Microsoft Teamsで画面共有する方法

目次
- デスクトップで画面共有する手順
- モバイルで画面共有する手順
- 事前準備と権限設定(Windows / macOS / iOS / Android)
- 役割別チェックリスト(発表者・主催者・参加者)
- よくあるトラブルと対処法
- プライバシーとセキュリティの注意点
- SOP(短い運用手順)
- 決定ツリー:何を共有すべきか
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
デスクトップで画面共有する手順
デスクトップ版の Teams では、画面全体、特定ウィンドウ、PowerPoint Live、ホワイトボードを共有できます。手順は次の通りです。
- Teamsで会議に参加するか、新しい会議を開始します。
- 会議ツールバーの「共有」アイコン(四角と上向きの矢印)をクリックします。
- 共有する項目を選びます。
- 「画面全体」: デスクトップ上のすべてを共有します(アプリ切り替えを含む)。
- 「ウィンドウ」: ひとつのアプリケーションウィンドウだけを共有します。その他は非表示のままです。
- 「PowerPoint Live」: スライドをアップロードして発表できます。発表者ノートは表示者のみ見られます。
- 「ホワイトボード」: 共同編集可能なキャンバスを開きます。
- 共有を開始します。選択をクリックすると、参加者に共有内容が表示されます。
- 共有を終了するには、ツールバーの「共有停止」ボタンをクリックします。
ポイント: フルスクリーンの動画を共有する場合は、画面共有オプションで「コンピューターの音声を含める」や「システム音声を共有」などのチェックボックスがあるか確認してください。動画や音声が滑らかでない場合は、画面解像度やネットワーク帯域の調整を検討します。
モバイルで画面共有する手順
iOS / AndroidのTeamsアプリでも画面共有(画面放送)が可能です。アプリのデモやモバイル固有の不具合確認に便利です。
- Teamsモバイルアプリで会議に参加または開催します。
- 画面下部の会議コントロールを開き、メニュー(点が3つ)をタップします。
- 「共有」を選び、「画面の共有(Share screen)」をタップします。
- 初回は端末側の放送/録画の許可を求められます。許可を与えて続行します。
- 共有が始まると、端末画面の全てが参加者に見えます。
- 共有を終了するには、会議コントロールで「共有停止」をタップします。
重要: モバイルは通知も共有されるため、始める前に「おやすみモード(Do Not Disturb)」をオンにしてください。個人情報や機密情報が画面に表示されないよう、通知や背景のアプリを整理しましょう。
事前準備と権限設定(Windows / macOS / iOS / Android)
画面共有で問題が生じる多くはOS側の権限やアプリの設定、ネットワークに起因します。以下を確認してください。
Windows
- Teamsアプリが最新か確認します(Microsoft 365更新を含む)。
- 管理者ポリシーで画面共有が制限されていないか確認します。
- 複数のディスプレイを使う場合は、どの画面を共有するか決めておきます。
macOS
- 初めて画面共有する場合は「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」→「画面収録」でTeamsにチェックを入れる必要があります。変更後はTeamsを再起動します。
- 音声を共有する場合は追加の許可や設定が必要になることがあります。
iOS
- コントロールセンターの画面録画権限にTeamsを追加するか、初回に表示される許可ダイアログで「許可」を選びます。
- iOSの設定で通知が多い場合は、会議前に「集中モード」をオンにします。
Android
- 放送(Screen broadcast)権限を求められたら許可します。
- 一部のAndroid機では画面録画をブロックするアプリやセキュリティ設定があります。企業管理デバイスではIT部門に確認してください。
役割別チェックリスト
発表者(プレゼンター)
- 資料は事前にアップロード(PowerPoint Live)するか、共有するウィンドウだけを開いて整理する。
- 通知をオフにする。
- 重要なファイルはデスクトップに置かない。アクセス権や表示箇所を確認する。
- 画面共有の開始・終了操作を一度確認しておく。
主催者(ホスト)
- 会議前に参加者の権限(画面共有の許可/禁止)を設定する。
- 必要なら共同制御(リモート制御)や参加者の画面をリクエストする方法を理解しておく。
- 会議の録画を行うかどうかを決め、開示する。
参加者
- 見えにくい箇所があればチャットで指示を出す。
- 画面共有の権限が必要な場合はホストにリクエストする。
