要点
- GodModeはWindowsの設定や管理ツールをひとつのフォルダに整理したショートカットハブです。短時間で多数の設定にアクセスできます。
- 本手順ではWindows 10とWindows 11での有効化方法、拡張版(Extended GodMode)の利用法、よくある問題と代替手段、管理者向けのチェックリストを解説します。
概要
Windowsには多くの隠し機能があります。その中でも有名なのが「GodMode」です。これは多数の設定と管理ツールをカテゴリ別にまとめたフォルダで、特定の設定を探す手間を大幅に削減します。
GodModeを有効にすると、コントロールパネルや設定アプリを個別に開かなくても、多くのWindows設定に素早くアクセスできます。この記事では、Windows 10とWindows 11での有効化手順、Extended GodModeの使い方、安全に使うための注意点、そして管理者や一般ユーザー向けの実用的なチェックリストを紹介します。
重要な用語(1行で定義)
- GodMode: Windows設定を一覧化した特別なフォルダ(CLSIDベースのショートカット)。
- CLSID: Windowsの特殊フォルダやオブジェクトを識別する固定の識別子。
最も人気のある機能
GodModeはショートカットハブとして機能し、約200の設定にアクセスできます。主なカテゴリは以下の通りです。
- 管理ツール
- 自動再生
- バックアップと復元
- BitLocker ドライブ暗号化
- カラー管理
- 資格情報マネージャー
- 日付と時刻
- デバイスとプリンター
- コンピューターの簡単操作センター
- エクスプローラーのオプション
- ファイル履歴
- フォント
- インデックスオプション
- インターネットオプション
- キーボード
- マウス
- ネットワークと共有センター
- 電話とモデム
- 電源オプション
- プログラムと機能
- 地域
- リモートアプリとデスクトップ接続
- セキュリティとメンテナンス
- サウンド
- 音声認識
- ストレージスペース
- 同期センター
- システム
- タスクバーとナビゲーション
- トラブルシューティング
- ユーザーアカウント
- Windows Defender ファイアウォール
- 作業フォルダー
Windows 10でGodModeを有効にする方法
手順は簡単です。フォルダ名に特定のコード(CLSID)を付けたフォルダを作成するだけでGodModeが有効になります。以下は推奨される順序です。
- エクスプローラーを開き、リボンの「表示」タブを選択します。次に「ファイル名拡張子」にチェックを入れて拡張子を表示できるようにします。
- デスクトップに移動して、何もない場所を右クリックします。
- 「新規作成」→「フォルダー」を選びます。
新しく作成したフォルダの名前を以下に変更します。
GodMode.{ED7BA470-8E54-465E-825C-99712043E01C}
フォルダ名を正確に入力してください。先頭の任意のラベル(ここではGodMode)は自由に変更できますが、中括弧内のCLSIDを誤ると機能しません。
- アイコンが自動的に変わります。ダブルクリックするとフォルダ内の設定一覧にアクセスできます。
注意点
- フォルダ名の最後に余分なピリオドやスペースを入れないでください。正確なCLSIDが必要です。
- 「ファイル名拡張子」を表示していないと、正しくリネームできない場合があります。
Extended GodModeの使い方
Extended GodModeは、GodModeの機能を拡張して検索や表示のカスタマイズを容易にするサードパーティのツールです。公式のMicrosoft製ではないため、使用する前に信頼性を確認してください。
- Extended GodModeの配布ページにアクセスします。
- ダウンロードボタンをクリックしてソフトを取得します。
- ダウンロードした実行ファイルを実行します。
- 実行後、利用可能な設定を一覧表示するウィンドウが開きます。
Extended GodModeが提供する主な追加機能
- 機能や項目名での高速検索
- 最近使用した項目へのアクセス
- よく使うアプリへのランチャー機能
- コントロールパネルと管理ツールの統合表示(無効化可)
- 表示オプションのカスタマイズ
重要
- サードパーティ製のユーティリティを使う場合は、配布元の信頼性と実行ファイルの署名を確認してください。アンチウイルスソフトによるスキャンを行い、必要なら仮想環境でテストしてから導入しましょう。
Windows 11でGodModeを有効にする方法
