WindowsでPowerShellのバージョンを確認する方法

概要
Windowsの管理と自動化を行う代表的なツールがWindows PowerShellです。コマンドプロンプトと同様にキーボードから多くの設定を操作できます。定期的に使うなら、自分のPCにインストールされているPowerShellのバージョンを確認しておくと、利用可能な機能や互換性を把握できます。
確認方法の選択肢
PowerShellのバージョンを確認する基本的な方法は主に2つです。PowerShell自身から確認する方法と、Windowsレジストリを使って確認する方法です。それぞれ利点があるため、用途に合わせて選んでください。
- PowerShellから直接確認:最も確実で簡単。現在起動しているセッションの詳細が得られます。
- レジストリから確認:PowerShellを起動できない環境や、GUI操作のみで済ませたい場合に有用です。
PowerShellからバージョンを確認する
手順は簡単です。まずPowerShellを起動します。
- スタートメニューの検索欄に「powershell」と入力して、該当アプリを選択します。管理者権限が必要な操作をする場合は「管理者として実行」を使ってください。
- 起動したPowerShellで次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
$PSVersionTable
表示される一覧の中にある PSVersion
の値が、そのセッションのPowerShellバージョンです。例:5.1.22621.1
のように表示されます。
メモ
- PowerShell Core(クロスプラットフォーム版、実行ファイルは
pwsh
)を使っている場合は、同様にpwsh
を起動して$PSVersionTable
を実行してください。 - 簡易コマンド:
Get-Host
や$PSVersionTable.PSVersion
でもバージョンを参照できます。
レジストリからバージョンを確認する
PowerShellを起動できないときは、レジストリエディターでバージョンを確認できます。手順は以下の通りです。
- スタートメニューの検索欄に「registry」と入力し、レジストリエディター(regedit)を起動します。
- レジストリのアドレスバーに次のパスを入力して移動します。
Computer\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\PowerShell\3\PowerShellEngine
- 右側の一覧から
PowerShellVersion
の値を探します。これがインストールされているPowerShellのバージョンです。
注意
- レジストリの編集はシステムに影響を与える可能性があります。読み取りだけ行うか、編集する場合はバックアップを取ってから行ってください。
追加の確認コマンドと代替手段
- pwsh(PowerShell 6+)がインストールされているか確認する: コマンドプロンプトやRunで
pwsh -v
を実行。 - 実行ポリシーの確認(セキュリティ関連): PowerShellで
Get-ExecutionPolicy -List
を実行して、各スコープのポリシーを確認します。 - モジュールや互換性を確認する: 必要なモジュールが特定のPowerShellバージョンを要求する場合があるため、モジュールのドキュメントを参照してください。
いつこの方法が役に立たないか(例外)
- サイドバイサイドでWindows PowerShell(5.1)とPowerShell Core(pwsh)が共存している場合、レジストリの標準キーはWindows組み込みのバージョンを指すことが多く、pwshのバージョンは別で確認する必要があります。
- 管理者権限がない環境では一部のレジストリキーにアクセスできない場合があります。
管理者と一般ユーザー向けチェックリスト
管理者向け(短いチェック)
- どのアカウントでスクリプトを実行するか確認する。
pwsh
とpowershell
の両方がインストールされていないか確認する。- 自動更新や配布ポリシー(WSUSやIntuneなど)でバージョン管理されているか確認する。
一般ユーザー向け(短いチェック)
$PSVersionTable
を実行してPSVersion
を確認する。- エラーが出る場合は、管理者に連絡するかレジストリ確認を依頼する。
よくあるトラブルと対処
$PSVersionTable
を実行しても出力がない/想定外の値が出る- PowerShellが壊れている可能性があります。先にPowerShellを再起動し、それでも改善しなければシステムログを確認してください。
- レジストリに
PowerShellVersion
キーがない- インストール状態やエディションによってキー名や場所が異なることがあります。pwshを使用している場合は、pwsh側で確認してください。
移行・更新のヒント
- Windowsに標準で付属しているWindows PowerShellは最終版が5.1です。より新しい機能やクロスプラットフォーム対応が必要な場合はPowerShell 7(pwsh)を検討してください。
- 企業環境では、グループポリシーやソフトウェア配布ツールでバージョンを統制するとトラブルが減ります。
重要: PowerShellを更新・再インストールする際は、既存のスクリプトやモジュールの互換性を事前に確認してください。
まとめ
- 最も簡単な確認方法は、PowerShellで
$PSVersionTable
を実行することです。 - PowerShellが起動できない場合は、レジストリの
PowerShellEngine
キー内のPowerShellVersion
を確認してください。 - Windows PowerShell(5.1)とPowerShell(pwsh)は別物として扱う必要があります。用途に応じてどちらを使うか決めましょう。
要点
- PowerShellのバージョンは機能や互換性に関わります。定期的に確認しましょう。
- 更新や運用は環境に合わせて計画的に行ってください。
ソーシャル用短文(例)
WindowsでPowerShellのバージョンを素早く確認する方法を解説。PowerShell内のコマンドとレジストリ両方の手順を含みます。
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