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EA AntiCheat が互換性のないドライバーを検出しました — 修正ガイド

3 min read トラブルシューティング 更新されました 03 Oct 2025
EA AntiCheatの互換ドライバーエラーを完全修正
EA AntiCheatの互換ドライバーエラーを完全修正

EA AntiCheat の互換性のないドライバーエラー画面

重要: 画像はエラー表示の例です。実際のファイル名やメッセージはゲームや環境によって異なります。

概要

EA AntiCheat(EAAC)が「互換性のないドライバーを検出しました」と表示するのは、カーネルレベルで動作する保護機構がシステム上にある不審なドライバーや設定を検出した場合です。代表的な原因は以下の通りです。

  • 古い、またはデジタル署名のないドライバー
  • RGB ツール、オーバークロックツールなどのサードパーティープログラムの干渉
  • 以前のアンチチートやカーネルサービスの残存物
  • Windows のテストモード(TESTSIGNING)が有効

このガイドは、初心者〜上級者向けに段階的に対処法を示します。EAAC サービスに関連する別エラー(例: “EA AntiCheat service encountered an error”)にも有効な手順を含みます。

目次

  • 各手順の概観
    1. ドライバー名の特定(表示されている場合)
    1. 競合するソフトウェアのアンインストール
    1. デバイスドライバーの安全な更新(GPU・マザーボード優先)
    1. EA AntiCheat の再インストール
    1. Windows テストモードの無効化
    1. EA AntiCheat とゲームを管理者権限で実行
    1. システムファイルのチェック
    1. 未署名・隠しカーネルドライバーの確認(上級者向け)
  • 追加のトラブルシューティングと再発防止
  • よくある質問(FAQ)
  • 役割別チェックリストとプレイブック
  • マインドセット、代替アプローチ、決定木(Mermaid)
  • まとめ

各手順の概観

  1. ドライバー名が表示される場合はまず特定する。
  2. 既知の競合アプリをアンインストールする。
  3. GPU・チップセットなど主要ドライバーを公式から更新する。
  4. EAAC を再インストールして破損を修復する。
  5. Windows の TESTSIGNING が有効なら無効にする。
  6. 必要な実行ファイルに管理者権限を付与する。
  7. sfc / DISM でシステム整合性を修復する。
  8. 上級者は driverquery/Autoruns でカーネルドライバーを精査する。

以下で各手順を詳しく説明します。


1. ドライバー名の特定(表示されている場合)

EAAC のエラーダイアログにファイル名(例: gdrv.sysmhyprot2.sys)が表示されることがあります。表示される場合は次を行います。

  • ファイル名を正確にメモする(大文字小文字も含めて)。
  • オンラインで検索して、そのドライバーがどのソフトに属するかを確認する。公式フォーラムやベンダーのサポートページを優先。
  • 該当ソフトが判明したらアンインストール、もしくは公式手順で完全に削除する。

表示がない場合は以下を確認してください。イベントビューアを使って EA 関連のログを探します。

  • Win + X → イベント ビューア
  • Windows ログ > システム を開き、問題発生時刻付近のエラーをフィルタ
  • “EA” や “AntiCheat” で検索

エラーに該当するドライバー名が見つかれば上記と同様に対処します。

重要: Origin/EA アプリの問題と併発している場合は、EA/Origin 側のログも取得してください。


2. 競合するソフトウェアのアンインストール

多くのケースで、次のアプリが原因になります。インストール済みならまずアンインストールして再起動してください。

  • GIGABYTE App Center / RGB Fusion(gdrv.sys を使用)
  • MSI Afterburner & RivaTuner(オーバーレイやモニタリングで注入)
  • HoYoLab / miHoYo コンポーネント(mhyprot2.sys を残すことがある)
  • Cheat Engine 等の改造ツール
  • ドライバーエミュレータ、仮想ドライブ、フック系ユーティリティ

手順:

  1. Win + R → appwiz.cpl を入力してプログラムと機能を開く
  2. 該当アプリを選択してアンインストール
  3. PC を再起動

アンインストール後も問題が続く場合は、残存ドライバーを手動で削除するか、セーフモードで再試行してください。

注意: ハードウェア制御ユーティリティは機能を失う場合があるため、必要ならメーカーの最新互換版を公式から入手してから再インストールします。


3. デバイスドライバーの安全な更新(GPU・マザーボード優先)

古いドライバーや署名されていないドライバーは EAAC にブロックされることがあります。まず GPU とチップセット(マザーボード)を更新します。

安全に更新する手順:

  • デバイス マネージャを開く
  • ディスプレイ アダプター(GPU)を右クリック → ドライバーの更新
  • システム デバイス、ネットワーク アダプター、ストレージ コントローラーも確認

ベンダー公式ツールの使用例:

  • NVIDIA: GeForce Experience
  • AMD: AMD Software: Adrenalin
  • Intel: Intel Driver & Support Assistant(DSA)

トラブル例と対処:

  • 「このデバイスでドライバーを読み込めません」のエラーが出たら、Windows のドライバー強制署名や互換性の問題がある可能性があります。BIOS/UEFI のアップデートも検討してください。

チェックリスト:

  • GPU ドライバーをクリーンインストール(必要ならドライバー削除ツールを使用)
  • チップセットドライバーを公式から導入
  • ネットワーク/ストレージドライバーも最新化
  • 再起動

4. EA AntiCheat の再インストール

EAAC のファイル破損やインストール不備で検証に失敗することがあります。

手順:

  1. エクスプローラーで C:\Program Files\EA\AC を開く
  2. EAAntiCheat.Installer.exe を右クリック → 管理者として実行
  3. ゲームを選択して Uninstall(アンインストール)を実行
  4. 続けて Install(インストール)を実行
  5. PC を再起動

Apex Legends や特定タイトルでは、ゲーム側の修復ツールで EAAC を再導入するオプションがある場合があります。ゲームの整合性チェックや修復を先に行ってください。


5. Windows テストモードの無効化

TESTSIGNING(テスト署名)が有効だと、未署名ドライバーがロードでき、EAAC によりブロックされます。無効化して再起動します。

手順:

  1. 管理者でコマンドプロンプトを開く
  2. 以下を実行してテスト署名を無効にする:
bcdedit /set TESTSIGNING OFF
  1. 再起動

状態確認は bcdedit 実行で testsigning の値を確認します。Yes であれば無効化されていません。


6. EA AntiCheat とゲームを管理者権限で実行

権限不足や UAC が検証を妨げる場合があります。EAAC とゲーム実行ファイルに「管理者として実行」を設定します。

手順:

  • C:\Program Files\EA\AC の EAAntiCheat.Installer.exe を右クリック → プロパティ → 互換性タブ → 管理者としてこのプログラムを実行 にチェック → 適用
  • ゲームの EXE でも同様の設定を行う

注: 永続的に管理者で実行するのは安全性の観点から注意が必要です。設定後は問題の再現を確認し、不要なら元に戻してください。


7. システムファイルのチェック

Windows のシステムファイル破損は、ドライバー検証に影響します。次のコマンドを管理者特権で実行してください。

sfc /scannow

完了後、以下も実行して DISM でイメージ修復を行います。

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

これらで修復できない場合は、Windows Update の整合性や起動ファイルを疑い、追加のログ確認が必要です。


8. 未署名・隠しカーネルドライバーの確認(上級者向け)

システムにロードされているドライバー一覧を取得して疑わしいものを確認します。

手順:

  1. 管理者権限の PowerShell/コマンドプロンプトで次を実行:
driverquery /v /fo list > %USERPROFILE%\Desktop\drivers.txt
  1. デスクトップの drivers.txt を開き、ベンダー欄が Microsoft でないドライバーや、知らない名前を探す
  2. Autoruns(Microsoft Sysinternals)を使用してブート時に読み込まれるサービス/ドライバーを確認

注意点:

  • カーネルドライバーの削除はシステムを不安定にするリスクがあるため、削除前に回復ポイントを作成してください。
  • 不明なドライバーはまずオフラインで調査し、ベンダーのアンインストール手順に従って削除します。

追加のトラブルシューティングと再発防止

  • ウイルス対策やセキュリティ製品がネットワークフィルターやカーネルドライバーを挿入することがあります。問題の切り分けのため一時的に無効化して確認してください。
  • UEFI + Secure Boot を有効にすると、未署名ドライバーのロードが制限されます。EA の一部タイトルは Secure Boot を要件としている場合があります。
  • 改造ツールや改変 EXE を使用していると EAAC によって恒久的にブロックされる可能性があります。正規のクライアントのみ使用してください。

重要: ドライバーの互換性やシステムの整合性問題は、しばしば最新の BIOS/UEFI やチップセットドライバーで解決します。メーカーのリリースノートを確認してください。


よくある質問(FAQ)

何がこの “互換性のないドライバー” エラーを引き起こすのですか?

未署名ドライバー、古いドライバー、RGB/オーバークロック系ユーティリティ、以前のアンチチート残存物、または TESTSIGNING が有効なシステムが主要な原因です。

ゲームを再インストールせずに直せますか?