Windows 11でも基本的な手順はWindows 10とほぼ同じです。
- デスクトップを右クリックし、「新規作成」→「フォルダー」を選択します。
フォルダ名に次を入力します(末尾のピリオドは不要です)。
GodMode.{ED7BA470-8E54-465E-825C-99712043E01C}
- 作成したフォルダを開いて設定一覧にアクセスします。
補足
- Windows 10と同様に、フォルダ名は正確に入力してください。Windows 11でも機能することを確認済みです。
安全性と注意点
GodMode自体は単なるショートカットフォルダです。システムを壊すような別プロセスが勝手に動作するわけではありません。ただし、フォルダ内から起動できる設定の多くはシステムに影響を与えます。
推奨される注意事項
- 慣れていない設定には手を出さない。変更前に何をするかを調べ、必要ならバックアップや復元ポイントを作成してください。
- 管理者権限が必要な操作が多いので、共有PCや職場のPCでは管理者に相談してください。
- 会社や学校のポリシー(GPO)で無効化されている機能がある場合があります。
セキュリティとプライバシー
- GodMode自体は個人情報を外部に送信しません。ただし、ここから変更する設定(ネットワーク、共有、ファイアウォールなど)はセキュリティに影響します。変更は十分注意して行ってください。
よくあるトラブルと対処法
アイコンが変わらない/フォルダが普通のフォルダのまま
- フォルダ名が正確か再確認してください。先頭のラベル(GodMode)部分は任意ですが、中のCLSIDは一致させる必要があります。
- ファイル名拡張子を表示していないと正しくリネームできない場合があるため、表示設定を確認してください。
フォルダを作っても何も表示されない
- エディションや企業向けポリシーによっては一部の機能が制限されていることがあります。管理者に確認してください。
Extended GodModeが動作しない
- ダウンロード元の配布物が古いか署名が不明な場合があります。公式に近い配布元を探すか、代替手段を利用してください。
代替アプローチ
GodModeを使わなくても、以下の方法で同等の設定にアクセスできます。
- コントロールパネルを直接開く
- 設定アプリ(Windowsの設定)を検索して開く
- タスクバーの検索ボックスに設定名を入力する
- PowerShellやコマンドプロンプトで管理タスクを実行する(上級者向け)
どれを使うかは、目的と慣れで決めてください。GodModeは「一か所でまとめて見たい」場合に便利です。
役割別チェックリスト
管理者向け
- 導入前に社内ポリシーと互換性を確認する
- 重要な設定を変更する前にグループポリシーとドメインポリシーを確認する
- 必要なら管理用テンプレートやドキュメントを用意する
パワーユーザー向け
- よく使う設定をショートカット化する
- 重大な変更は復元ポイントを作成してから実行する
初心者向け
- GodModeを覗く前に各設定の意味を調べる
- 不安があれば管理者や詳しい人に相談する
ミニ手順(すぐに使える短いチェックリスト)
- 「表示」→「ファイル名拡張子」を有効化
- デスクトップで新しいフォルダを作成
- 名前を GodMode.{ED7BA470-8E54-465E-825C-99712043E01C} に変更
- フォルダを開いて目的の設定を探す
1行用語集
- GodMode: 設定ショートカットの集約フォルダ。CLSIDで有効化する。
- Extended GodMode: 表示や検索機能を強化する非公式ツール。
まとめ
GodModeはWindowsの設定や管理ツールへ素早くアクセスするための便利な方法です。フォルダを1つ作成するだけで数百の設定に到達でき、トラブルシューティングや細かな構成変更が効率化されます。ただし、設定の変更は注意深く行い、特に職場や共有環境では管理者の指示に従ってください。
補足:さらに多くの隠し機能を探したい場合は、「Windowsの秘密機能を解除する方法」などのガイドを参照してください。この記事が役に立ったら、あなたがGodModeを使った経験や気づきをコメントで教えてください。
要約
- GodModeは安全だが強力なショートカット集です。慣れていない設定は変更しないでください。復元ポイントの作成を推奨します。
- Extended GodModeは検索やカスタマイズ性を高めるが、サードパーティ製なので配布元の信頼性を確認してください。
重要
- 企業管理下のPCではポリシーで制限されている場合があります。変更前にIT管理者に相談してください。