Macでゲストアカウントを作成する方法 — macOS Ventura

目次
- 主な注意点:ゲストアカウントで押さえるべきポイント
- macOS Venturaでゲストアカウントを作る手順
- ゲストアカウントへのログイン方法
- ゲストアカウントのログアウト方法
- ゲスト利用時の追加のヒントと設定
- いつゲストではなく通常アカウントを作るべきか
- 代替手段と推奨ワークフロー
- チェックリスト:ゲストに渡す前の準備
- よくあるトラブルと対処法
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
主な注意点:ゲストアカウントで押さえるべきポイント
- アクセス権限: ゲストは管理者や他のユーザーの個人ファイル、アプリ、システム設定にアクセスできません。これは設計上の分離です。
- 一時利用向け: ゲストアカウントは短時間の利用や一時訪問者向けです。長期的に使わせる場合は、個別の標準ユーザーを作成することを推奨します。
- 作成ファイルの扱い: ゲストセッションで作成されたファイルやフォルダは、そのユーザーがログアウトすると自動的にMacから削除されます。
重要: ゲストアカウントは「一時的な隔離環境」を提供しますが、完全なセキュリティ保証ではありません。信頼できない相手には機器を渡さないのが最も安全です。
macOS Venturaでゲストアカウントを作る手順
以下はmacOS Venturaでゲストアカウントを有効にする標準手順です。スクリーンショットを参照しながら同じ順序で操作してください。
- 画面左上のAppleメニュー()をクリックします。
- 「システム設定」をクリックします。
- サイドバーを下にスクロールして「ユーザとグループ」を選びます。
- 「Guest User(ゲストユーザ)」の右側にある情報(i)アイコンをクリックします。
- 「このコンピュータへのゲストのログインを許可」をオンに切り替えます。
- 管理者パスワードの入力を求められたら、管理者アカウントのパスワードを入力して「ロック解除」または同等のボタンを押します。設定が反映されればゲストアカウントが有効になります。
ヒント: iCloudキーチェーンに保存されたパスワードを確認する方法について調べたい場合は、別記事で確認してください。
ゲストアカウントへのログイン方法
初めてMacを使う人にとって、ログイン手順は少し戸惑う場合があります。ここでは管理者がいない状態での基本的な流れを示します。
画面左上のAppleメニュー()をクリックします。
「ログアウト <あなたのユーザ名>」という項目を選びます。
- 表示される確認ダイアログで「ログアウト」をクリックして現在のユーザセッションを閉じます。
- ログイン画面に移動したら、「Guest User(ゲストユーザ)」をクリックするだけでログインできます。パスワード入力は不要です。
ヒント: 年少者向けや利用制限をかけたい場合はペアレンタルコントロール(スクリーンタイムなど)を別のユーザーに設定する手順も検討してください。
ゲストアカウントのログアウト方法
ゲストが利用を終えたら、すぐにログアウトさせることが重要です。ログアウトするとセッションデータは削除されます。
画面左上のAppleメニュー()をクリックします。
「ゲストユーザをログアウト」を選びます。
- 確認ダイアログで「ファイルを削除してログアウト」を選択します。これでゲストが作成したファイルはMacから消去されます。
ゲスト利用時の追加のヒントと設定
- アプリとファイルの安全性: ゲストは管理者のアプリを直接起動できる場合もありますが、個人データや設定にアクセスすることはできません。不要なアプリを閉じた状態で渡すのが安全です。
- 成人サイトの制限: 「成人向けサイトを制限」オプションをオンにすると、一般的な成人向けウェブサイトの多くがブロックされます。小さなお子さんが使う可能性があるときは有効にしましょう。
- 共有フォルダのアクセス: 「ゲストが共有フォルダに接続できるようにする」をオンにすると、同一ネットワーク上で共有フォルダへ接続できるようになります。自宅やオフィスの共有リソースを一時的に使わせたい場合は有用です。
