概要
AppleやGoogleがポリシーを改定し、音声録音をユーザーが削除できる仕組みを導入したのに続き、AmazonもAlexaの録音を削除するオプションを提供しています。企業側は録音データを製品改善に使うと説明していますが、完全に信頼できないという懸念から自分で録音を削除するユーザーが増えています。

この記事の目的(主な意図)
- Alexaに保存された音声録音を安全に削除する方法を示す
- 将来の録音を停止する手順を解説する
- 削除の限界や代替策、チェックリストで実行しやすくする
方法一覧(意図のバリエーション)
- Alexaアプリから削除する方法
- Webブラウザから削除する方法
- 将来の録音を停止する設定
- 削除が機能しない場合の対処法
Alexaアプリで削除する手順
- スマートフォンでAlexaアプリを開き、サインインします(未ログインの場合)。
- 左上のハンバーガーメニューを開き、「設定」を選択します。
- 「アカウント設定」をタップし、次の画面で「履歴」を選びます。
- 「日付範囲(Date Range)」で「すべての履歴(All History)」を選び、「すべての履歴の録音をすべて削除(Delete All Recordings for All History)」をタップします。

補足(アプリ操作時の注意)
- 削除はアカウント単位で行われます。複数アカウントや家族で共有するデバイスがある場合は各アカウントで操作してください。
- 削除処理が即時反映される場合と時間差がある場合があります。
Webブラウザで削除する手順
- ブラウザでAmazonにアクセスし、アカウントにサインインします。
- 「アカウントサービス(Your Account)」に移動し、「コンテンツと端末(Content and devices)」を選択します。
- 「Alexaプライバシー(Alexa Privacy)」へ進み、「日付範囲(Date Range)」で「すべての履歴(All History)」を選択します。
- 「すべての履歴の録音をすべて削除(Delete All Recordings for All History)」をクリックします。

削除後に知っておくべきこと
- 削除を実行すると、Amazonはそのアカウントに関連するトランスクリプト(音声の書き起こし)と録音を削除すると公表しています。会社の声明(要約):「お客様が音声録音を削除すると、顧客のリクエストとAlexaの応答に関連するトランスクリプトをアカウントから削除します。」
- しかし、削除の「実行済み」を検証する手段はユーザー側にほとんどありません。完全消去を保証するのは難しいため、慎重に判断してください。
将来の録音を停止する方法
Alexaが今後ユーザーの会話を録音しないように設定するには、次の手順を行います。
- Alexaアプリを開く。
- 「設定」>「Alexaプライバシー」>「Alexaデータの管理(Manage Your Alexa Data)」へ進む。
- 「Amazonのサービス改善や新機能の開発のために音声録音を使用する(Use Voice Recordings to Improve Amazon Services to Develop New Features)」というトグルをオフにします。
注意点
- この設定は音声データを自動的に学習に使わないようにするもので、デバイスの基本的な機能(リクエスト応答)は引き続き動作します。完全に録音が行われなくなるわけではない場合があります。
いつ削除がうまくいかないか(失敗例と対処)
- ネットワーク障害や一時的なサーバーの遅延で削除処理が完了しない場合があります。対処:時間をおいて再試行し、必要ならAmazonサポートへ連絡してください。
- 複数のAmazonアカウントや共有デバイスでユーザーが混在している場合、期待した録音が別アカウントに紐付いている可能性があります。対処:どのアカウントで音声が保存されているかを確認する。
- 法的な保全(裁判所命令など)によりデータが保持されるケースがあり、ユーザーの削除要求だけでは完全に消去できないことがあります。
代替アプローチと追加手段
- デバイス単体のマイクを物理的にミュートする/電源を切る。
- Alexaを使う頻度や範囲を限定して、センシティブな話題を避ける。
- 家族や同居者とアカウントを分ける(個別アカウントの運用)。
実行チェックリスト(ユーザー向け)
- Alexaアプリ/Webでサインインしているアカウントを確認した
- すべての履歴を選び、削除操作を実行した
- 削除後にAlexaデータ管理で「音声録音の使用」をオフにした
- 共有デバイスや家族アカウントについても同様の操作を行った
- 必要に応じてAmazonサポートにログを確認してもらった
日本向けの法的・プライバシー注意(簡潔)
日本国内でも個人情報保護法があり、企業は個人データの取り扱いに注意を払うべきです。削除要求を送った後も、法的義務や調査のためにデータ保持が行われる可能性がある点を認識してください。具体的な事例や異議の申し立ては、Amazonのカスタマーサポートや個人情報保護委員会の相談窓口に問い合わせてください。
判断フロー(簡易)
flowchart TD
A[音声録音を削除したい?] -->|はい| B{どこで操作する?}
B --> C[Alexaアプリ]
B --> D[Webブラウザ]
C --> E[履歴から「すべての履歴」を選択して削除]
D --> E
E --> F[「Alexaデータの管理」で音声使用をオフにする]
F --> G[完了 — 必要ならサポートへ連絡]
A -->|いいえ| H[何もしない]よくある質問(FAQ)
Q: 削除した録音は完全に消えるの? A: Amazonはアカウントに関連するトランスクリプトと録音を削除すると述べていますが、完全消去を独自に検証する方法は限られます。疑問がある場合はサポートに確認してください。
Q: 削除後にAlexaの学習が止まりますか? A: 個別の設定で「音声録音の使用」をオフにすると、Amazonが音声を製品改善に利用することは抑止されますが、基本応答機能は動作します。
Q: 削除操作のログや証拠を取得できますか? A: 標準のユーザーUIでは詳細な消去ログは提供されないことが多いです。必要ならサポートに消去履歴の提供を求めてください。
まとめ
- Alexaの音声録音はアプリとWebの両方から削除可能です。
- 将来の録音を防ぐために、Alexaデータ管理で音声利用のトグルをオフにしてください。
- 削除が必ずしも完全な証拠を伴わない点や、法的要因で保持される場合があることに留意し、必要に応じてサポートや法的窓口に相談してください。
重要: センシティブな会話を避ける、共有アカウントを分けるなどの予防策も併用すると安全性が高まります。

短く告知する場合: Amazon Alexaの録音はアプリまたはWebで一括削除できます。将来の録音は「Alexaデータの管理」で音声使用をオフにしてください。