はい。ほとんどの場合はドライバーや Windows 設定の修正で解決し、ゲームの再インストールは不要です。

mhyprot2.sys は削除しても安全ですか?

mhyprot2.sys は Genshin Impact(HoYoLab)関連のアンチチートドライバーです。ゲームをアンインストール済みであれば、C:\Windows\System32\drivers から手動で削除できますが、削除前に復元ポイントを作成してください。

なぜ MSI Afterburner のようなツールがブロックされるのですか?

オーバーレイやモニタリングツールは DLL 注入やドライバーを使って表示や計測を行うため、EAAC がシステムの整合性を保つためにブロックすることがあります。


役割別チェックリスト

ゲーマー向け(初心者)

    1. PC を再起動
    1. 競合しそうな RGB/OC ソフトをアンインストール
    1. GPU ドライバーを公式サイトから最新にする
    1. EAAC を再インストール

IT 管理者向け

    1. driverquery で全ドライバーの一覧化
    1. Autoruns でブート時のドライバーを確認
    1. グループポリシーや展開ツールで未署名ドライバーの配布状況を確認
    1. Secure Boot と BIOS 設定を検証

上級ユーザー

    1. システムのイベントログを深掘り
    1. カーネルドライバーのデジタル署名を確認
    1. セーフモードで問題の再現と除去
    1. 必要なら Windows の修復インストールを検討

プレイブック(SOP): 速攻で解決するための順序

  1. エラー発生 → PC 再起動
  2. エラー継続 → ドライバー名を確認(表示があれば検索)
  3. 競合アプリをアンインストール → 再起動
  4. GPU とチップセットを更新 → 再起動
  5. EAAC を再インストール → 再起動
  6. TESTSIGNING を無効化 → 再起動
  7. それでも直らない場合は上級者チェック(driverquery, Autoruns)

この順序で約 90% のケースは解決します。


決定木(トラブルシュートの流れ)

graph TD
  A[ゲーム起動時にEAACエラー] --> B{エラーダイアログにドライバー名ありか}
  B -- はい --> C[名前を検索して対応アプリをアンインストール]
  B -- いいえ --> D[イベントビューアでEA関連ログを探す]
  C --> E[EAAC再インストール]
  D --> F{不明なドライバー or 未署名が検出されたか}
  F -- はい --> G[Autoruns/driverqueryで深掘り]
  F -- いいえ --> H[GPU/チップセットを更新]
  G --> I[問題ドライバーを隔離/削除]
  H --> E
  I --> E
  E --> J[再起動して確認]
  J --> K{解決したか}
  K -- はい --> L[完了]
  K -- いいえ --> M[サポートにログを添付して問い合わせ]

代替アプローチと注意点

  • システム復元を利用して、問題発生前の状態に戻す。簡単だが、復元ポイントが存在する必要がある。
  • セーフモードで不要なドライバーを無効化して原因切り分けを行う。セーフモードではネットワークが制限されるので注意。
  • ハードウェア診断(メモリ/ストレージ)も並行して行う。ドライバー検証エラーの根本原因がハードウェア障害に由来する場合は稀にある。

反例(失敗する場合)

  • システムが壊れている、またはコアファイルが欠落している場合、sfc/DISM でも修復できず、Windows の再インストールが必要になることがある。
  • 非公式の改造ソフトやパッチが深くシステムを書き換えている場合、単純なアンインストールでは解決しないことがある。

EAサポートに問い合わせる前に準備するもの(ログ収集)

  • EAAC のログファイル(インストールディレクトリ内)
  • Event Viewer の該当エラーのスクリーンショットまたはエクスポート
  • drivers.txt(driverquery 出力)
  • 使用中のセキュリティソフトとバージョン

これらを添付すると、サポートの解析がスムーズになります。


まとめ

EA AntiCheat の「互換性のないドライバー」エラーは、原因の切り分けと段階的な対処で多くが解決します。まずは表示されるドライバー名やイベントログを確認し、既知の競合アプリを削除、主要ドライバーを最新版へ更新、EAAC を再インストール、そして TESTSIGNING を無効化するのが最短ルートです。上級者向けには driverquery と Autoruns によるカーネルドライバーの精査を推奨します。

重要: システムファイルの削除やカーネルドライバーの直接削除はリスクがあります。作業前に復元ポイントまたはフルバックアップを作成してください。


付録: 受け入れ基準(問題解決確認)

  • ゲームがエラーメッセージなしで起動する
  • Event Viewer に EAAC 関連のエラーが記録されない
  • driverquery 出力に疑わしい未署名ドライバーが存在しない
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