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スマホをRaspberry Piのキーボードとして使う方法

2 min read Raspberry Pi 更新されました 14 Sep 2025
スマホをRaspberry Piのキーボードにする方法
スマホをRaspberry Piのキーボードにする方法

Important: 初期のRaspberry Piはデフォルトユーザーとパスワードが共通です。まずパスワードを変更し、SSHキーを利用することを推奨します。

スマホはキーボードになれるか?

はい。スマートフォンのキーボードを使ってRaspberry Piに文字入力できます。方法は複数ありますが、用途やPiのモデルによって最適解が変わります。

  • 「USBケーブル接続」: 簡単で安定。機種によってはUSBデバイスモード(gadget/OTG)の設定が必要です。短所は対応機器の制限。
  • 「Bluetooth HID(仮想キーボード)」: 無線で便利。ただしBluetoothのペアリングと互換性に注意。
  • 「SSH/VNC/専用リモートアプリ」: キーボード入力+画面制御が欲しい場合に有効。ネットワーク越しに操作します。

用語定義: HID = Human Interface Device(キーボードやマウス等の入出力デバイスの規格)。

キーボードなしでRaspberry Piに接続する選択肢(早見表)

  • 同一ネットワーク内でのリモート操作: SSH(コマンド)、VNC(GUI)、Unified Remote / RaspController(モバイルUI)
  • 直接接続(USB): スマホのUSBテザリングやOTGを利用して接続する方法
  • Bluetooth: スマホをHIDキーボードとしてペアリング

各方法のメリット・デメリットは次のセクションで詳述します。

キーボードなしでPiに接続する準備

  1. Piとスマホを同じネットワークに接続します(リモートアプリ/SSHを使う場合)。
  2. Raspberry PiにRaspbian(Raspberry Pi OS)を推奨。OSが古い・不明な場合は最新のRaspberry Pi OSを使うとトラブルが少ないです。
  3. SSHを使うなら事前にPiでSSHを有効にする(初回セットアップ時にRaspberry Pi Imagerやraspi-configで有効化)。
  4. PiのIPアドレスを把握する。ルーターの管理画面や以下のようなコマンドで確認できます(Pi上で実行)。
hostname -I
ip addr show
  1. セキュリティ: デフォルトのパスワード(raspberry)は必ず変更してください。

RaspControllerでRaspberry Piを操作する手順(実践)

この節は、スマホアプリ「RaspController」を用いた接続手順です。アプリはAndroid向けに一般的ですが、同様の操作感を持つiOSアプリもあります。

  1. アプリをダウンロードして起動します。
  2. 画面右下の「+」をタップして接続先を追加します。
    • 画像ALT: RaspControllerのデバイス追加画面(接続先を追加するための「+」ボタンが表示されたスマホ画面)
  3. Raspberry PiのIPアドレスを入力します(不明な場合は下記参照)。
    • 画像ALT: Raspberry PiのIPアドレス入力フィールドが選択された画面
  4. 他の設定はデフォルトのままにし、ユーザー名とパスワードを入力します(通常ユーザー: pi / デフォルトパスワード: raspberry)。
  5. 右上の保存(ディスク)アイコンをタップすると接続が確立します。
  6. 接続後、スマホからキーボード入力やタッチ操作でPiを操作できます。

Note: Piが最初に見つからない場合、Bluetoothや同一ネットワークの確認、またはPiのSSH状態をチェックしてください。場合によってはBluetoothマウスで一時的に操作して設定を行うと楽です。

代替アプローチ(具体的手法と使い分け)

1) SSH(推奨: コマンド操作主体の開発者向け)

  • 長所: 軽量、安定、ファイル転送が簡単(scp/rsync)。
  • 短所: GUIが必要な場合は不向き。
  • 使い方: スマホからTerminus、JuiceSSHなどで接続。例: ssh pi@192.168.1.10

2) VNC(GUIが欲しいとき)

  • 長所: デスクトップ画面をそのまま操作可能。
  • 短所: 帯域と遅延。初回設定が必要。

3) Bluetooth HID(ワイヤレス仮想キーボード)

  • 長所: ケーブル不要で低遅延の文字入力。
  • 短所: スマホアプリとPi側のHIDエミュレーション設定の対応が必要。iOSは制約がある場合あり。

4) USB接続(テザリング/OTG/Gadget)

  • 長所: 安定、ネットワークを介さず直接接続できる。
  • 短所: 一部のPiやスマホで機能制限あり(デバイスモード対応確認が必要)。

USBでの直接接続のポイント(概念レベル)

  • Androidの「USBテザリング」をオンにすると、スマホはPiに対してネットワークインターフェイスを提供できます。この経路でSSHやリモートアプリを利用します。
  • 「USB gadget」(HIDエミュレーション)を使えばスマホ/Piのどちらかを外部キーボードのように振る舞わせられますが、設定はPiのモデルやカーネル設定に依存します。

