パスキーとは何か(1行定義)
パスキーは、従来の文字列パスワードの代わりに端末の生体認証や画面ロックを用いて認証する仕組みです。
パスワードとパスキーの違い
以下はパスワードとパスキーの主な違いです。パスキーは端末側の認証機能を利用するため、覚える負担が減り、利用方法がより柔軟です。
パスワード | パスキー |
---|---|
複雑な英数字を使用する | 指紋や顔認証、画面ロックなどを利用する |
忘れやすい | 設定・記憶・利用が簡単 |
漏えいやハッキングのリスクがある | 端末のロック機能を使い物理的に安全 |
一点集中の認証方式になりがち | 生体認証など複数の方式で柔軟に利用可能 |
重要: 現時点ではWhatsAppのパスキー機能はAndroid向けに展開されています。iOSでは順次対応が検討されていますが、公式発表を確認してください。
必要条件と事前確認
- Android端末(パスキー機能は現在Androidで利用可能)
- 最新版のWhatsAppにアップデート(Playストアで最新版を確認)
- 端末に指紋や顔認証、またはPIN/パターンの画面ロックが設定されていること
重要: アプリやOSのバージョンが古いとオプションが表示されない可能性があります。まずはアップデートを行ってください。
WhatsAppにパスキーを設定する手順(Android)
- Android端末でWhatsAppを起動します。
- 画面右上のメニューアイコンをタップします。
- メニューから「設定」を選択します。
- 「アカウント」をタップします。
- 「Passkeys」を選択します。
- 「Create a Passkey(パスキーを作成)」ボタンをタップします。
- 表示された画面で、WhatsAppに紐付く電話番号の一部がパスキーとして利用される旨が表示されます。
- 連携する正しいGoogleアカウント(Gmail)を選択します。
- 「Continue(続行)」をタップします。
- 認証のために端末の画面ロックを使用して認証します。
- 「Use Screen Lock(画面ロックを使用)」を選ぶと、WhatsApp内のパスキーアクセスに端末の画面ロックを使用する設定になります。
- 最後に、顔認証、指紋認証、または画面ロックで実際に認証し、設定を確定します。
チェック: 設定後は一度ログアウト→再ログインや端末を再起動して、パスキーでのアクセスが期待どおりに動作するかテストしてください。
WhatsAppのパスキーを取り消す方法
パスキーを利用しなくなった、あるいは端末を手放す際は取り消しておきましょう。
WhatsAppを開きます。
画面右上の3点アイコンをタップします。
「設定」を選択します。
「アカウント」を開きます。
「Passkeys」をタップします。
画面に表示されている該当のパスキー下の「Revoke(取り消す)」をタップします。
確認ポップアップが表示されたら「Revoke(取り消す)」をタップして確定します。
注意: 取り消し後は、そのパスキーを使ってのアクセスはできなくなります。別の端末で再設定する場合は、新たにパスキーを作成してください。
トラブルシューティング(表示されない・認証できないとき)
- アプリが最新版であることを確認する(Playストアで更新)。
- Android OS自体が古い場合はOSアップデートが必要なことがある。
- 端末の指紋や顔認証、画面ロックが有効か確認する。
- 別のGoogleアカウントが表示される場合は、正しいアカウントを選択する。
- セキュリティアプリや企業管理(MDM)がパスキー関連の機能を制限していないか確認する。
- それでも解決しない場合はWhatsAppサポートに問い合わせ、ログや端末情報を添えて説明してください。
よくある質問
AndroidでPasskeysが見えません。どうすればよいですか?
WhatsAppをPlayストアで最新バージョンに更新してください。アプリやOSのバージョンが古いとオプションが表示されないことがあります。
iOSでPasskeysは使えますか?
現時点ではWhatsAppのパスキー機能はAndroid向けに公開されています。iOSでの対応はMetaの今後のリリースに依存します。
パスキーはMetaのサーバーに保存されますか?
いいえ。パスキーは端末にローカルで保存されます。MetaやWhatsAppがパスキーの詳細を知ることはありません。
パスキーはハッキングされますか?
端末の画面ロック(指紋や顔認証)を使うため、画面ロックを突破できない限り他者がアクセスするのは難しいです。ただし端末自体を安全に保つこと(最新のOS更新、強力な画面ロック)は重要です。
セキュリティとプライバシーの注意点
- パスキーは端末依存の認証方式です。端末紛失時には速やかにパスキーを取り消し、必要ならWhatsAppアカウントの保護措置を行ってください。
- パスキーは端末で管理されるため、端末のバックアップ手順を確認してください。バックアップ方法がパスキーの移行に影響する場合があります。
- 企業で管理された端末(MDM導入など)では、IT管理者に事前確認をしてください。
運用チェックリスト
- エンドユーザー向け
- 端末の画面ロックを設定しているか確認する
- WhatsAppを最新版にアップデートしてからパスキーを設定する
- 紛失時の取り消し手順をメモしておく
- 管理者向け
- 管理ポリシーがパスキーを許可しているか確認する
- 端末の入れ替え時に取り消しと再設定のガイドを作成する
テスト手順(ミニ方法論)
- パスキーを作成する。
- WhatsAppを再起動してパスキーでロック解除できるか確認する。
- 一度パスキーを取り消して、取り消し後にパスキーでアクセスできないことを確認する。
- 新しい端末に同じアカウントでログインし、パスキーの再設定フローを確認する。
代替手段と併用の考え方
- パスワード+2段階認証(SMSや認証アプリ):パスキーを使えない状況での補完手段として有効。
- デバイスのハードウェアセキュリティ(端末の暗号化やOSのセキュリティ更新)を併用して総合的に守る。
1行用語集
- パスキー: 端末の生体認証や画面ロックを使って行う新しい認証方式。
- 画面ロック: PIN、パターン、パスコードなど端末アクセスを制御する機能。
- 生体認証: 指紋や顔認証など身体的特徴を使った認証。
まとめ
WhatsAppのパスキーは、端末の生体認証や画面ロックを利用して安全かつ使いやすいログイン体験を提供します。現時点ではAndroidでの対応が中心なので、設定前に端末とアプリのバージョンを確認してください。紛失時の取り消し手順や運用チェックリストを整えておけば、日常利用での安心度が高まります。
ご意見や設定で困った点があればコメントで教えてください。実際の操作動画が必要なら、DigitBinのチュートリアル動画も参考にしてみてください。