Threshold 2(November 更新)適用後に Windows 10 で最大24GBを解放する方法

概要
Threshold 2(いわゆる November Update)を適用すると、インストール中に古いシステムファイルのバックアップ(Windows.old や一時インストールファイル)が残ることがあります。これらは元の状態へロールバックするために使われますが、不要であれば削除して大きくディスク容量を回復できます。特に容量が少ないSSDを使っている場合は有効です。
重要: これから削除するファイルは「以前のビルドへ戻す(ロールバック)」オプションを使えなくします。ロールバックが必要になる可能性がある場合は、削除を行わないでください。
前提条件
- 管理者権限でサインインしていること
- 対象ドライブ(通常はC:ドライブ)を操作すること
- ロールバック不要であることを確認すること
手順(Windows の GUI)
- スタート(スタートボタン)をクリック
- 検索バーに「ディスク クリーンアップ」と入力
- 表示された「ディスク クリーンアップ」アプリを起動
- Windows がインストールされているドライブ(通常は C:)を選択して「OK」をクリック
- 「システム ファイルのクリーンアップ」ボタンをクリック
- 再度システムドライブを選択して「OK」をクリック
- 表示される項目の中で「以前の Windows のインストール」や「一時 Windows インストール ファイル」をチェックし、「OK」で削除を実行
上記の操作で、典型的には 20GB 程度の “以前の Windows のインストール” と、追加で数GB の “一時 Windows インストール ファイル” を削除できるため、合計で約 24GB 前後の空き容量が得られます(使用環境により増減します)。
なぜこれで容量が増えるか(1行説明)
更新インストール時に生成される Windows.old と一時インストールファイルは、古いシステム状態を丸ごと保持するため非常に容量を使います。削除すると空き容量が即座に増えます。
代替手法
- 設定アプリ > システム > ストレージ > 一時ファイル: Windows 10 の設定から一時ファイルを選んで不要項目を削除できます。UIが新しい場合はこちらが使いやすいです。
- Storage Sense(ストレージセンサー)をオンにして自動で古い一時ファイルを定期的に削除する。
- 手動で C:\Windows.old フォルダーを確認して不要なら削除(管理者権限が必要)。ただし権限やロックに注意。
- サードパーティツール(例: CCleaner 等)で不要ファイルを掃除する。ただしツールの信頼性とプライバシーを確認してください。
いつこの方法は失敗するか(ケース別)
- 既に Windows.old が存在しない場合 → この操作ではほとんど空き容量は増えません。
- 権限が不足している場合 → “システム ファイルのクリーンアップ” が実行できないことがあります。管理者で実行してください。
- 更新が不完全でトラブルがある場合 → 削除を行うと復旧が難しくなるため、まずトラブルシュートが必要です。
リスクと軽減策
- リスク: 以前のバージョンへ戻す手段が失われる。
- 軽減策: 削除前にシステムイメージバックアップや回復ドライブを作成しておく。
- リスク: 不適切なフォルダ削除でシステムが壊れる可能性。
- 軽減策: ディスク クリーンアップの「以前の Windows のインストール」等、公式項目のみ選択する。
役割別チェックリスト
一般ユーザー
- データのバックアップ(重要ファイル)を取得
- ディスク クリーンアップを管理者で実行
- “以前の Windows のインストール” を選択して削除
IT 管理者
- グループポリシーやSCCMでクリーンアップ手順を展開
- 必要ならシステムイメージを保管してから削除
- 社内マシンでは復元ポリシーを明確にする
ノートPC / SSD 利用者
- マシンの空き容量を優先して削除を検討
- SSD の寿命を考え、不要な書き込みを最小限に
チェック(完了基準)
- ディスクの空き容量が期待分(例: 20GB 以上)増えた
- システムが正常に起動し、必要なアプリが動作する
- ロールバック不要であることを確認済み
簡易フローチャート(判断ガイド)
flowchart TD
A[アップデート後で空き容量が必要?] -->|はい| B{Windows.old が存在するか}
B -- はい --> C[ディスク クリーンアップを管理者で実行]
C --> D[「以前の Windows のインストール」を削除]
D --> E[空き容量確保・完了]
B -- いいえ --> F[設定 > ストレージ > 一時ファイル を確認]
F --> G[不要ファイルを削除]
G --> E
A -->|いいえ| H[操作不要]
用語集(1行各用語)
- Windows.old: 更新前の古い Windows ファイル一式を格納するフォルダー。
- ディスク クリーンアップ: Windows 標準の不要ファイル削除ツール。
- ストレージセンサー: 一定条件で一時ファイルを自動削除する Windows 機能。
プライバシーと運用上の注意
- サードパーティツールを使う場合は、ログやクラウド送信の有無を確認してください。
- 企業環境ではITポリシーに従い、ユーザー単位で勝手に以前のビルドを削除しないこと。
まとめ
Threshold 2(November Update)適用後の不要なシステムバックアップを削除することで、短時間で大きな空き容量(おおむね 20〜24GB 程度)を確保できます。ただし実行するとロールバック手段は失われるため、削除前にバックアップや復元手段を用意しておくのが安全です。
重要: 実行前に必ず “以前の Windows のインストール” を削除しても問題ないことを確認してください。
もし実行して空き容量が増えたら、どれだけ増えたか教えてください。ご質問があればお手伝いします。