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コマンドプロンプトで作るWindows 11のUSBインストーラー

2 min read Windows 更新されました 01 Oct 2025
コマンドプロンプトで作るWindows 11 USBインストーラー
コマンドプロンプトで作るWindows 11 USBインストーラー

How To Create A Windows 11 Usb Installer Using The Command Prompt

はじめに: Windows 11をインストールする方法はいくつかありますが、コマンドプロンプトだけでブート可能なUSBインストーラーを作る方法は追加ソフトを必要としない点で便利です。このガイドは、初心者にも分かりやすく順を追って説明します。

重要用語(1行定義):

  • ISO: インストールメディアの内容を丸ごと1つのファイルにしたイメージ。
  • DiskPart: Windowsに組み込まれたコマンドラインのディスク管理ユーティリティ。

目次

  • Windows 11のISOファイルを入手する
  • コマンドプロンプトでWindows 11のブートUSBを作成する手順
  • よくある質問と対処法
  • 追加のチェックリストとトラブルシューティング
  • 代替ツールと比較
  • 用語集とまとめ

Windows 11のISOファイルを入手する

まずはWindows 11のISOファイルをダウンロードします。ダウンロードには約5.2GBの空き容量が必要です。手順:

  1. Microsoft サポートのダウンロードページにアクセスします。

Microsoft Windows 11 download page.

  1. 「Download Windows 11 Disk Image (ISO) for x64 devices」のメニューを探し、ドロップダウンから「Windows 11 (multi-edition ISO for x64 devices)」を選び、下の「Download」をクリックします。

Selecting your Windows 11 disk image (ISO) option.

  1. 次の画面で使用言語を選択します。

Selecting the language to run Windows 11 in.

  1. 「Confirm」をクリックし、「64bit-Download」を選んでISOのダウンロードを開始します。

Clicking on

注意: フラッシュドライブに重要なデータがある場合は、必ずバックアップを取ってください。フォーマットによりデータは消去されます。

コマンドプロンプトでWindows 11のブートUSBを作成する手順

準備:

  • 空き容量のあるWindows PC
  • 8GB以上(推奨)のUSBフラッシュドライブ
  • ダウンロード済みのWindows 11 ISO

概略: DiskPartでUSBを初期化→パーティション作成→FAT32でフォーマット→ISOをマウント→bootsectでブートコード更新→xcopyでファイルをコピー

手順詳細:

  1. USBをPCに挿します。重要なファイルはすべてバックアップしてください。

  2. スタートメニューを開き「コマンドプロンプト」と入力し、検索結果を右クリックして「管理者として実行」を選択します。

Typing

  1. DiskPartを起動します。
diskpart

Running

  1. 現在接続されているディスクを一覧表示します。
list disk

Usb Installer Type List Disk And Press Enter

  1. 表示されたリストの「Size(サイズ)」列を確認して、USBドライブがどのディスク番号かを特定します。例では8GBのUSBが「Disk 2」と表示されています。

Listing all disks on system using

  1. 対象ディスクを選択します。以下の[番号]は前の手順で確認したUSBの番号に置き換えてください。
select disk [number of the disk]
  1. USBを完全に消去します(この操作は元に戻せません)。
clean

Cleaning USB drive using

  1. プライマリパーティションを作成します。
create partition primary

Creating new partition on bootable USB drive using Command Prompt.

  1. 新しく作ったパーティションを選択します。
select partition 1
  1. USBをブート可能にするためにFAT32でクイックフォーマットします。
format FS=FAT32 quick
  1. USBにドライブ文字を割り当てます。例では「B」を使っていますが、既に使われている文字は避けてください。
assign letter=B
  1. DiskPartを終了します。
exit

注意: フォーマットや割り当ては自分の環境に合わせて行ってください。

  1. ダウンロードしたWindows 11のISOをマウントします。ISOのパスは実際の保存場所に置き換えてください。
PowerShell Mount-DiskImage -ImagePath "Path to Windows ISO file"

Mounting Windows 11 ISO file in Command Prompt.

  1. 再度DiskPartを起動してボリュームを確認します。
diskpart
list volume

Listing volumes on device using

  1. マウントされたISOはフォーマットが「UDF」や表示名にDVD-ROMと出るのが目印です。例ではISOがVolume 0で、ドライブ文字は「E」でした。

Volume view under DiskPart in Command Prompt.

  1. DiskPartを終了します。
exit

Exiting DiskPart via Command Prompt.

  1. マウントされたISOのドライブに移動します(例はE:)。
E:
cd boot

Executing the

  1. USBをBOOTMGR互換にするため、ボリュームブートコードを更新します。例ではUSBがB: に割り当てられているため以下を実行します。
bootsect /nt60 B:

このコマンドはUSBのブートローダーコードを書き換え、Windows起動に適した状態にします。

Adding BOOTMGR compatible bootcode to flash drive volume.

