DiscordでClownfish Voice Changerを使う方法

重要: Clownfishはシステムの仮想オーディオドライバを使ってマイク音声を変換します。インストール時は管理者権限が必要な場合があります。常に公式サイトからダウンロードし、不要なバンドルソフトに注意してください。
Clownfish Voice Changerとは
Clownfish Voice Changer(以下CVC)は、PCのマイク入力にリアルタイムでエフェクトをかける無料ソフトウェアです。用途はボイスチャット、配信、通話のネタ演出やプライバシー保護まで多岐に渡ります。主な特徴は次の通りです:
- マイク入力に対するリアルタイムな声質変換
- 複数のプリセット(ロボット、赤ちゃん、女性/男性ピッチ等)
- 音楽プレーヤー、サウンドプレーヤー、簡易ボイスアシスタント機能
- 多くのマイク入力を持つアプリ(Discord、Skype、Steam等)で利用可能
用語(1行定義): 「仮想オーディオデバイス」— ソフトが作る入力/出力の中間デバイスで、変換後の音声をアプリに渡すために使います。
Clownfishで使える主な音声エフェクト
- Alien(宇宙人風)
- Atari(レトロゲーム風)
- Female pitch(女性ピッチ)
- Helium pitch(ヘリウム風)
- Clone(コピー/クローン風)
- Mutation(変異)
- Baby pitch(赤ちゃん風)
- Radio(ラジオ風)
- Fast Mutation(早口変異)
- Slow Mutation(低速変異)
- Robot(ロボット)
- Custom pitch(カスタムピッチ)
- Male pitch(男性ピッチ)
- Silence(無音)
各エフェクトはピッチや速度を調整できます。効果はマイク入力の状況(ノイズ、音量)によって変わるため、プレビューで確認してください。
インストール手順(詳細)
公式サイトにアクセスする。
Clownfish Website
ダウンロードするバージョンを選び、インストーラーを取得する。32bit/64bitやWindowsのバージョンに注意する。
- インストーラーを右クリックして「管理者として実行」し、画面の指示に従ってインストールする。場合によっては仮想オーディオドライバのインストールが求められる。
注意: セキュリティ警告が出た場合は、必ず公式配布元のURLを確認してから続行してください。
Discordでのセットアップ(ステップ実行)
- デスクトップのショートカットまたはスタートメニューからClownfishを起動する。
- システムトレイ(通知領域)に表示されたClownfishアイコンを右クリックする。
- 「Set Voice Changer」を選択して、使いたいエフェクトを選ぶ。
- 変更をプレビューするには、同じコンテキストメニューで「Hear microphone」を選択する。
- ピッチの微調整は『Pitch』スライダーで行う。
- デフォルト以外の入力を使う場合は、システムトレイのClownfishで「Setup」→「System Integration」を選び、対象の入力デバイスに紐付ける。
- 必要な場合は「Install」オプションでドライバを再インストールする。
- Discordアプリ(デスクトップまたはWeb)を開く。
- 画面下の「User Settings」を開く。
- 左側メニューで「Voice and Video」を選択する。
- 「INPUT DEVICE」でClownfishが提供する仮想入力(通常は『Clownfish Virtual Microphone』等)を選択する。
これでClownfishがマイク入力をインターセプトしてエフェクトをかけます。Discordで話す前にClownfishが常駐していることを確認してください。
よくある問題と対処法
音が二重に聞こえる/エコーが発生する
- 解決: Discord内の『Input Device』を正しい仮想デバイスに設定しているか確認。物理マイクと仮想マイクの両方が同時にオンになっていると二重音声が発生します。
Clownfishの音がDiscordに反映されない
- 解決: Clownfishを管理者権限で再起動し、System Integrationで正しい入力にインストールされているか確認する。また、Discordを再起動すると反映される場合があります。
音質が悪い/ノイズが多い
- 解決: マイクの入力ゲインを下げ、ノイズ抑制やエコーキャンセルを有効にする。Clownfish側でもピッチやエフェクト強度を調整してください。
インストール時にドライバエラーが出る
- 解決: セキュリティソフトやOSのドライバ署名ポリシーが原因のことがあるため、一時的に無効化して再試行するか、公式サポートを確認してください。
代替ツールと比較
- Voicemod: より多くのプリセットと商用プランがあり、配信用のプラグインが充実。Windowsのみ対応。
- MorphVox: プロ向けの高品質エフェクトを提供。低遅延だが有料の機能が多い。
- OBSプラグイン(VST/プラグイン): 配信に特化したサウンド処理が可能。Clownfishより柔軟だが設定が難しい。
選び方のヒューリスティック: 無料で簡単に使いたいならClownfish、配信品質を優先するならVSTや有料ソフトを検討してください。
配信者/ゲーマー向けロール別チェックリスト
Streamer(配信者):
- OBSで音声ミキサーを確認し、Clownfishの仮想マイクをトラックに割り当てる
- 配信前にプライベートテスト配信をして音質を確認する
- 視聴者への説明(声色を変える旨)を案内する
Gamer(ゲーム中のボイスチャット):
- ゲーム内ボイス設定とDiscordの両方で入力がClownfishになっているか確認
- 競技プレイ時は推奨されない(指示伝達が重要なため)
Moderator(モデレーター):
- ボイス変換は誤認識やトラブルの元になる可能性があるため、公的な場での使用は注意
セキュリティとプライバシーの注意点
- CVCはローカルで音声を処理します。通常は外部サーバーに音声を送信しませんが、必ず公式ドキュメントで挙動を確認してください。
- マイクを仮想デバイスに切り替えることで、意図せず他アプリへ音声を送るリスクが増える場合があります。使用しないときはClownfishを終了してください。
- 他人の声を勝手に録音・配信することは法的問題を引き起こす可能性があります。配信前に同意を取ること。
受け入れ基準(設定が正しく完了したと見なす条件)
- Discordの入力デバイスでClownfishの仮想マイクが選択されている。
- Clownfishがシステムトレイで実行中かつ選択したエフェクトが有効になっている。
- 「Hear microphone」で本人がエフェクト音声を確認できる。
- 配信や通話相手からも期待する声色で聞こえている。
テストケース(簡易受け入れテスト)
- Clownfishを起動し、ロボットエフェクトを選択する。
- Discordの『Voice and Video』で入力をClownfishに切り替える。
- ボイスチャットで発言し、通話相手にエフェクトが適用されているか確認する。
合格条件: 通話相手がエフェクトを認識できる。
いつClownfishが不向きか(反例)
- プロの会議や公式なプレゼンテーションでは不適切。音声の明瞭さが重要な場面では使用を避けるべきです。
- 低遅延が厳密に求められるオンライン競技では予期せぬ遅延や不具合が問題になる可能性があります。
トラブルが解決しない場合の追加手順
- ClownfishとDiscordを完全終了する。
- PCを再起動する。
- Clownfishを管理者権限で再インストールする(仮想ドライバ含む)。
- それでも解決しない場合は公式フォーラムやサポートスレッドを参照する。
まとめ
Clownfish Voice Changerは、手軽に音声を変換できる無料ツールです。Discordを含む多くの通話アプリで利用でき、配信やプライバシー保護、遊び用途に向いています。ただし公式な場での使用や競技用途では注意が必要です。インストール時は公式サイトからの入手と仮想オーディオデバイスの設定を忘れずに。問題が起きた場合は、設定の見直しと再起動、管理者権限での再インストールを試してください。
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