Microsoft Store エラー 0x00000005 を修正する方法

このガイドは、Microsoft Store を起動したときに「The thing you are looking for isn’t here」やエラーコード 0x00000005 が表示されアクセスできない場合の対処手順を短くまとめます。まずは再起動・Windows Update・時刻設定などの基本チェックを行い、それでも直らない場合はトラブルシューティング、キャッシュリセット、SFC/DISM、アプリの再登録や再インストールなどの順で進めてください。
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Windows で Microsoft Store が起動しない、または「The thing you are looking for isn’t here」と表示されエラーコード 0x00000005 が出る場合、本稿は考えられる原因と信頼できる解決手順を段階的に示します。短い定義: 0x00000005 はアクセスや権限、破損したシステムファイル、もしくはアプリのキャッシュ/設定の問題に起因することが多いエラーです。
重要: 操作前に必ず作業用のユーザーデータをバックアップしてください。管理者権限が必要な手順もあります。
期待する成果(ゴール)
- Microsoft Store が正常に起動する
- アプリのダウンロード・更新ができる
- 同様のエラーが短期間で再発しない
よくある原因
- システムファイルの破損または欠損
- Microsoft Store アプリ自体が古い、または構成が壊れている
- ネットワークや時刻設定の不整合
- TLS 設定や Windows のコンポーネント問題
重要: 以下の手順は一般的なトラブルシューティング順(低侵襲→高侵襲)で並べています。まずは前半の簡単な手順から試してください。
事前チェック(必須、先に実施)
- PC とルーターを再起動して接続をリフレッシュする。
- Windows Update に保留中の更新がないか確認する。
- 「設定」→「時刻と言語」で日付と時刻が正しく設定されているか確認する(タイムゾーン含む)。
重要: 会社や学校の管理下にある端末では、IT 管理者に先に確認してください。グループポリシーや管理者による制限で手順が無効になる場合があります。
対処手順(ステップ別)
1) Windows Store アプリのトラブルシューティングを実行する
手順:
- Windows + I を押して「設定」を開く。
- 左メニューから「システム」を選び、「トラブルシューティング」をクリックする。
画像: - 「その他のトラブルシューティングツール」を選択する。
画像: - 「Windows Store アプリ」を見つけて「実行」をクリックし、画面の指示に従う。
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解説: このツールは一般的な権限や構成の問題を自動検出・修復します。最も安全で簡単な最初の手順です。
2) WSRESET コマンドでストアのキャッシュをクリアする
手順:
- Windows + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開く。
画像: - 「wsreset.exe」と入力して OK をクリックする。
- コマンド実行後、Microsoft Store が自動で開いて閉じます。これでキャッシュがリセットされます。
解説: キャッシュの破損はアプリ起動失敗の一般的原因です。WSRESET はユーザー設定を保持しつつキャッシュのみを削除します。
3) Microsoft Store を修復/リセットする
手順:
- Windows + I を押して「設定」を開く。
- 「アプリ」→「インストール済みアプリ」を選択する。
画像: - 「関連設定」セクションの「システムコンポーネント」をクリックする。
画像: - リストから「Microsoft Store」を見つけ、三点リーダー(…)→「詳細オプション」を選択する。
画像: - 「修復」ボタンをクリックする。
画像: - それでも問題が続く場合は「リセット」を実行する(ユーザーデータが消える可能性を確認の上)。
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注意: リセットはアプリの設定を初期化します。ダウンロード済みアプリ自体には通常影響しませんが、必要に応じて Microsoft アカウント情報の再入力が必要です。
4) SFC と DISM によるシステムファイル修復
手順:
- スタートメニューで「cmd」または「コマンドプロンプト」を検索し、右クリックで「管理者として実行」を選ぶ。
画像: - 次のコマンドを入力して Enter を押す(SFC は破損ファイルを検査して修復します):
sfc /scannow
- 続いて Windows イメージを修復するために次のコマンドを実行する:
Dism /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
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- 完了後、PC を再起動する。
解説: SFC と DISM はシステムファイルの整合性を保つための標準ツールです。処理には数分〜数十分かかることがあります。
5) TLS(暗号化プロトコル)を有効にする
手順:
- Windows + R を押して「inetcpl.cpl」と入力し、Enter を押す(インターネットのプロパティを開く)。
画像: - 「詳細設定」タブに移動し、次をチェックする: 「TLS 1.0 を使用する」「TLS 1.1 を使用する」「TLS 1.2 を使用する」「TLS 1.3 を使用する」。
画像: - 「適用」→「OK」をクリックして適用する。
注意: 企業ポリシーやセキュリティ要件で TLS 1.0/1.1 を無効にしている場合は、管理者と相談してください。最新のストアでは TLS 1.2/1.3 のサポートが重要です。
6) Microsoft Store を再登録する(PowerShell)
手順:
- スタートメニューで「PowerShell」を検索し、「管理者として実行」する。
画像: - 現在のユーザー用に再登録するには次のコマンドを実行する:
Get-AppXPackage *Microsoft.WindowsStore* | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
- 全ユーザーに対して再登録するには次を実行する:
Get-AppxPackage -AllUsers *WindowsStore* | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
- 完了後、PC を再起動する。
解説: 再登録はストアアプリのパッケージ情報を再構築します。インストール位置に問題がある場合有効です。
7) 新しいユーザーアカウントを作成して動作確認する
手順:
- Windows + I を押して「設定」を開く。
- 「アカウント」→「その他のユーザー」を選択する。
画像: - 「アカウントの追加」をクリックする。
画像: - 「このユーザーのサインイン情報がありません」を選ぶ。
画像: - 「Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」を選び、ローカルアカウントを作成する。
画像: - ユーザー名とパスワードを入力して完了する。
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目的: 新規アカウントで Microsoft Store が動くか確認することで、問題がユーザー固有のプロファイルにあるかシステム全体にあるかを切り分けできます。
8) Microsoft Store をアンインストールして再インストールする(最終手段)
手順:
- 管理者権限の PowerShell を開く。
画像: - 全ユーザーからストアを削除する(注意: 後で再インストールできることを確認してから実行する):
Get-AppxPackage -allusers *WindowsStore* | Remove-AppxPackage
- PC を再起動する。
- 再起動後、管理者 PowerShell で次のコマンドを実行して再インストールする:
Get-AppxPackage -allusers *WindowsStore* | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
注意: この方法は最終手段です。システムファイルの修復後に行うのが望ましいです。
代替アプローチと追加のヒント
- グループポリシーやレジストリのカスタマイズが影響している場合は、IT 管理者に調査を依頼してください。
- セキュリティソフト(サードパーティ製ファイアウォールやウイルス対策)が Microsoft Store の通信をブロックしている可能性があるため、一時的に無効化して確認してください(自己責任で実施)。
- システムの復元ポイントがあれば、問題が発生する前のスナップショットへ戻すのも有効な手段です。
いつ上記が失敗するか(カウンター例)
- システムファイルが深刻に破損しており、SFC/DISM でも復旧しない場合。
- 管理者によってストア関連コンポーネントがポリシーで無効化されている場合。
- ハードウェア的な問題(ディスク障害など)が発生している場合。
対処: 上記が疑われる場合は、システムのリセット(Windows の再インストール)や IT サポートへの連絡を検討してください。
プレイブック(SOP): 迅速診断フロー(簡潔版)
- 基本チェック(再起動、Windows Update、時刻)
- トラブルシューティングツール実行(手順 1)
- WSRESET 実行(手順 2)
- 修復→リセット(手順 3)
- SFC / DISM(手順 4)
- TLS を確認(手順 5)
- 再登録(手順 6)→ 新規ユーザー確認(手順 7)
- 再インストール(手順 8)→ それでも不可ならサポートへ
受け入れ基準(テスト):
- Microsoft Store が 3 分以内に正常起動すること
- サインインやアプリのインストールが正常に行えること
ロール別チェックリスト
- エンドユーザー:
- 再起動、時刻確認、WSRESET を試す
- 他の Microsoft アプリが動作するか確認する
- 管理者:
- SFC / DISM 実行、PowerShell での再登録/再インストール
- グループポリシーとファイアウォール設定を確認する
- サポート担当:
- イベントビューアでエラーの詳細(AppX、Store 関連)を収集
- ユーザーのプロファイルとローカル環境の差分を確認
決定ツリー(簡易、Mermaid)
flowchart TD
A[Microsoft Store が起動しない] --> B{基本チェック済み?}
B -- いいえ --> C[再起動・時刻・更新を確認]
B -- はい --> D[トラブルシューティング実行]
D --> E{改善した?}
E -- はい --> Z[完了]
E -- いいえ --> F[WSRESET と修復/リセット]
F --> G[SFC / DISM 実行]
G --> H{改善した?}
H -- はい --> Z
H -- いいえ --> I[PowerShell で再登録]
I --> J{改善?}
J -- はい --> Z
J -- いいえ --> K[新規ユーザー作成で確認]
K --> L{新規ユーザーで改善?}
L -- はい --> M[ユーザープロファイルを再作成する]
L -- いいえ --> N[再インストール / Windows リセット検討]
N --> O[サポートへ連絡]
1行用語集
- WSRESET: Microsoft Store のキャッシュを初期化する Windows 標準コマンド。
- SFC: System File Checker。破損したシステムファイルを検査・修復するツール。
- DISM: Deployment Image Servicing and Management。Windows イメージを修復するツール。
トラブルシュート後の注意点
- 問題解決後も数日間はストアやアプリの動作を観察してください。
- 定期的に Windows Update とストアアプリの更新を適用する習慣をつけてください。
重要: 上記手順をすべて試しても解決しない場合は、Microsoft のサポートに連絡し、試した手順とログ(イベントビューアのエラー)を伝えてください。
参考(補足リンク)
- Windows Store に関する一般的な問題のページ(公式サポートを参照してください)
- システム修復ツールや専用修復ソフトに関する記事を読み、信頼できるソフトのみ利用してください。
まとめ
- まずは簡単な再起動・時刻・更新の確認を行う。
- トラブルシューティング、WSRESET、修復/リセット、SFC/DISM、再登録、最終的に再インストールの順で進める。
- 企業環境では管理者ポリシーが影響するため、権限者と連携すること。
コメント欄: この手順で直った方法があればぜひ共有してください。追加手順を検証のうえ、ガイドに追記します。