Windows 11でトラブルシューティングツールを実行する方法

目次
- 概要と目的
- トラブルシューティングを開く方法
- 適切なツールの選び方
- トラブルシューティングの実行手順
- トラブルシューティングで解決しないときの追加対処
- いつ失敗するか(例外)
- 代替アプローチと技術的対処法
- 役割別チェックリスト
- 受け入れ基準とテストケース
- FAQ
- 短い案内文(配布用)
概要と目的
このガイドは、Windows 11で内蔵トラブルシューティングを使って一般的なエラーやハードウェア・ネットワークの問題を診断・修復する手順を、初心者でも分かりやすく示します。用語の簡単な定義: トラブルシューティング — 問題を検出・修復する自動化ツールです。
トラブルシューティングを開く方法
- キーボードで Windows + I を押して 設定 を開きます。
- System > Troubleshoot に移動します。
- Other troubleshooter を選択します。
重要: UIラベルは英語表示や日本語表示のどちらでも手順は同じです。表示言語は環境によって異なります。
適切なツールの選び方
- ネットワーク接続の問題がある場合は Internet Connections を選びます。
- キーボードやプリンターなどのデバイスに問題がある場合は Keyboard または Printer を選びます。
- Windows Update に失敗する場合は Windows Update 用のトラブルシューティングを実行します。
トラブルシューティングの実行手順
- 解決したい項目の横にある Run をクリックします。
- 画面の指示に従って診断を進めます。
- 提案された修正を適用します。
- 必要に応じてPCを再起動して効果を確認します。
トラブルシューティングで解決しないときの追加対処
PCを再起動して一時的な不具合をクリアする。
Windowsを手動で更新する。
管理者としてコマンドプロンプトを開き、以下を順に実行してシステムファイルをチェックする。
- sfc /scannow
- DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
復元ポイントが設定されている場合はシステムの復元を検討する。
重要: これらのコマンドは管理者権限で実行してください。実行中は電源を切らないでください。
いつ失敗するか(例外)
トラブルシューティングが問題を解決できない、または停止する代表的なケース:
- システムファイルが深刻に破損している場合
- ハードウェア障害(例: 故障したSSDやネットワークアダプタ)
- 特権のないアカウントで実行している場合
- 重大なマルウェア感染がある場合
対処: これらはトラブルシューティングだけでは修復できないことがあるため、ハードウェア診断、専門の修復ツール、またはIT管理者へのエスカレーションが必要です。
代替アプローチと技術的対処法
- 手動でのデバイスドライバー更新: デバイスマネージャーから問題のデバイスを右クリックし、ドライバーの更新を行う。
- ネットワークのリセット: 設定 > ネットワークとインターネット > 状態 > ネットワークのリセット
- Windows Update のキャッシュ削除: Windows Update サービスを停止して %windir%\SoftwareDistribution フォルダーの内容を削除し、サービスを再起動
- セーフモードでの診断: サードパーティ製ソフトやドライバーが原因のときに有効
役割別チェックリスト
エンドユーザー(家庭ユーザー)
- トラブルシューティングを実行
- PCを再起動
- ネットワークケーブルや電源を確認
IT担当者
- sfc /scannow・DISMを実行
- イベントビューアーでログ確認
- ハードウェア診断ツールを実行
サポートデスク
- 問題再現手順を記録
- エラーメッセージのスクリーンショットを取得
- 必要なら上位エスカレーション
受け入れ基準とテストケース
- 接続問題の受け入れ基準: Webサイトにアクセスできる、pingが成功する
- プリンター問題の受け入れ基準: テストページを印刷できる
- 更新問題の受け入れ基準: Windows Update が「最新」と表示される
テストケース例:
- ネットワークが切断されている状態で Internet Connections トラブルシューティングを実行し、ブラウザでページが表示されるか確認する。
- 印刷ができない状態で Printer トラブルシューティングを実行し、テスト印刷が成功するか確認する。
用語集(1行定義)
- トラブルシューティング: 問題を検出し自動修復を試みる内蔵ツール
- SFC: システムファイルチェッカー、破損したWindowsファイルを修復するコマンド
- DISM: イメージの修復に使うコマンドラインツール
FAQ
Q: トラブルシューティングが動作しないのはなぜですか?
A: システムファイルの破損や保留中の更新、管理者権限の不足、ハードウェア障害などが原因です。PCを再起動し、更新を確認し、必要ならSFCやDISMを実行してください。
Q: Windows Update のエラーを自動で修正できますか?
A: はい。Windows Update用のトラブルシューティングは一般的な問題に対して自動修正を試みます。ただし、全てのケースで成功するわけではありません。
Q: トラブルシューティングは安全ですか?
A: はい。個人ファイルを削除せずにシステム設定の変更や修復を行う設計です。実行前に重要なファイルのバックアップを取ることを推奨します。
短い案内文(配布用)
Windows 11の内蔵トラブルシューティングは、ネットワーク接続、プリンター、キーボード、Windows Update などの一般的な問題を自動的に検出・修復できます。設定アプリの「トラブルシューティング」から該当ツールを選び、画面の指示に従って実行してください。問題が解決しない場合は、sfcやDISMの実行、またはIT担当者への相談を行ってください。
まとめ
- トラブルシューティングはまず試すべき手軽な対処法です。
- 効果がない場合はコマンドライン修復やハードウェア診断を行う。
- エスカレーションと記録はサポートの品質を上げます。
重要: 深刻なハードウェア障害やマルウェアの疑いがある場合は、専門家による診断を受けてください。