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Google Photosを外付けドライブにバックアップする方法

2 min read バックアップ 更新されました 21 Oct 2025
Google Photosを外付けドライブにバックアップする方法
Google Photosを外付けドライブにバックアップする方法

Google Photosのロゴが外付けハードドライブに接続され、複数の写真アイコンが周囲にあるイラスト.

なぜGoogle Photosをローカルにバックアップするべきか

Google Photosは自動でバックアップしてくれて便利です。しかし単一のクラウド依存はリスクがあります。主な理由は以下の通りです。

  • オフラインでのアクセス: ローカルコピーがあれば、インターネットがなくても写真や動画を閲覧・編集できます。
  • アカウント障害への対策: パスワード紛失、二要素認証トラブル、アカウント停止などでアクセス不能になる可能性があります。ローカルにコピーがあれば影響を受けません。
  • データ消失リスクの軽減: 稀ではありますが、クラウド側の削除や同期の誤操作でデータが失われるケースがあります。ローカルバックアップは唯一無二の復旧手段になり得ます。

重要: バックアップは冗長化が基本です。1つのバックアップは無いのと同じ、と考え、可能なら複数の場所にコピーしてください(例: 外付けドライブ + 別のクラウド or NAS)。

ハードウェアの選び方

外付けドライブには主に2種類あります:

  • ポータブルHDD/SSD(USB接続で即使用可能)
  • M.2 NVMeを収めるUSBエンクロージャ(自分でSSDを用意して組み合わせる)

どちらを選ぶかは予算と目的次第です。一般的な推奨:

  • 大量の写真・動画を安価に保存したい → 大容量の外付けHDD
  • 高速かつ将来のアップグレード性を重視 → M.2 NVMe + USB-Cエンクロージャ
  • 持ち運びが多い → ポータブルSSD(耐衝撃性を確認)

例: 私は2TB NVMe M.2 SSDをUSB-Cエンクロージャに入れる方法を選びました。安価でアップグレードしやすく、高速にアクセスできます。

UGREEN M.2 NVMe SSD用USB-C外付けエンクロージャの製品写真.

購入時のチェックリスト

  • インターフェース: PC側がUSB-C/USB 3.xに対応しているか
  • 容量: 写真と動画の総容量を見積もり、余裕を持たせる(少なくとも1.5〜2倍推奨)
  • 冗長性: 重要ならRAIDや別ドライブへのコピーも検討
  • 耐久性: 持ち運ぶならSSDを推奨
  • フォーマット互換性: Windows、macOS、Linuxで読み書きできるか(exFAT推奨)

Google Photosからローカルへバックアップする方法(推奨: Google Takeout)

用意するもの:

  • GoogleアカウントにアクセスできるPC(ブラウザ)
  • 空き容量十分なローカルドライブ(外付けドライブを接続)
  • 安定したインターネット接続(エクスポート準備に時間がかかる場合あり)

以下は分かりやすい手順です。操作画面のラベルは随時変更されることがありますが、流れは同じです。

  1. ブラウザで takeout.google.com にアクセスします。
  2. ページ上部の「すべて選択を解除」(Deselect all)を押します。
  3. リストから「Google フォト(Google Photos)」を探してチェックを入れます。
  4. 必要に応じて「アルバムを選択」して特定のアルバムだけをエクスポートできます。すべてを取得する場合は「すべてのアルバムが選択されています」のままにします。
  5. ページ下部の「次へ」をクリックします。
  6. 配信方法を選択します。「ダウンロードリンクをメールで送信」を選ぶのがシンプルで確実です(別のクラウドへ転送する選択肢もあります)。
  7. 配信の頻度は「1回のエクスポート(Export once)」が通常です。定期的に実行したければ自動エクスポートを設定できます。
  8. ファイルタイプは「.zip」を選びます。アーカイブのサイズ(2GB/4GB/10GB/50GB)を選択すると、Googleがそのサイズごとに分割して出力します。大きめを選ぶとファイル数は少なくなりますが、ダウンロード時に途中で切れるリスクに注意してください。
  9. 「エクスポートを作成」をクリックします。
  10. Googleがアーカイブを準備します。所要時間は数時間から数日です(ライブラリのサイズ次第)。完了すると「Your Google data is ready to download」という件名のメールが届きます。
  11. メール内のダウンロードリンクから.zipファイルをPCに保存します。外付けドライブに直接保存するか、一旦ローカルに落としてから外付けへ移動してください。
  12. ダウンロードした.zipを展開(解凍)すると、年・月別やアルバム別のフォルダ構成で写真・動画が入っています。

ダウンロード時の注意

  • 大きなエクスポートは途中で失敗することがあります。失敗したら再試行するか、分割サイズを小さくして再実行してください。
  • .zipのまま外付けストレージに保存しておくと復元は容易ですが、検索やサムネイル表示はできません。展開しておくことを推奨します。

ダウンロード後の整理と検証

エクスポートが完了したら、以下の手順で確実にバックアップを管理します。

  1. フォルダ構成を確認: 年/月/アルバムのように整理されているかを確認します。
  2. サンプル検証: 任意の写真・動画を数十件選び、実際に開けるか確認します。
  3. チェックサム(オプション): 大規模ライブラリならファイル数やハッシュを比較してエラーを検出します。macOSやLinuxならsha256sum、WindowsならPowerShellのGet-FileHashが使えます。
  4. 別のコピーを作成: 可能ならもう一台の外付けドライブやNASにコピーして冗長化します。
  5. ラベリング: ドライブ名やフォルダに作成年月日を付記して、いつ取得したものか一目で分かるようにします。

