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Notionのオフラインモード活用ガイド

2 min read 生産性 更新されました 25 Sep 2025
Notionのオフラインモード活用ガイド
Notionのオフラインモード活用ガイド

Notionのオフラインモードを示すスクリーンショット

Notionは仕事や個人プロジェクトの整理に広く使われるクラウド型の生産性アプリです。これまでは常時オンラインであることが前提でしたが、オフラインモードの導入で移動中や電波が不安定な場所でも作業を継続できます。本ガイドでは、設定方法、できること・できないこと、実務での使い方、トラブル想定と対策までを日本語で詳しくまとめます。

Notionのオフラインモードとは

Notionはもともとクラウド中心のサービスです。しかし、オフラインモードを使うとネット接続が切れても作業を続けられます。常に自動で完全同期するわけではないため、使い方に少しコツが必要です。

オフラインでNotionを使用している様子のスクリーンショット

主なポイント:

  • 無料プラン: 各ページを手動でダウンロードしておく必要があります。
  • 有料プラン(Notion Plusなど): 最近使ったページやお気に入りページを自動的に保存する機能があります。
  • 対象: デスクトップおよびモバイルアプリで動作します。ブラウザ版ではオフライン機能が使えません。
  • 同期: オフライン編集はオンライン復帰時にサーバと同期されますが、編集の競合や未同期の変更に注意が必要です。

重要: オフライン性は完全自律ではなく、事前の準備(ダウンロード)が効果を発揮します。

オフライン編集を有効にする

手順は簡単です。以下は一般的な手順の流れです。

  1. オンラインでNotionアプリ(デスクトップまたはモバイル)を起動します。
  2. オフラインで使いたいページを開きます。
  3. 画面右上の「三点メニュー」をクリックまたはタップします。
  4. 「オフラインで利用可能」や「Available Offline」をオンにします。

Notionでオフライン利用を有効にする画面のスクリーンショット

ダウンロードが始まり、進行バーが完了するとそのページはオフラインで閲覧・編集できます。オフラインで編集した内容は、次回オンラインに戻った際に自動で同期されます。

オフライン用にページをダウンロードしている様子のスクリーンショット

有料プランのユーザーは「設定 -> オフライン」から自動ダウンロードの管理が可能です。

設定でオフラインページを管理する画面のスクリーンショット

注意点:

  • データベースをダウンロードした場合、最初の50行のみ自動で取得されます。50行以降をオフラインで扱いたい場合は、追加の行を個別にダウンロードしてください。
  • ブラウザでのタブを閉じると未同期の変更が失われる可能性があるため、アプリを使うことを推奨します。

オフラインでできることとできないこと

オフラインモードで許容される操作と制限を整理します。

できること:

  • 事前にダウンロードしたページの本文編集(テキスト、チェックリスト、見出しなど)
  • データベース内の既存行の編集(ただしダウンロード済みの行のみ)
  • レイアウト調整、コメントの下書き
  • タスクのチェックや進捗更新

できないこと:

  • 新しいページの作成(大多数の状況で制限されます)
  • 埋め込み(動画、外部フォームなど)や外部プラグインの利用
  • 権限設定の変更
  • AI機能やクラウド依存の機能はオフラインでは動作しません
  • 大規模データベースの全件ダウンロード(デフォルトで最初の50行のみ)

同期に関する注意:

  • 複数メンバーが同じページを編集すると、オンライン復帰時に競合が発生する可能性があります。特にモバイルでの編集は競合が起きやすいです。
  • 競合が起きた場合、Notionは通常の競合解決プロセスを提示します。作業フロー上で重要な変更がある場合は、同期前にスクリーンショットや別の記録を残しておくと安全です。

オフライン利用をスムーズにするコツ

以下は実務で使える具体的な習慣です。

  • 事前ダウンロード: 出張や移動前に、プロジェクトのトラッカーや会議メモなど重要ページを必ずダウンロードしておく。
  • お気に入り活用: 有料プランならお気に入り(Favorites)を使って自動保存を活用する。
  • ページを開いたままにする: 可能な限りページを閉じずに保持する。タブやアプリの強制終了で未同期の変更が消える恐れがある。
  • 定期同期: オンラインに戻ったら速やかに同期して、競合やデータ損失を避ける。
  • アプリ更新: バグ修正や同期改善が行われるため、アプリを常に最新版に保つ。
  • デスクトップ優先: 安定性や同期面でデスクトップアプリの方が優れることが多いので、可能ならデスクトップで作業する。