重要: OTGやgadgetモードはハードウェア依存です。まずご自身のPi(Zero, 3, 4, 5など)とスマホが対応しているか確認してください。

トラブルシューティング — よくある問題と対処

  • 接続できない: Piとスマホが同一ネットワークか再確認。IP衝突やサブネット違いを確認。
  • Piが見つからない: ルーターの接続機器一覧、またはPiでhostname -Iを実行してIPを直接確認。
  • 認証エラー: パスワードがデフォルトから変更されている可能性。SSHキーを使う場合は公開鍵を~/.ssh/authorized_keysに追加。
  • iOSでうまくいかない: iOSはバックグラウンドでの動作制限やBluetoothプロファイル制約があります。App Storeの説明を確認してください。

セキュリティと運用上の注意

  • 最初に行うべき: パスワード変更、SSHキーの利用、不要なポートの閉鎖。
  • 常にOSとパッケージを更新: sudo apt update && sudo apt upgrade
  • 公衆Wi‑Fiでは直接SSHを開かない。VPNを検討。
  • Piをインターネットに公開する場合はファイアウォールとfail2banの導入を検討。

実務向けチェックリスト(役割別)

  • 開発者
    • SSHキーの設定
    • tmux/screenの導入
    • gitのセットアップ
  • メディアセンター用途(Kodi等)
    • スマホをリモコン化するアプリを準備
    • Bluetoothリモコンのペアリング確認
  • フィールド作業(移動中)
    • USBテザリングでの動作確認
    • 電源管理(携帯バッテリー・電圧安定)

ショート・メソッド(クイック接続手順)

  1. Piの電源を入れる。2. Piとスマホを同一Wi‑Fiに接続。3. PiのIPを取得(hostname -I)。4. スマホでRaspController/SSHアプリを開き、接続。

コマンド/スニペット(チートシート)

  • PiのIP確認:
    hostname -I
  • SSHで接続:
    ssh pi@
  • SSHを有効化(Pi上で):
    sudo raspi-config
    # Interfacing Options -> SSH -> Enable

互換性メモ(Piモデルと機能)

  • Pi Zero / Zero W: OTGモードでデバイスとして振る舞えることが多く、gadgetを使った方法が取りやすい。
  • Pi 3/4/5: 通常はホストモード。USBデバイスモードのサポートは機種・ケーブルによる。USB-Cポートの挙動に注意。

判断フロー(どの方法を使うか)

flowchart TD
  A[目的は?] -->|コマンド操作| B[SSH]
  A -->|GUI操作| C[VNC or Remote App]
  A -->|ワイヤレスで入力のみ| D[Bluetooth HID]
  A -->|最も安定| E[USB接続(テザリング/OTG)]
  B --> F[Terminus/JuiceSSH]
  C --> G[VNC Server + VNC Viewer]
  D --> H[HID対応アプリを探す]
  E --> I[スマホのUSBテザリングをON]

いつうまくいかないか(ケース例)

  • 公衆Wi‑Fiでネットワーク分離が有効な場合、スマホとPiが同一サブネットにいないためリモート接続ができない。
  • iOSではBluetooth HIDのサポートに制約があり、期待通りのキーボードエミュレーションができないことがある。
  • ハードウェア的にOTG/gadgetをサポートしていない機種ではUSBによるキーボードエミュレーションが不可。

テストケース(受け入れ条件)

  • SSH: スマホからPiへssh接続し、piユーザーでログインできる。
  • リモートGUI: スマホでPiのデスクトップが表示され、マウス/キーボード入力が反映される。
  • Bluetooth HID: スマホでペアリングすると、Pi側でキーボード入力が受け付けられる。

参考・関連トピック

  • Windows 11をRaspberry Piで動かす話題
  • Microsoft Azure Face APIの代替案
  • Raspberry Pi 5をゲーミングPC化するケース
  • Raspberry Piをノート化する周辺機器
  • NPMの実行エラーに関するトラブルシューティング

Read more about this topic

  • Windows 11 on Raspberry Pi gets new life thanks to Botspot’s BVM
  • 5 Best Microsoft Azure Face API Alternatives to Use
  • Pironman 5 case turns your Raspberry Pi 5 into a gaming PC
  • Want to convert Raspberry Pi into a notebook? PiDock 400 has your back
  • Fix: NPM Err! Could Not Determine Executable to Run

まとめ

スマホを使えば、外付けキーボードがなくてもRaspberry Piを十分に操作できます。用途に応じてSSH/VNC/Bluetooth/USBのどれを使うかを選び、最初にセキュリティ設定(パスワード変更、SSHキー)を行うことが重要です。問題が起きたらネットワークとデバイスモードの対応をまず確認してください。

Note: Raspberry Piのコミュニティはとても活発です。新しいハードウェアやアプリが定期的に公開されるので、追加のコントロール方法が欲しい場合はフォーラムやGitHubをチェックすると良いでしょう。


画像ALT一覧(記事内):

  • /files/f13bf8c0-50a2-4272-bbee-4a5c0415b0c9.jpg: スマートフォンとRaspberry Piが並んだ作業机の写真(スマホを入力デバイスとして使うイメージ)
  • /files/6256d35e-55e9-47f7-a164-f0bccaf66abd.jpg: RaspControllerアプリのデバイス追加画面(+ボタン部分の拡大)
  • /files/d613fe83-ef11-4cd9-a04b-bb7e7155b526.jpg: IPアドレス入力画面のスクリーンショット

共有してほしいこと: あなたが試した方法、使ったアプリ名、Piのモデル、発生した問題をコメントで教えてください。

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