iOSでSMS音を追加・変更し、着信音をランダム再生(シャッフル)する完全ガイド

TL;DR
ToneFXs 2を使えば、脱獄済みiPhoneでSMSや通知音、着信音を簡単に追加・管理でき、複数トーンを選ぶことで着信音を自動でシャッフルできます。無料のToneFXsCreatorでPCから簡単にトーンを送信可能。手動で置換する方法(OpenSSH経由)も説明しますが、セキュリティ対策を必ず行ってください。
クイックリンク
- インストールと設定
- 音ファイルをデバイスに入れる方法
- 着信音をランダム(シャッフル)にする方法
- 手動でシステムファイルを置き換える古典的な方法
概要と目的
このガイドは、脱獄済みiPhoneでシステム通知音(特にSMS/メッセージ受信音)を自由に追加・管理し、着信音をランダムに再生する方法をステップごとに説明します。ToneFXs 2(有料アプリ)を中心に、公式ツールが足りない場合の代替手段(ToneFXsCreator、OpenSSH、SCP、iPhoneBrowserなど)も網羅します。
重要: 脱獄作業・システムファイルの置換は自己責任です。バックアップを取り、パスワードやネットワーク設定のセキュリティを優先してください。
主要な用語(1行定義)
- 脱獄: Appleの制限を解除して非公式ソフトを導入できる状態。セキュリティ・保証に影響あり。
- ToneFXs 2: Efikoが提供する脱獄向けの通知音管理ユーティリティ(有料)。
- ToneFXsCreator: PC用の無償ユーティリティ。音ファイルを切り出してiPhoneへ送信する。
インストールと設定
ToneFXs 2はEfiko製のツールで、Cydia経由で購入できます。価格は$4.99で、15日の無料トライアルが提供されています。
- Cydiaを開き、”ToneFXs 2 (Pro)”を検索します。
- パッケージ詳細を確認してインストールします。
インストール後、指示に従ってリスプリング(再読み込み)します。
ToneFXsを起動すると、機能一覧が表示されます。
- BiteSMSなどの他アプリを使用している場合は互換性通知が出ることがあります。OKをタップして進めてください。
- メイン画面から変更可能なシステムサウンド一覧を確認できます。通知や着信、キーボード音など多岐にわたります。
- 任意のアラートをタップしてトーンを割り当てます。
- プロファイルを作成すると、特定の連絡先だけ違うアラートを設定できます。まずはDefault(デフォルト)プロファイルを選んでサウンド一覧を確認してください。
- “Manage Tones”から、追加したトーンの一覧表示や削除ができます。
注意
- ToneFXsはシステムサウンドを上書きする方法と独自ライブラリを使う方法の両方をサポートします。安全に運用するためにまずはライブラリ管理から試すと良いでしょう。
音ファイルをデバイスに入れる方法
ToneFXsは、iTunesで作成した着信音(.m4r等)だけでなく、Cydiaで配布されるWinterboardのサウンドテーマもサポートします。より簡単に扱うには、Efikoが提供する無償アプリToneFXsCreatorを使いましょう。
- ToneFXsCreatorのダウンロードページにアクセスし、プラットフォームに合った版を取得します。
- ダウンロード後、通常のインストール手順でアプリを起動します。
- “Browse Computer”でオーディオファイルを読み込み、スライダーや時間欄で開始・終了位置を調整します。Previewで確認したら”Send ToneFX to iPhone”を選びます。
- 任意のトーン名を付けて送信します。ファイルはEfikoのサーバに一時的にアップロードされ、コードが発行されます。
- iPhone側のToneFXsアプリを開き、”Get a ToneFX”を選択してコードを入力・取得すれば自動でライブラリに追加されます。
音声ファイルのフォーマットと編集
- 推奨: モノラル、短め(1.5〜5秒)でループしないファイル。長いトラックは通知向けでは疲れやすい。
- 編集ツール: Audacity(無料)で切り出し、サンプリングレートを44.1kHzに、必要ならモノ変換してください。
- 拡張子: ToneFXsCreatorは自動変換しますが、手動で転送する場合は拡張子を.cafに変えるとiOS側で扱いやすいです。
着信音をランダム(シャッフル)にする方法
ToneFXsの特徴の1つは、1つのアラートに対して複数のトーンを割り当てられる点です。複数を選択しておけば、着信や通知のたびに選択された中からランダムで再生されます。
- プロファイルで複数のトーンを選択します。
- 選択済みであればプロファイル画面に”X Tones”のように表示されます。
メリット: 同じ曲が何度も流れるのを防げるため、長期利用でも飽きにくくなります。
古典的(手動)な方法: システムファイルを直接置き換える
お金をかけたくない場合、iOSのシステムパーティション内のテキスト音を直接置き換える方法があります。これはコマンドラインやSSHに慣れている方向けです。実行は自己責任で行ってください。
CydiaからOpenSSHをインストールしてデバイスを再起動します。ネットワーク経由でSSHログインできるようになります。
初期ユーザー名とパスワードは次の通りです(ログイン後、必ず変更してください)。
username: "root"
password: "alpine"
重要: 初期パスワードのままにしておくと外部からのアクセスを受ける危険が非常に高くなります。必ず以下の手順でパスワードを変更してください。
passwd
- SCPを使ってファイルを転送します。対象ディレクトリは次の通りです。
