し、閲覧データをクリア]
  C --> |はい| E[拡張機能の可能性 → 拡張を無効化]
  B --> |自分のサイト| F[サーバー側のPOST処理/キャッシュ制御を確認]
  F --> G[PRGパターンを適用]
  B --> |開発者/DevTools| H[DevToolsのキャッシュ無効化を試す]
  H --> I[Chromeを最新化・他ブラウザで検証]
  D --> J[改善したか?]
  E --> J
  G --> J
  I --> J
  J --> |はい| K[終了]
  J --> |いいえ| L[詳細ログ取得・専門家に相談]

受け入れ基準

「修正が成功した」と見なせる条件を以下に示します。これらは検証手順として使えます。

  • 同じ操作を行ってもERR_CACHE_MISSが再現しない
  • シークレットモードでも問題が発生しない(一般ユーザー向け)
  • サイト運営者はサーバーログで重複したPOST送信やエラーが出ていないことを確認できる
  • 開発者はDevToolsでキャッシュを切っても問題が再現せず、かつ他ブラウザでも同様の現象が起きない

追加の考慮事項(セキュリティ・プライバシー)

  • フォームデータの再送信は、特に支払い情報や個人情報を含む場合には重大な問題を引き起こす可能性があります。PRGの採用やTLS/HTTPSの適切な使用、サーバー側の重複検知(idempotency keysなど)を検討してください。
  • ブラウザのキャッシュを無理に消す前に、ユーザーの同意や影響範囲を考慮してください。共有端末ではクッキー削除が他のログインセッションに影響します。

よくある質問(FAQ)

Q: ERR_CACHE_MISSが出たらまず何をすればいいですか?

A: まずはシークレットモードで同じページを開いてみてください。問題が出なければローカルのキャッシュや拡張機能が原因の可能性が高いです。

Q: 自分のサイトで頻繁に出る場合の最優先対応は?

A: サーバーサイドのフォーム処理をPRG(POST-Redirect-GET)パターンにすることと、キャッシュ制御ヘッダーを適切に設定することを優先してください。

Q: DevToolsを使っているときだけ発生します。どうすれば?

A: DevToolsの設定で「DevToolsが開いている間はキャッシュを無効にする」を有効化してみてください。改善しない場合はChromeのアップデートや既知のバグを確認します。


1行用語集

  • PRGパターン:フォーム送信(POST)の後にリダイレクトしてGETを返すことで二重送信を防ぐ設計手法。
  • キャッシュ制御ヘッダー:ブラウザに対してキャッシュの振る舞いを指示するHTTPヘッダー(例:Cache-Control)。

まとめ

ERR_CACHE_MISSは多くの場合、ブラウザのキャッシュや拡張機能、サーバー側のフォーム設計に起因します。まずは状況を分類し、一般ユーザー向けの基本対処(再起動、シークレットチェック、閲覧データの削除、拡張機能の整理)を行い、それでも改善しない場合はサイト運営者や開発者向けの対策(PRGの導入、キャッシュヘッダーの見直し、DevTools設定)を順に試してください。これらの手順を整理して実行すれば、問題は大半の場合で解消します。

問題が再現する詳細な手順が分かれば、サポートに報告すると解決が速くなります。解決した方法があればぜひ共有してください。

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