運用SOP(手順書)— 年1回のフルバックアップを例に

目的: Google Photosライブラリの年次ローカルバックアップを安定運用する。

手順:

  1. 外付けドライブを接続し、十分な空き容量を確認する。
  2. takeout.google.com でエクスポートを作成する(手順は前節参照)。
  3. アーカイブをダウンロードして展開する。
  4. 展開後、30件ランダムに開いて正常に再生・表示されるか確認する。
  5. 別ドライブ(またはクラウド)に複製して冗長化する。
  6. ドライブにラベル(例: PhotosBackup-2025-10-17)を付ける。
  7. 監査ログを残す(実行者、日付、容量、検証結果)。

チェック項目(受け入れ基準):

  • ダウンロードしたファイル数が期待値と一致する
  • サンプル表示で破損ファイルが見つからない
  • 複製先に同一データが存在する

障害対応ランブック(クラウド側の問題でアクセス不能になった場合)

  1. まずローカルドライブのデータを確認し、重要データが存在することを確認する。
  2. ローカルデータを別の安全な場所へ複製する(クラウド復旧の補助として)。
  3. Googleアカウントの復旧作業を行う(パスワード再設定、サポート問い合わせ)。
  4. 必要ならローカルデータからサービスに再インポートする手順を検討する。
  5. 将来的に同様の問題が起きないよう、定期的なバックアップスケジュールを厳格化する。

代替アプローチと、どの方法が向いているか

  1. Google Drive経由で手動ダウンロード: 小規模なデータ量や単一ファイルの取得に便利。ただし一括エクスポートには不向き。
  2. サードパーティツールを使う: 自動化や差分取得が必要なら検討。ただし信頼性とプライバシーを慎重に評価すること。
  3. 定期同期ソフト(rcloneなど): 上級者向け。細かい制御やスケジューリングを行いたい場合に有効。

いつ向かないか(反例):

  • 単発で数ファイルだけコピーしたい場合、Takeoutは重すぎる。
  • 継続的に差分だけを同期したい場合、Takeoutは手間がかかる。同期ツールの方が適切。

心構えとメンタルモデル(ヒューリスティック)

  • 3-2-1ルール: 3つのコピー、2種類の媒体、1つはオフサイト保管。
  • 小さな問題のうちに対応: 少数の破損や欠落は早期に見つけて対処する。
  • 自動化と検証: 自動でバックアップしても、定期的に中身を検証することが重要。

決定ツリー(どの方法でバックアップするかの簡単な判断)

flowchart TD
  A[写真データの規模は?] -->|少量 '<50GB'| B[手動ダウンロードまたはDrive経由]
  A -->|中量 '50–500GB'| C[Google Takeoutでエクスポート]
  A -->|大容量 '>500GB'| D[Takeout + 分割 or rcloneなどで同期]
  C --> E[外付けHDDに保存]
  D --> F[NVMe + エンクロージャ or NAS]

役割別チェックリスト

  • 一般ユーザー:

    • Takeoutでエクスポートを作成
    • .zipを展開して外付けドライブへ保存
    • 1回は全体を目視で確認
  • パワーユーザー/技術者:

    • 差分同期ツール(rclone等)を検討
    • チェックサムで整合性確認
    • 定期的に自動化スクリプトを実行
  • IT管理者:

    • 中央管理のバックアップポリシーを作成
    • 暗号化・アクセス制御を実施
    • 監査ログと復旧手順を整備

互換性と移行の注意点

  • フォーマット: exFATはWindowsとmacOS両対応で大容量ファイルに便利。ただしファイルシステムの制約とパーミッション差に注意。
  • 動画コーデック: 古いコーデックは再生ソフトが対応していない場合があります。必要に応じてトランスコードを検討。
  • メタデータ: GoogleのサムネイルやAIタグはエクスポート後も完全に移行されないことがあります。タグ・アルバム情報を引き継ぎたい場合は、Takeoutのメタデータファイルを確認してください。

リスクマトリクスと緩和策

  • リスク: ダウンロード失敗 → 緩和: 分割サイズを小さく、再試行
  • リスク: ドライブ故障 → 緩和: 2台以上に複製、重要データはクラウドにも保存
  • リスク: 誤削除 → 緩和: バックアップのバージョン管理(日時ラベル)を実施
  • リスク: 不正アクセス → 緩和: ドライブ暗号化、パスワード管理

最後に: 継続運用のための簡単なプラン

  1. 年1回のフルバックアップ(Takeout)を予定表に入れる。
  2. 半年ごとにサンプル検証を実施する。
  3. 重要な写真は別の物理媒体またはクラウドに複製する。
  4. 重大なイベント(結婚式、旅行など)の後には即座にバックアップを取る習慣をつける。

1行用語集

  • Google Takeout: Googleサービスからデータをエクスポートする公式ツール。
  • NVMe: 高速なSSD用のインターフェース規格。
  • exFAT: 大容量ファイルに対応するファイルシステム。

よくある質問(FAQ)

Q: Takeoutで何日かかりますか?

A: ライブラリの大きさ次第です。数時間〜数日が一般的です。

Q: .zipを展開せずにそのまま保存してもいいですか?

A: 長期保存は可能ですが、検索や再生ができないため展開を推奨します。

Q: 自動で差分だけバックアップしたいです。どうすれば?

A: rcloneなどの同期ツールや、クラウドAPIを利用したスクリプトで差分同期が可能です。技術的な知識が必要です。


まとめ: Google Photosは便利ですが、ローカルバックアップを持つことで安心感が大きく変わります。Google Takeoutは最も手軽で信頼できる方法です。計画と検証を組み合わせて、あなたの写真資産を確実に守りましょう。

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