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SDカードをMacでFAT32にフォーマットする3つの簡単な方法

2 min read 使い方 更新されました 18 Oct 2025
MacでSDカードをFAT32にフォーマットする方法
MacでSDカードをFAT32にフォーマットする方法

概要

このガイドは、MacでSDカードをFAT32にフォーマットする3つの方法を、事前準備、実行手順、トラブルシュート、補足知識まで含めて詳しく解説します。初心者にもわかりやすく、端末コマンド、GUI手順、公式フォーマッタの使い方、失敗時の回復手順と役割別チェックリストも付属します。

重要: フォーマットはSDカード内の全データを消去します。作業前に必ずバックアップを取ってください。

目次

  • 事前準備と注意点
  • データ復旧の可能性(4DDiGを使う手順を含む)
  • 方法1:ディスクユーティリティでFAT32に変換する手順
  • 方法2:ターミナルでFAT32に変換する手順(詳細コマンド付き)
  • 方法3:SD Association公式ツールでフォーマットする手順
  • 32GBを超えるカードでFAT32が選べない理由と対処
  • よくある問題と解決策(トラブルシューティング)
  • 選び方の意思決定フローチャート(Mermaid)
  • 役割別チェックリスト、受け入れ基準、ミニ方式(SOP)
  • 用語集、互換性の目安、セキュリティ&プライバシーメモ
  • FAQ
  • 最終まとめ

Part 1: フォーマット前に行う準備とチェック

重要チェックポイント

  • 書き込み保護スイッチを確認する:物理的なSDカードの側面にあるロックスイッチが「Lock」側になっていると書き込みできません。解除してください。
  • 接続方法を確認する:MacにSDスロットがない場合は、USBカードリーダー、またはカメラ経由で接続してください。
  • バックアップを必ず取る:フォーマットするとデータは消えます。別のドライブやクラウドにコピーしてください。

SDカードのファイルシステムを自動で選ぶツールの画面

簡単な事前確認リスト

  • SDカードの容量を確認する(例:16GB、32GB、64GB、128GB)。
  • カードが物理的に損傷していないか確認する(曲がり、端子の腐食、欠けなど)。
  • macOSのバージョンを控える(Big Sur、Monterey、Venturaなど)。一部ツールやUIはバージョンにより表示が異なります。

Part 1.2: フォーマット後にデータを失った場合の回復(概要)

誤ってフォーマットしてしまった場合でも、物理的に破損していなければデータ復旧ツールで回復できることがあります。ここではTenorshare 4DDiG(4DDiG Mac data recovery)を例に、一般的な流れを示します。

主な特徴(機能の要約)

  • macOSでSDカード、USB、外付けドライブなどから復元可能。
  • 文書・写真・動画・音声など2,000種類以上のファイル形式に対応。
  • スキャン前にプレビュー可能で復元可否を確認できる。

回復の基本手順(概要)

  1. 4DDiGをインストールして起動する。ホーム画面からSDカードを選択してスキャンを開始。
  2. 完全スキャンが終わるまで待ち、左パネルのツリービューやファイルビューで対象を探す。
  3. プレビューでファイルを確認し、復元可能なファイルをローカルに保存する。

接続してSDカードを選択する画面の例

スキャン中の画面の例

復元して保存する画面の例

注意: どの復元ツールでも100%復元できる保証はありません。上書きが進むと復元率は低下します。データを失ったらすぐに使用を停止して、復元ツールでスキャンしてください。

Part 2: MacでSDカードをFAT32にフォーマットする3つの方法

2.1 ディスクユーティリティ(GUI)でFAT32に変換する

ディスクユーティリティはmacOSに標準で搭載されているツールで、パーティション操作やフォーマットが可能です。以下に手順を示します。

手順

  1. SDカードをMacに接続する。
  2. Finder → アプリケーション → ユーティリティ → ディスクユーティリティを起動する。
  3. 左サイドバーから対象のSDカードを選択する(内部ストレージと外部デバイスを混同しない)。
  4. 上部の「消去」をクリックする。
  5. フォーマット欄で「MS-DOS(FAT)」を選択する(FAT32相当の表示)。
  6. 必要に応じてボリューム名を入力し、「消去」をクリックして処理を実行する。
  7. 完了後、右上の取り出しボタンで安全に取り出す。

ディスクユーティリティでの操作例

注意点

  • macOSは32GBを超えるドライブに対してGUIでFAT32を表示しない場合があります。その場合はexFATを選ぶか、次のターミナル手順を検討してください。
  • 「消去」を実行するとデータは消えます。事前にバックアップを取ってください。

