Windows 10でのINET_E_RESOURCE_NOT_FOUNDエラーを修正する3つの方法

イントロダクション
最近のWindows 10アップデート後にMicrosoft EdgeやInternet Explorerで「Hmm… cannot reach this page」や「The DNS server might be having problems. Error Code: INET_E_RESOURCE_NOT_FOUND」と表示されるケースが報告されています。これは主にブラウザのネットワーク機能やキャッシュ、DNSの状態に起因する問題です。本記事では、優先度の高い3つの解決方法をわかりやすく説明します。
目次
- 方法 1: TCP Fast Openを無効にする
- 方法 2: DNSをフラッシュする
- 方法 3: InPrivateブラウズでの回避
- 追加の代替アプローチ
- いつ効果がないか(反例)
- トラブルシューティングチェックリスト
- フローチャート(簡易)
- 用語集とまとめ
方法 1: TCP Fast Openを無効にする
概要: 多くのケースで最も効果があった手順は、EdgeのEnable TCP Fast Open
を常にオフにすることです。TCP Fast Openは接続の高速化を目的とした機能ですが、一部の環境や更新と相性が悪い場合があります。無効化しても通常のブラウズに支障は出ません。
手順:
- Microsoft Edgeを開き、アドレスバーに
about:flags
と入力します。 - 次に、キーボードで
Ctrl + Shift + D
を押して診断設定を表示します。
- 下にスクロールして「Networking」セクションを探します。
Enable TCP Fast Open
の設定でAlways off
を選択します。- ブラウザを再起動します。
期待される結果: 多くのユーザーでページが正常に読み込まれるようになります。効果がない場合は次の手順(DNSフラッシュ)を試してください。
重要: UIの表記や配置はEdgeのバージョンで変わることがあります。about:flags
が利用できない場合は、次の方法へ進んでください。
方法 2: DNSをフラッシュする
概要: キャッシュ化されたDNS情報が壊れていると名前解決に失敗し、このエラーが出ることがあります。DNSフラッシュでローカルのキャッシュをクリアして再試行します。
手順:
- 「スタート」検索で
cmd
と入力します。 - 検索結果の
コマンドプロンプト
を右クリックし、管理者として実行
を選択します。
- 管理者権限のコマンドプロンプトで次のコマンドを入力し、Enterを押します:
ipconfig /flushdns
- 実行後、
exit
と入力してウィンドウを閉じます。
期待される結果: DNSキャッシュが消去され、ネットワーク名解決が正常化すればEdgeが復旧します。PCを再起動すると確実です。
方法 3: InPrivateブラウズでの回避
概要: 即効の回避策として、InPrivate(プライベート)ウィンドウを使うことで一時的に問題を回避できます。履歴や一時ファイルを利用せずにページを開くため、キャッシュや拡張機能の影響が減ります。
手順: ブラウザ右上の「…」メニューをクリックし、InPrivate ウィンドウ
を選択します。
期待される結果: 一時的にページが開けるようになり、作業を続けられます。ただし根本解決には別の手順が必要です。
追加の代替アプローチ
- ブラウザの拡張機能を無効化する: 特定の拡張機能がネットワーク通信に干渉することがあります。拡張機能をすべて無効にして確認してください。
- Edgeのリセットまたは再インストール: 設定のリセットやブラウザの再インストールで壊れた構成を修復できます。
- ネットワークアダプタのドライバー更新: 古いドライバーが原因でTCP関連の問題が発生することがあります。デバイスマネージャーで更新を確認してください。
- DNSサーバーを変更する: 一時的にGoogle DNS(8.8.8.8 / 8.8.4.4)やCloudflare(1.1.1.1)に切り替えて動作を確認します。
いつ効果がないか(反例)
- サーバー側の問題: アクセス先のDNSやホスティング側で障害が発生している場合は、ローカル側でできる措置は限られます。
- 企業ネットワークのプロキシ/ファイアウォール設定: 会社や学校のネットワークでポリシーによるブロックがあると個人が修正できません。ネットワーク管理者に問い合わせてください。
- ルーターやISP側のDNSキャッシュに問題がある場合: ルーターの再起動やISPへの確認が必要です。
トラブルシューティングチェックリスト(役割別簡易)
ユーザー向けチェックリスト:
- Edgeを再起動したか
- InPrivateで開けるか
- 拡張機能を無効にしたか
- DNSをフラッシュしたか
管理者向けチェックリスト:
- ネットワーク機器のログを確認したか
- プロキシやACLでブロックされていないか確認したか
- クライアントのアップデート状況を確認したか
簡易フローチャート
flowchart TD
A[ページが開けない] --> B{InPrivateで開くか}
B -- はい --> C[一時回避: InPrivateを使用]
B -- いいえ --> D{Enable TCP Fast Openがオンか}
D -- はい --> E[無効化して再起動]
D -- いいえ --> F[DNSをフラッシュ]
F --> G{改善したか}
G -- はい --> H[完了]
G -- いいえ --> I[拡張機能無効化、Edgeリセット、管理者へ連絡]
事実ボックス: 要点
- 優先すべき対処は3つ: TCP Fast Open無効化、DNSフラッシュ、InPrivateでの回避。
- 多くの事例でTCP Fast Openの無効化が効果的。
- サーバー側やネットワーク管理者が関与する問題は個人で解決できない場合がある。
用語集(1行ずつ)
- DNS: ドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組み。
- フラッシュ: キャッシュを削除して最新の情報を取得する操作。
- InPrivate: ブラウザのプライベートウィンドウ。履歴を残さない。
- TCP Fast Open: TCP接続の高速化機能。
まとめ
ここではWindows 10上のEdge/IEで発生する「INET_E_RESOURCE_NOT_FOUND」を修正する実践的な手順を示しました。まずはTCP Fast Openをオフ、次にDNSのフラッシュを試してください。即効の回避はInPrivateウィンドウです。これらで解決しない場合は、ネットワーク管理者やISPに相談してください。
ご不明点や追加の状況(使用中のEdgeバージョンやネットワーク環境)をコメントで教えていただければ、さらに絞った支援を提供します。