  1. ISOの全ファイルをUSBにコピーします。以下の例ではE:がISOマウント、B:がUSBです。実際のドライブ文字に置き換えてください。
xcopy E:\*.* B:\ /E /F /H

Copying Windows 11 installation files on USB drive.

  1. コピーが完了するまで待ちます。

Windows 11 files copied to USB drive.

  1. これでUSBブートメディアの作成が完了しました。PCを再起動し、ブートメニューまたはBIOS/UEFIからUSBから起動すればWindows 11のインストールが始まります。

ヒント: 作成したUSBが実際にブート可能か確認したい場合は、別のPCで試すかBIOSのブートデバイス選択メニューから選んでください。

よくある質問と対処法

コマンドプロンプト以外の作成方法はありますか?

はい。コマンド操作に不安がある場合は、Rufusのようなサードパーティ製の軽量ツールを使うとGUIで簡単に作成できます。Ventoyは複数のISOを1本のUSBで管理できるので複数環境を扱う場合に便利です。

USBインストーラーが動作しないときは?

考えられる原因と対処のヒント:

  • ポートやケーブル不良: 別のUSBポートやケーブルを試す。
  • USB自体が破損している: 別のUSBで試す。
  • 古いUSB規格(USB 1.0/2.0): 書き込みや起動に失敗することがある。USB 3.0以上を推奨。
  • フォーマットとブートモードの不一致: UEFI起動ではFAT32、レガシーBIOSではNTFSやFATが影響する。BIOS設定とUSBのフォーマットを確認する。

詳細は下のトラブルシューティング表を参照してください。

MacやUbuntuで作る方法は?

  • Mac: Intel MacならBoot Camp、M1以降はターミナル操作やサードパーティツール(例: UUByte)を使う必要があります。
  • Ubuntu: Terminalからddコマンドを使うか、WoeUSBやVentoyなどのアプリを使って作成します。

追加セクション: トラブルシューティングマトリクス

重要度を3段階で示します。原因/症状/対策の簡易表:

  • 症状: USBから起動しない。原因: BIOSがUSBを優先していない。対策: BIOSでUSBを起動優先に設定。
  • 症状: ファイルコピー中にエラー。原因: ISOが壊れているかディスクエラー。対策: ISOを再ダウンロード、USBを別のメディアで試す。
  • 症状: 起動後エラーコードが出る。原因: 互換性のないドライバや破損したインストールファイル。対策: 別のISOバージョンを試す、またはクリーンインストールを検討する。

代替アプローチと比較

簡潔な比較表(高レベル):

  • 手動コマンド(この記事の方法): メリット = 追加ツール不要で細かく制御できる。デメリット = 手順が多くミスが起きやすい。
  • Rufus(Windows): メリット = GUIで簡単、UEFI/BIOSの設定を自動で最適化。デメリット = サードパーティを使う点。
  • Ventoy: メリット = 複数ISOを1本で管理可能。デメリット = 初回設定が必要。

使用者の目的に応じて使い分けてください。少数台の手作業で確実に作りたいなら手動、複数のISOや頻繁に作るならVentoyやRufusが便利です。

役割別チェックリスト

  • 家庭ユーザー: USBのバックアップ、ISOを1回ダウンロードして検証、Rufusで簡単作成を検討。
  • IT管理者: 複数デバイスで使う場合はVentoyやイメージ管理ツールで運用。
  • サポート担当: 問題再現のために別PCでブート確認、ログやエラーメッセージを収集。

ミニ手順書(SOP): 10分でできる要約

  1. ISOをダウンロードして配置。
  2. USBを差し、DiskPartでclean→create→format→assign。
  3. ISOをマウントし、bootsectでブートコードを更新。
  4. xcopyで全ファイルをUSBにコピー。
  5. 別PCで起動確認。

1行用語集

  • FAT32: 古くからあるファイルシステム。UEFIで標準的に使われる。
  • NTFS: Windowsの近代的ファイルシステム。大きなファイルに強いが一部UEFI環境で制約があることがある。
  • UEFI/BIOS: PCのファームウェア。起動方式に影響する。

ソーシャルプレビュー案

  • OGタイトル: Windows 11をコマンドでUSBインストーラー作成
  • OG説明: ISO取得からDiskPart操作、bootsect、xcopyでのコピーまで、図とともに手順をわかりやすく解説します。

まとめ

  • コマンドプロンプトだけでWindows 11の起動USBを作成できます。
  • 作業前にUSBのバックアップを必ず取り、ドライブ文字やディスク番号を慎重に確認してください。
  • トラブル時はポート、ケーブル、USB規格、フォーマット方式、BIOS設定を順に確認すると原因が見つかりやすいです。

画像クレジット: Pexels。スクリーンショットはFarhad Pashaeiによるものです。

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