2.2 ターミナルでFAT32にフォーマットする(上級者向け)

ターミナルを使えば、GUIに表示されないオプションや細かな制御が可能です。コマンド実行には管理者権限が必要です。下記は一般的な手順例です。

手順(例)

  1. SDカードを接続する。
  2. Spotlight(Command + Space)でターミナルを起動する。
  3. 接続されているディスクの一覧を表示する:
diskutil list
  1. SDカードのデバイス識別子(例: /dev/disk2)を確認する。
  2. SDカードをアンマウントする:
diskutil unmountDisk /dev/diskX

(/dev/diskX は実際の識別子に置き換える)

  1. FAT32でフォーマットする:
sudo newfs_msdos -F 32 /dev/diskX
  1. 完了したら再度マウントするか、ディスクユーティリティで確認してから取り出す。

注意点

  • コマンドを間違えると別のディスクを消去するリスクがあります。diskutil listで必ず識別子を二重確認してください。
  • ターミナルで作業する際はsudoを使うため、管理者パスワードの入力が求められます。

ターミナルでの操作例

2.3 SD Association公式ツール(SD Memory Card Formatter)を使う

SD Associationが提供する公式フォーマッタは、カード規格に準拠したフォーマットを行うため、互換性や安全性の面で推奨されることがあります。Mac用は無料です。

手順

  1. SD Associationの公式サイトからSD Memory Card Formatterをダウンロードする。
  2. SDカードをカードリーダー経由でMacに接続する。
  3. アプリをインストールして起動する。
  4. 対象のSDカードを選択し、フォーマットオプションを選ぶ。通常は標準設定で問題ありません。
  5. 『フォーマット』ボタンを押して完了を待つ。

注意点

  • Appleシリコン(M1/M2など)搭載Macでは、Rosettaを介して実行する必要がある場合があります。必要に応じてRosettaをインストールしてください。

公式ツールが適切なファイルシステムを自動で選択する画面例

Part 3: なぜMacでFAT32にフォーマットできないことがあるのか

主な理由

  • サイズ制限: FAT32は理論上は大容量を扱えますが、Windowsの標準ツールや一部GUIでは32GBを超えるパーティションに対してFAT32を表示・作成しない制限があります。macOSのディスクユーティリティでも同様に表示されないことがあります。
  • ファイルシステムの破損: SDカードのファイルシステムが壊れているとフォーマットに失敗する場合があります。ディスクユーティリティの「First Aid」を先に実行してみてください。
  • 物理的な問題: カードリーダーやカードの物理損傷、接触不良、端子の汚れなども原因になります。
  • 書き込み保護: カード本体のロックスイッチが原因で書き込みやフォーマットができない場合があります。

対処法のまとめ

  • 32GB超はexFATを検討する(互換性と単一ファイル制限の観点で有利)。
  • ターミナルを使って強制的にFAT32作成を試す(自己責任)。
  • 公式フォーマッタや別OS(WindowsのFAT32Formatterなど)を使う。
  • 物理的に問題がある場合は新しいカードへの交換を検討する。

トラブルシューティング(よくあるケース)

ケース1: 書き込み保護でフォーマットできない

  • 対処: SDカードのロックスイッチを解除。microSDならアダプタ内のスイッチを確認。

ケース2: ディスクユーティリティで消去に失敗する

  • 対処: まずFirst Aidで修復を試みる。それでもダメならターミナルでdiskutil eraseDiskコマンドやnewfs_msdosを試す。

ケース3: 32GB超のカードでFAT32が選べない

  • 対処: exFATにする、またはターミナル/サードパーティツールでFAT32化を試す。FAT32は単一ファイルの制限が4GBであることを理解した上で選択する。

ケース4: フォーマット後にファイルが見つからない

  • 対処: まずFinderで隠しファイル表示、次に復元ツール(例: 4DDiG)でスキャン。使用を続けると上書きされ復元率が低下するため、すぐに停止して復元作業に移る。

意思決定フローチャート(どの方法を選ぶか)

以下は方法選択の簡易フローです。

flowchart TD
  A[SDカードをMacに接続] --> B{カード容量は32GB以下か}
  B -- はい --> C[ディスクユーティリティでMS-DOS(FAT)を選択]
  B -- いいえ --> D{互換性重視か?}
  D -- はい --> E[exFATを選択(推奨)]
  D -- いいえ --> F[ターミナルでFAT32化または公式フォーマッタを試す]
  C --> G[フォーマット完了]
  E --> G
  F --> G