/System/Library/Audio/UISounds/
- 置き換えるファイル名は次のようになっています。
- sms-received1.caf
- sms-received2.caf
- sms-received3.caf
- sms-received4.caf
- sms-received5.caf
- sms-received6.caf
- 事前にバックアップを作成してください。例:
cp sms-received1.caf sms-received1.caf.bak
- SCPでファイルをコピーする例:
scp mario_brick.aiff [email protected]:/System/Library/Audio/UISounds/sms-received5.caf
注意点:
- .AIFFやその他オーディオファイルを.cafにリネームして使えますが、互換性のためにモノラル化やサンプリングレート調整を行うと良いです。
- 作業後、OpenSSHをアンインストールして外部からの接続を遮断することを検討してください(再度作業する場合は再インストールが必要)。
- GUIツール(iPhoneBrowserなど)を使えばSSHを使わずにファイル置換できる場合もありますが、同様にバックアップと安全対策を行ってください。
トラブルシューティングとよくある問題
- 音が再生されない: ファイル形式、チャネル(ステレオ→モノ)、サンプリングレートを確認。短すぎる切り出しやループに対応しない形式の可能性あり。
- 権限エラー: SCP後にファイルのパーミッションが適切でない場合があります。必要に応じてchmodで所有者とパーミッションを調整してください。
- アプリが強制終了する: 他の脱獄調整やテーマが干渉している可能性あり。一時的に他の脱獄パッケージを無効化して検証。
代替アプローチ
- iTunes/iMazingで.m4rを作成して通常の着信音として追加(脱獄なし、着信音のみ)。
- Winterboardのサウンドテーマ(Cydia)を使う。テーマ単位で複数配布されている。
- 専用の脱獄パッケージ(他社製)で同様のカスタマイズが可能なものもあるため、互換性と更新状況を確認。
失敗しやすいケース(いつうまくいかないか)
- 最新のiOSビルドと脱獄ツールの互換性がない場合。脱獄コミュニティの情報を確認してください。
- デバイスの空き容量が極端に少ない場合やシステムパーティションが読み取り専用になっている場合。
- インストール済みの別パッケージが同じファイルを上書きしている場合。
ロール別チェックリスト
ユーザー(初心者):
- ToneFXs 2のトライアルでまず操作を試す
- ToneFXsCreatorで1ファイルを送ってテスト
- バックアップを作る(iTunes/脱獄用ツール)
中級者(脱獄経験あり):
- OpenSSHインストール後、パスワード変更を必ず実施
- ファイルのバックアップとパーミッション確認
- 問題発生時にログ(syslog)を確認
管理者/専門家:
- 自動化スクリプトやSSHキーでのアクセスは避ける(必要時は鍵管理を厳密に)
- ネットワーク分離(作業中は信頼できるLANのみ)
リスクマトリクスと対策
リスク | 影響度 | 発生確率 | 対策 |
---|---|---|---|
不正アクセス(初期パスワード未変更) | 高 | 中 | passwdで初期パスワードを即変更、OpenSSHは作業後削除 |
システム破損 | 高 | 低〜中 | バックアップ(ファイル別名保存)、リカバリ法の把握 |
互換性問題 | 中 | 中 | 脱獄ツール・パッケージの互換情報を確認、テスト環境で検証 |
ミニ・メソドロジー: 良い通知音を作る手順(短縮版)
- 元音源を選ぶ(2〜20秒)。
- Audacity等でノイズ除去→フェードイン/アウト→モノ化。
- ループ不要なら余白を削除し、適切な音量に正規化。
- 44.1kHz、16bitで保存し、ToneFXsCreatorで切り出し/送信。
互換性・移行のヒント
- 既存の.m4r(着信音)は着信専用なので通知音に使いたい場合は変換が必要な場合があります。
- iOSのバージョンアップや脱獄ツール更新後は、ToneFXsやCydiaパッケージの対応状況を確認してください。
まとめ
ToneFXs 2は脱獄環境でシステム音を簡単に管理・シャッフルできる強力なツールです。ToneFXsCreatorでPCからトーンを素早く送るワークフローを組めば、個別の連絡先ごとにプロファイルを作り、日常の通知体験を大きく改善できます。手動でのシステム書き換えは無料ですが、セキュリティとバックアップを徹底してください。
重要: SSHやOpenSSHを使用する際は初期パスワードの変更を最優先に行ってください。外部からの不正アクセスは実際に報告されています。
あなたは着信音をシャッフルしていますか?より良い方法を見つけたらコメントで共有してください。
付録: 便利なテンプレートとチェックリスト
作業開始チェックリスト:
- 脱獄済みデバイスのモデルとiOSバージョンを控える
- Cydia/ToneFXsの最新互換情報を確認
- フルバックアップを作成(iTunes/脱獄ツール)
- OpenSSHを入れる場合はネットワークを隔離
ファイル変換基本コマンド例(Audacity GUI推奨):
- モノラル化、44.1kHz保存、短めに切り出し
ソーシャルプレビュー例(コピーして使える短文)
- OGタイトル: iOSで通知音をカスタム&シャッフル(ToneFXs 2ガイド)
- 説明: 脱獄済みiPhoneでToneFXs 2とToneFXsCreatorを使い、SMS音や着信音を追加・シャッフルする完全ガイド。