Discordはゲーマーや開発者、コミュニティ向けに広く使われるチャットプラットフォームです。太字や斜体など基本的なMarkdown書式はサポートされていますが、テキスト色の変更は直接のUIでは提供されていません。とはいえ、ちょっとしたテクニックでチャットを色鮮やかにできます。
なぜ色付きテキストが可能なのか
Discordのクライアント側はJavaScriptで構築されており、表示のシンタックスハイライトにhighlight.jsライブラリと「Solarized Dark」系のテーマが使われています。DiscordはMarkdownに基づき整形を行いますが、highlight.jsがコードブロック内の言語指定に応じて色付けを行うため、その性質を利用すると任意のメッセージを色っぽく表示させられます。
重要: ここで行うのは“見た目上の色付け”であり、Discordの標準テキストフォントやメッセージ色そのものを変更するものではありません。色はシンタックスハイライトのルールに依存します。
基本:Discordで使えるMarkdown書式(短い復習)
- 太字: テキスト
- 斜体: テキスト または テキスト
- 打ち消し線:
テキスト - 下線: テキスト
これらはテキストの前後に特定の記号を置くだけで機能します。色付けは別途コードブロックを使う必要があります。
コードブロックを利用して色を付ける手順(簡潔な流れ)
- Discordの任意のテキスト入力欄(DMやサーバーのテキストチャンネル)を開く。
- バッククォート(`)を3回入力してコードブロックを開始する(
)。 3. 1行目に言語指定(例: diff, css, ini, fix, bash)を置く。 4. 2行目に表示させたいテキストを入力する(必要に応じて + や -、角括弧など、言語のハイライトルールに合わせる)。 5. 最後にバッククォート3つでコードブロックを閉じる。 6. 送信すると、ハイライトルールに基づいて色付き(に見える)テキストが表示される。 例をいくつか示します。これらはDiscordで色を再現しやすい代表例です。 ### 色のサンプル(そのままコピーして試せます) - 赤(diff のマイナス記号を利用)
diff - これは赤に見えるテキスト- オレンジ(css の角括弧を利用)
css [ これはオレンジに見えるテキスト ]- 黄色(fix を利用)
fix これは黄色に見えるテキスト- ダークグリーン(bash の引用符を利用)
bash “これはダークグリーンに見えるテキスト”- ライトグリーン(diff のプラス記号を利用)
diff + これはライトグリーンに見えるテキスト- 青(ini の角括弧を利用)
ini [ これは青に見えるテキスト ]注意: 表示される色はDiscordクライアント(デスクトップ/モバイル)やテーマ、将来のライブラリ更新によって変わる可能性があります。  ## なぜ記号(+ や - や [ ]) が見えるのか コードブロック内でのハイライトはその言語の構文を前提に行われます。たとえば diff では行頭の "-" は削除を表すトークンとして赤色にハイライトされます。そのため、色を得るために用いる記号(- や +、角括弧など)はプレーンテキストとしても表示されます。これを嫌う場合はボットや埋め込み(Embed)を使う方法に切り替えてください。 ## モバイルとデスクトップの違い - デスクトップ(Windows, macOS, Linux)ではhighlight.jsによる色付けが安定して再現されやすいです。 - モバイルアプリでは表示差が出る場合があります。まずプライベートなチャンネルやDMで試してから本番チャンネルで使うことをおすすめします。 ## 高度な方法:ボットと埋め込み(Embed)で色を扱う コードブロックのトリックは便利ですが、見た目の柔軟性は限られています。より自由に色を使いたい場合はボットのEmbed機能やWebhookを使うと良いです。Embedは色(サイドバーのアクセント)を16進数または整数値で指定できます。 以下はWebhookに送るEmbedの簡単なJSON例です(参考)。ボットやWebhookの実装は各サービスのドキュメントに従ってください。
json { “username”: “色付き埋め込みサンプル”, “embeds”: [ { “title”: “見出し”, “description”: “埋め込み本文(ここがユーザーに見えるテキスト)”, “color”: 16711680 } ] } ``` colorに与える数値は0~16777215(0x000000~0xFFFFFF)で、赤は16711680(0xFF0000)など。Embedの本文自体はリッチテキスト(太字・斜体)やフィールドで装飾できます。 重要: 全てのボットがEmbedやカラー指定を同じようにサポートするわけではありません。使用するボットのドキュメントで対応範囲を確認してください。 ### よく使われるボット(代表例) - Dyno Bot — モデレーション機能が充実。カスタムコマンドや埋め込みを使える場合がある。 - Carl-bot — リアクションロールや埋め込み作成をサポートする事が多い。 - Tatsumaki/Tatsu など — プロフィールや埋め込みを扱えるボットがある。 (注)上記は代表的なボットの種類を挙げたもので、特定の色付けコマンドの有無は各ボットのプラグインやバージョンに依存します。 ## 実務的なチェックリスト(役割別) - サーバー管理者(Admin): - ボットの招待権限を確認する(Manage Server 権限など)。 - ボットに必要なチャンネル送信権限を与える。 - サーバーのルールに合致するか、色付きメッセージの使用範囲を決める。 - モデレーター(Mod): - 色付けが乱用された際の対処フローを用意する(削除・警告など)。 - テスト用チャンネルを作り、色見本を共有する。 - 一般ユーザー: - 公開チャンネルで試す前にテストチャンネルやDMで動作確認をする。 - 他人の視認性を損なう色や大量の装飾は避ける。 ## 小さな方法論(ミニ・メソドロジー):安全に導入する手順 1. プライベートなテストチャンネルを作る。 2. 代表的なコードブロック色サンプルを投稿して、主要なクライアント(Windows, macOS, iOS, Android)で見え方を確認する。 3. 管理者/モデレーターと見え方やルールをすり合わせる。 4. 公開チャンネルでの使用ガイドラインを固定する(例: 1メッセージあたり1色まで)。 ## よくある問題と対処法 ### 文法やスペースの間違い コードブロック開始のバッククォートが足りない、言語指定に余計なスペースがある、行頭のスペースが多い、などでハイライトが効かないことがあります。正確に三つのバッククォートと適切な言語ラベルを使ってください。 ### サポートされていない言語 すべての言語ラベルがDiscordでハイライトされるわけではありません。動かない場合は diff, ini, fix, css, bash を試してください。これらは比較的安定してハイライトを得やすいです。 ### プラグインや別ボットとの競合 他のカスタムクライアント(改造クライアント)や、一部のサーバー管理用ボットがメッセージを書き換える場合、期待どおりの表示にならないことがあります。問題がある場合は一時的に拡張機能を無効化して確認してください。 ### 視認性の問題 色付きテキストは背景色(ダーク/ライトテーマ)や色覚特性により見えにくくなることがあります。重要な連絡は色だけで強調せず、太字やプレフィックスも併用してください。 ## いつこの方法がうまくいかないか(反例) - シンプルな見た目だけを望み、メッセージ内に装飾記号を残したくない場合。コードブロック法はしばしば + や - などの記号を含めます。 - ボットやWebhookを設置できないパーミッション制限のサーバーでは、埋め込みを利用できない。 - 将来のDiscordアップデートでhighlight.jsのバージョンやテーマが変わると色の出方が変わるリスクがある。 ## 代替アプローチ - Embed(埋め込み)を使う:サイドのバー色やタイトルで視覚的な強調が可能。ボット/Webhook権限が必要。 - 画像化する:文字列を画像化して投稿する。完全に自由な色・フォントが使えるが、テキスト検索性が失われる。 - カスタムCSSを使う(非推奨・クライアント改変):ユーザー側でクライアントを改変する方法は利用規約に抵触する可能性があるため避ける。 ## 短い用語集(1行ずつ) - Markdown: 軽量マークアップ言語。簡単な記号で装飾を行う。 - highlight.js: コードブロック内のシンタックスハイライトを提供するライブラリ。 - Embed: ボットやWebhookが送信できるリッチメッセージ(色・タイトル・フィールドを持てる)。 ## テストケース / 受け入れ基準(簡易) - テスト1: デスクトップで赤のdiffサンプルを投稿し、赤として識別できること。 - テスト2: モバイル(iOS/Android)で同サンプルを投稿し、少なくとも色が変化しているか確認する。 - テスト3: 管理者権限のないユーザーがEmbedを送信しようとして失敗する(期待どおりの権限制御)。 ## まとめ コードブロックとhighlight.jsの性質を利用すれば、Discordで見た目に色の付いたテキストを表現できます。手軽に試せる一方で、表示はクライアントやテーマ、将来のアップデートに依存するため、重要連絡は色だけでなく他の強調方法と併用してください。もっと自由な配色やレイアウトが必要な場合は、ボットのEmbedやWebhookによる埋め込みを検討しましょう。 重要: 変更や拡張はサーバーのルールに従って行い、過度な装飾で他の参加者の読みやすさを損なわないように注意してください。 参考記事や関連記事: - How to List Groups in Linux? by K. Masoun - 7+ Unique Discord Bots Available for Use by S. Chaudhary - How to Add Bots to Your Discord Server Easily by Priya Pampati - How to Format an SD Card Without Losing Data Safely in 2023 by Tech Latest Staff
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