Androidで保存済みWi‑Fiパスワードを確認する方法

現代のスマートフォンでは複数のWi‑Fiネットワークを保存しておくことが一般的です。保存済みネットワークのパスワードを確認できれば、別の端末を同じネットワークに接続したり、接続情報をバックアップしたりできます。本記事では、非root環境(Android 10以降)とroot権限を使った方法の両方を、安全上の注意点や代替手段と合わせてわかりやすく手順化して説明します。
方法 1: Android 10 以降 — Root不要
この方法はAndroid 10(Android Q)以降で動作します。機種によって表示やメニュー名称が若干異なることがありますが、基本的な操作は同じです。
- 設定を開く: 設定アプリを起動し「ネットワークとインターネット」または「Wi‑Fi」カテゴリを探します。
- 保存済みネットワークを開く: 「保存済みネットワーク」または「保存されたネットワーク」をタップすると、端末が記憶しているSSID一覧が表示されます。
- 表示したいネットワークを選択し、共有またはシェアのアイコンをタップします。端末のロックを解除する(指紋認証、顔認証、PIN、パスコード)よう求められる場合があります。
- QRコードとテキストの表示: 認証後、ネットワーク情報を表すQRコードと、その下にパスワード(目視可能なテキスト)が表示されます。QRを別端末でスキャンすればWi‑Fiに接続できます。
- 必要があれば、QRを自分でスクリーンショット保存するか、パスワードをメモしてください。ただしスクリーンショットはセキュリティリスクになるため保管場所に注意してください。
重要: 機種やカスタムUI(Samsung、Xiaomiなど)では設定項目の名称や配置が異なります。見つからない場合は設定内の検索ボックスで「保存」「ネットワーク」「共有」などで検索してください。
方法 2: Root権限を使う — システムファイルから読み取る
警告: 以下の手順はroot化された端末向けです。root化およびシステムファイルの閲覧・編集は端末の保証が無効になる可能性があり、誤操作で接続不能や動作不良を引き起こします。必ず読み取り専用で作業し、編集は行わないでください。違法な目的での使用は避けてください。
- rootアクセスを取得していることを確認します(既にroot化されている端末が前提です)。
- root対応のファイルマネージャ(例: Root Explorer、Solid Explorer のrootプラグインなど)を利用して端末のルート(/)にアクセスします。ES File Explorerを例に挙げる説明も見られますが、アプリの入手可否や安全性は各自で確認してください。
- ルートエクスプローラを有効にし、/data/misc/wifi ディレクトリへ移動します。
- wpa_supplicant.conf というファイルを探します(機種やAndroidバージョンによりパスやファイル名が異なる場合があります)。
- テキストビューアで開くと、network={ … ssid=”ネットワーク名” … psk=”パスワード” … } の形式で保存されていることが多く、該当SSIDのpskがパスワードです。
注意: Androidの新しいバージョンやベンダー固有の実装では、パスワードが暗号化・分散保存されていたり、wpa_supplicant.conf が存在しない場合があります。そのときはこの方法は使えません。
代替アプローチとツール
- ADBを使う(root化済み端末): adb shell と su を使い、ファイルをpullしてローカルで解析する手順が可能です。作業には開発者向け知識が必要です。
- 企業や組織の管理下にある端末: モバイルデバイス管理(MDM)コンソールで配布されたWi‑Fiプロファイルは管理側で閲覧できることがあります。管理者に問い合わせてください。
- 友人の端末を直接接続させる: 合法かつ許可がある場合、パスワードを教えてもらうかQRで共有してもらうのが最も安全です。
いつこの方法が使えないか(失敗例)
- Androidのバージョンが古く、設定画面に保存済みネットワークの共有機能がない場合。
- 端末がroot化されていないのにroot手順を試した場合(アクセスできない)。
- ベンダーがパスワードを暗号化して保存している場合、wpa_supplicant.conf に平文が存在しない。
- ネットワークが企業用の802.1Xなどの証明書認証を使っている場合はパスワード形式が異なる。
セキュリティとプライバシー上の注意
重要: 他人のネットワーク情報を無断で取得・利用することは違法行為であり、プライバシー侵害につながります。必ず所有者の明確な許可を得てから作業してください。
- パスワードをメモやスクリーンショットで保存する場合は、安全な場所(パスワードマネージャ等)に保管してください。
- wpa_supplicant.conf を編集すると接続に問題が出るため、絶対に編集しないでください。編集する必要がある場合は、十分な知識のある人のみが行ってください。
トラブルシューティング
- QRが読めない: スクリーンの明るさを上げ、カメラのピントを合わせて再試行してください。別のQRスキャナアプリを試すのも有効です。
- 保存済みネットワークが一覧に出ない: OSのバグやカスタムROMの挙動による場合があります。端末を再起動して確認してください。
- wpa_supplicant.conf が見つからない: AndroidのバージョンやOEM実装でパスが異なる、またはファイルが暗号化されている可能性があります。
役割別チェックリスト
一般ユーザー
- 端末がAndroid 10以上か確認する。
- 設定→保存済みネットワーク→共有でQRを表示してパスワードを取得する。
- 取得したパスワードは安全に保管する。
IT管理者
- MDMや企業ポリシーでWi‑Fiプロファイル配布を管理する。
- ユーザーが許可なくネットワーク情報を共有しないよう教育する。
- 必要に応じてログやアクセス権の監査を行う。
小さな実務向けプレイブック(手順書)
- 端末のAndroidバージョンを確認する(設定→端末情報)。
- Android 10以上なら設定を開く→保存済みネットワークを表示→該当SSIDを選択。画面ロックを解除してQRとパスワードを確認。
- 必要な場合はパスワードをパスワードマネージャに登録する。
- Android 9以前、または共有機能がない場合は、所有者に直接パスワードを教えてもらうか、所有者にQRで共有してもらう。
- root化された管理端末では、読み取り専用で /data/misc/wifi/wpa_supplicant.conf を参照する(編集禁止)。
よくある質問
Q: 他人のWi‑Fiパスワードを見てもいいですか? A: 所有者の明確な許可がない限り、他人のネットワーク情報を取得・使用することは避けてください。
Q: スクリーンショットでパスワードを保存しても安全ですか? A: スクリーンショットは端末内に残るため、他人に見られる危険やクラウドにアップロードされるリスクがあります。パスワードマネージャや暗号化された場所に保存することを推奨します。
まとめ
- Android 10以降なら「保存済みネットワーク」→共有で簡単にパスワードを確認できます。
- rootアクセスがある端末ではシステムファイルからパスワードを読むことも可能ですが、リスクが高く推奨されません。
- 常に所有者の許可を得て、パスワードの取り扱いには十分注意してください。
重要: 本記事の手順は教育目的で提供しています。不正アクセスや許可のない情報取得は法的問題を引き起こす可能性があります。
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