付加価値: 役割別チェックリスト

写真家向けチェックリスト

  • 重要なRAW/JPEGファイルを外付けにコピー
  • カメラと互換性のあるファイルシステムを確認(多くのカメラはexFATを推奨)
  • カードをカメラで初期化するときの注意点を確認

IT管理者向けチェックリスト

  • 複数台での検証を行い、フォーマットポリシーを文書化
  • セキュアワイプが必要な場合は専用ツールを利用
  • イメージ化(ddなど)してから検証を行う

家庭の初心者向けチェックリスト

  • バックアップを2箇所に保存(PCとクラウドなど)
  • ディスクユーティリティを使う前に手順を1度読み返す
  • 不安がある場合は公式ツールを使う

受け入れ基準(Критерии приёмки)

  • SDカードが期待するファイルシステム(MS-DOS(FAT)=FAT32またはexFAT)でマウントされる
  • マウント後に読み書きが可能であることを確認
  • 重要ファイルのバックアップを確認済み

ミニ方式(SOP): 安全なFAT32フォーマット手順(短縮版)

  1. データをバックアップ。
  2. SDのロックスイッチを確認。
  3. ディスクユーティリティで「消去」 → 「MS-DOS(FAT)」を選択して実行。
  4. 完了後、安全に取り出す。
  5. 読み書きテストを行う。

いつFAT32を選ぶべきか/選ばないほうが良いか(反例)

選ぶべきケース

  • 古い機器や家電、古いプレイヤーでの互換性が最優先の場合
  • 小容量カード(32GB以下)でファイルサイズが4GB未満の用途

避けるべきケース

  • 単一ファイルが4GBを超える可能性がある場合(動画長時間撮影など)
  • 64GB以上のカードで最新デバイスと高パフォーマンスを求める場合(exFAT推奨)

互換性と注意点の簡易表

  • FAT32: 広い互換性、単一ファイルは最大4GB、パーティション推奨最大32GB表示(ツール依存)
  • exFAT: 大容量と大きなファイルに対応、Windows/macOS間での大容量共有に最適
  • NTFS: Windows向けに最適、macOSは読み取りのみ(専用ドライバで書き込み可)

セキュリティとプライバシーの短いメモ

  • フォーマット前に個人情報・写真・動画のバックアップを行う
  • 中古カードを再利用する場合は、復元不能にする目的でセキュア消去ツールを検討
  • GDPRなど法的要件により消去証明が必要な場合は、適切な記録を残す

小さな用語集(一行定義)

  • FAT32: 古くから使われるファイルシステム。互換性は高いが4GBの単一ファイル制限あり。
  • exFAT: FATの進化版。大容量ファイルに対応し、クロスプラットフォームで広く使われる。
  • ディスクユーティリティ: macOS標準のディスク管理アプリ。
  • newfs_msdos: BSD系のコマンドでMS-DOS形式(FAT)でフォーマットするツール。

FAQ(よくある質問)

Q1: exFATはFAT32と同じですか?

exFATはFAT32より新しく、より大きなファイルやボリュームを扱えるよう設計されています。互換性はFAT32ほど広くはありませんが、最近のOSやデバイスでは広くサポートされています。用途に応じて選んでください。

Q2: Macで自分のSDカードがFAT32かどうかを確認するには?

  1. SDカードをMacに挿入する。
  2. Finder → アプリケーション → ユーティリティ → ディスクユーティリティを開く。
  3. 左側リストからSDカードを選択し、右側の「形式(Format)」フィールドを確認する。 「MS-DOS(FAT)」または「FAT32」と表示されていればFAT32相当です。

Q3: 既にフォーマットしてしまったファイルを復元できますか?

物理的に破損していなければ、4DDiGなどの復元ソフトで復元できる可能性があります。ただし上書きが発生すると復元率は下がりますので、発見後は直ちに使用を停止してスキャンしてください。

最終まとめ

  • 少容量(32GB以下)のSDカードで互換性を最優先するなら、ディスクユーティリティでMS-DOS(FAT)を選ぶのが簡単です。
  • 32GBを超えるカードや大きな単一ファイルを扱う場合はexFATが実用的です。どうしてもFAT32にするならターミナルやサードパーティツールを用いる方法があります。
  • フォーマットはデータを消去します。事前バックアップと、誤操作を避けるための手順確認を必ず行ってください。
  • 誤って消した場合は、すぐに使用を中止して復元ツールでスキャンすることで回復の可能性が残ります(例: Tenorshare 4DDiG)。

ご不明な点があれば、使用しているMacのモデルとmacOSバージョン、SDカードの容量と型番を教えてください。より具体的な手順をお伝えします。

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