注意: 共有フォルダへのアクセスを許可すると、ゲストがネットワーク上の共有データに触れる可能性があります。必要に応じてオン/オフを切り替えてください。
いつゲストではなく通常アカウントを作るべきか
ゲストアカウントは一時利用向けです。次の場合は新しい標準(非管理者)ユーザーを作りましょう。
- その人が定期的にあなたのMacを使う予定がある。
- 長期の作業や個別のファイル保存をさせる必要がある。
- 細かいアクセス制御やスクリーンタイム、ファイル共有の個別設定が必要な場合。
新しい標準ユーザーを作ると、そのユーザー専用のホームフォルダが作成され、設定やファイルが保護されます。
代替手段と推奨ワークフロー
- ゲストアカウント(短時間): 友人や知人に短時間だけ渡す場合に最適。
- 標準ユーザー(中長期): 頻繁に使う人には標準ユーザーを作る方が安全で使いやすい。
- ゲスト+スクリーンタイム: 年少者や時間制限が必要な場合はスクリーンタイムと組み合わせる。
- 仮想化や別OS(高度向け): 開発用途や高リスクの操作をさせる場合は仮想マシンや別PCを推奨。
チェックリスト:ゲストに渡す前に確認すること
- 重要なファイルをすべて保存してログアウトしたか
- 不要なアプリやウィンドウを閉じたか
- ゲストアカウントが有効になっているか(システム設定で確認)
- 共有フォルダアクセスの設定を確認したか
- 成人向けコンテンツ制限を設定したか(必要に応じて)
- 管理者アカウントのパスワードをメモしていないか確認したか
このチェックリストは、ゲストに機器を渡すたびに実行することをおすすめします。
よくあるトラブルと対処法
問題: ゲストアカウントを有効にしているのにログイン画面に表示されない。
- 対処: システム設定の「ユーザとグループ」でゲストアカウントがオンになっているか再確認。必要に応じてMacを再起動してみてください。
問題: ゲストが作ったファイルが消えない。
- 対処: 通常はログアウト時に削除されますが、何らかのエラーが起きている場合は管理者アカウントでディスクユーティリティを実行してディスクの整合性をチェックしてください。
問題: ゲストでも特定のネットワークリソースにアクセスできない。
- 対処: 共有フォルダの権限やネットワーク設定、ファイアウォールのルールを見直してください。
受け入れ基準
- ゲストアカウントを有効化すると、ログイン画面に「ゲストユーザ」が表示されること。
- ゲストでログイン後に作成したファイルが、ゲストがログアウトするとMac上から消えること。
- 共有フォルダや成人向けサイト制限のオン/オフが設定画面から切り替えられること。
よくある質問(FAQ)
ゲストユーザーは不要になったら手動で削除する必要がありますか?
いいえ。ゲストユーザーのセッションはログアウトするとそのセッションに作成されたファイルやフォルダが自動的に削除されます。ただし、ゲストアカウント自体を無効にしたい場合は「このコンピュータへのゲストのログインを許可」をオフにしてください。
ゲストにMacを使わせることでセキュリティリスクはありますか?
ゲストアカウントは管理者や他ユーザーのデータから隔離されています。これによりセキュリティリスクは大幅に低減されますが、信頼できない相手には機器を渡さないのが安全です。疑わしい挙動があれば、パスワードの変更やセキュリティチェックを行ってください。
複数のユーザーアカウントがありますが、不要なものは削除すべきですか?
はい。不要なアカウントが多いと管理が煩雑になり、不要なデータや権限が残る可能性があります。不要であれば削除を検討し、重要なデータが存在する場合は事前にバックアップやアカウントデータの統合(マージ)を行ってください。
まとめ
- ゲストアカウントは一時的・短時間の利用に最適で、個人ファイルや設定を保護する簡単な方法です。
- macOS Venturaでは数クリックで有効化でき、ログアウト時にデータが消去されます。
- 長期利用や細かい権限制御が必要な場合は、標準ユーザーを作成するのが最善です。
運用のコツ: ゲストに渡す前に必ず現在のセッションをログアウトし、重要アプリを閉じてから渡す習慣を付けると不要なトラブルを避けられます。
画像クレジット: Unsplash。すべてのスクリーンショットはAbbaz Uddinによるものです。