いつ失敗するか(典型的なケース)

  • 大事な会議で新ページを作成しようとしたがネットが切れて作成できない。
  • 旅行中にチームメンバーと同じページを編集し、オンライン復帰時に大きな競合が発生した。
  • データベースの必要な行がオフライン未ダウンロードで、主要な情報にアクセスできなかった。

対策は事前準備と同期ルールの運用です。重要な編集はオンライン環境で行うか、編集前に関係者へ通知しておきましょう。

代替アプローチと比較の考え方

Notionのオフライン機能が足りない場合に検討できる選択肢:

  • 完全オフライン対応のアプリを併用する: ローカルファーストのノートアプリやデータベース(例: Obsidianなどのローカル中心ツール)を併用し、必要な情報だけをNotionに同期する。
  • シンプルな同期ワークフロー: 重要なドキュメントはPDFやMarkdownでローカルに保存しておき、戻ったらNotionに貼り付ける。
  • チーム運用ルール: オンライン時の編集を基本とする合意と、オフラインでの編集時の簡単な記録ルール(編集者・時間・要点)を設ける。

比較のメンタルモデル: 「事前ダウンロード」「変更ログ」「同期の頻度」を三角形の軸にして、どの要素を優先するかでツール選定と運用が決まります。

役割別チェックリスト

プロジェクトマネージャー:

  • 会議資料と議事メモを事前にダウンロードする
  • 重要なデータベース行がオフラインにあるか確認する
  • チームへオフライン時の連絡フローを周知する

個人利用者(フリーランス/出張者):

  • 旅行前に頻繁に使うページをFavoritesでマークする
  • 端末の空き容量を確認し、自動ダウンロードを調整する
  • 主要タスクをローカルチェックリストにエクスポートしておく

IT管理者:

  • 共有ワークスペースの同期ポリシーを策定する
  • バックアップ方針を確認し、重要資料のオフラインコピーを推奨する

簡易SOP(標準作業手順)

目的: オフライン環境でも主要な作業を継続できる状態を作る。

手順:

  1. 出発前24時間以内に作業予定のページ一覧を作る。
  2. 各ページを開き、「オフラインで利用可能」を有効にする。
  3. データベースは必要な行を個別にダウンロードする。
  4. オンラインに戻ったら、まず同期状態を確認し、競合が表示されたら優先順位に従って解決する。

受け入れ基準:

  • 会議で必要なページがすぐに開ける。
  • 編集内容がオンライン復帰後にサーバへ反映される。
  • 重大なデータ損失や未解決の競合が発生していない。

テストケースと受け入れ基準

テスト1 — 事前ダウンロード確認:

  • 手順: 重要ページをダウンロードして、ネットを切断して開く。
  • 期待結果: ページが表示され、編集が可能。

テスト2 — 同時編集競合:

  • 手順: Aさんがオフラインで編集、Bさんがオンラインで同じ箇所を編集。Aさんが後で同期。
  • 期待結果: Notionが競合を知らせ、どの編集を適用するか選べる。

テスト3 — データベース行の可用性:

  • 手順: データベースの51行目をダウンロードせずに開く。
  • 期待結果: 51行目はオフラインでは見えないか、警告が出る。

リスクと対策

リスク: 競合によるデータ上書き 対策: 重要編集はオンラインのみで行う、または編集前にチームへ通知する。

リスク: 必要な情報の未ダウンロード 対策: 出発前チェックリストを運用し、主要ページを確実にダウンロードする。

リスク: ストレージ不足 対策: 自動ダウンロードをオフにして、必要なページのみ手動で保存する。

用語集(1行定義)

  • 同期: ローカルの変更をサーバに反映する操作。
  • 競合: 同じ箇所を複数のユーザーが編集した際に起きる不一致。
  • データベース行: Notionの表形式データの1レコード。

ソーシャル投稿向け短文(100–200文字)

Notionのオフラインモードで移動中も作業を続けよう。重要ページを事前にダウンロードし、同期ルールを守れば、飛行機や電波の悪い場所でも生産性を維持できます。簡単な準備で大きな安心を。

まとめ

Notionのオフラインモードは万能ではありませんが、適切な準備と運用ルールを持てば実用的です。出張や移動の前に必要ページをダウンロードし、オンライン復帰後は速やかに同期して競合を解決してください。ローカルファーストのツールと併用するなど代替策も検討すると、さらに堅牢なワークフローが作れます。

重要: 常に最新バージョンのアプリを使い、チームで共有する運用ルールを明確にしておきましょう。

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