よくあるトラブルと対処法
画面が黒い/画面が共有されない
- macOSなら「画面収録」権限を確認してTeamsを再起動します。
- 他のリモートデスクトップや画面キャプチャソフトが干渉していないか確認します。
- グラフィックドライバの更新やディスプレイ設定(拡張モード/複製モード)を確認します。
音声が相手に届かない(動画共有時)
- 画面共有のオプションで「コンピューターの音声を共有」や「システムオーディオを共有」を有効にします。
- サードパーティのオーディオデバイスは別途設定が必要な場合があります。
共有中に画質が悪い/遅延する
- ネットワーク帯域を確認します。Wi‑Fiより有線接続を推奨します。
- 他の大容量ダウンロードを停止します。
- 画面解像度を下げる、共有ウィンドウだけにするなどで負荷を下げます。
権限ダイアログが出て進めない(モバイル)
- iOS/Androidの本体設定でTeamsの放送/録画権限を許可します。
- 端末の再起動やアプリの最新化を試します。
プライバシーとセキュリティの注意点
- 画面共有は機密情報の露出リスクがあります。共有前に不要なファイルや通知を閉じてください。
- PowerPoint Liveを使うと発表者ノートが参加者に表示されないため安全です。
- 会議を録画すると共有画面も記録されます。録画の有無は事前に全員に告知してください。
- GDPRや社内ポリシーで顧客データの画面共有が制限されている場合は遵守してください。
重要: 会議に外部参加者がいる場合は、共有内容に機密情報が含まれないか再確認してください。
SOP(短い運用手順)
- 会議の目的を決め、必要な共有コンテンツを整理する。
- 発表資料があればPowerPoint Liveへアップロードするか、共有するアプリウィンドウを開いておく。
- 会議開始前に通知をオフにして、必要なOS権限を確認する。
- 会議で「共有」→目的に合うオプションを選択して開始する。
- 共有中に参加者から操作を求められたら、リモート制御のリクエストか画面共有権限を切り替える。
- 終了時は「共有停止」し、録画した場合は保存場所と公開範囲を明示する。
決定ツリー:何を共有すべきか
flowchart TD
A[共有する目的は何か?] -->|プレゼン資料| B[PowerPoint Liveを選ぶ]
A -->|アプリの操作デモ| C[ウィンドウ共有]
A -->|複数ファイル or 複数アプリ| D[画面全体]
A -->|ブレインストーミング| E[ホワイトボード]
B --> F[ノートは発表者のみ]
C --> G[Teamsウィンドウは非表示可]
D --> H[通知と個人情報を確認]
受け入れ基準(テストケース)
- 参加者の1人以上が共有画面を問題なく閲覧できること。
- 動画を含む資料の場合、音声が参加者へ伝わること。
- 共有中にTeamsがクラッシュしないこと。
- フルスクリーンや別ウィンドウに切り替えても共有が継続すること(ウィンドウ共有時は例外)。
まとめ
Microsoft Teamsの画面共有は、用途や状況に応じて最適な共有方法を選べます。PowerPoint Liveは発表者ノートを隠したままスライドを見せたいときに最適です。ウィンドウ共有はプライバシーを守りながら相手に操作を見せるときに便利です。モバイルでは通知に注意し、OSごとの権限を事前に確認する習慣をつけてください。
要点:
- 事前に共有する範囲と権限を確認する。
- モバイルは通知をオフにする。
- macOSは「画面収録」権限を許可する必要がある。
- 録画の有無や機密情報の取り扱いを明確にする。
よくある質問
Q: Teamsで画面共有するにはどうすればよいですか?
A: 会議に参加して、ツールバーの「共有」をクリックします。画面全体、ウィンドウ、PowerPoint Live、ホワイトボードの中から選べます。
Q: 発表スライドだけを共有してノートを隠すには?
A: 会議中に「PowerPoint Live」を選んでスライドファイルをアップロードしてください。発表者ノートは発表者だけが見られます。
Q: 参加者を見ながら画面共有するには?
A: 「ウィンドウ」共有を選ぶと、Teamsアプリのウィンドウを残して別アプリを共有できます。これで参加者のサムネイルやチャットを確認できます。
Q: 通話せずに画面共有できますか?
A: いいえ。Teamsの画面共有は会議または通話セッション内で実行されます。短い会議を作成してから共有してください。
Q: 共有中にノートを見せたくない場合は?
A: PowerPoint Liveを使うと発表者ノートは参加者には表示されません。または、ウィンドウ共有で必要なアプリだけを共有します。
重要なメモ
- 会社のポリシーで画面共有が制限されている場合はITに相談してください。
- 外部参加者がいる会議では、共有内容と録画について必ず事前に周知してください。